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元大賢者、転生してレベル1からダンジョン配信  作者: 相木ふゆ彦
第三章 四天王編

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第45話 合宿にわくわくする夜白

 俺は帰宅した。

 

 記録用ドローンで、今後の対策を練るらしい宇賀神ハンターたちを置いて。

 なんだか大いに盛り上がりしてしまっていて、身の置き所がないというやつだ。

 

 アグニラの盾は、DCAの長官の許可を経て俺がきちんと貰って帰ってきた。

 魔石がドロップしなかったのは残念だな。魔王レベルなら売ったら凄そうなのに。

 なんたって、明日からはみんなでお泊り合宿なのだ。変に居残ったらあとがこわい。

 

『明日からも宇賀神ハンターはついてくるのでしょうか?』

 

 いないといいんだけどな……。今回のことでどうなるやら。

 合宿の荷物は……適当でいいや。あとは収納魔法に突っ込んでおこう。

 

『我が王、だんだん貴重品置き場からがらくた収納になっておりませぬか?』

 

 まあまあ……。とりあえず俺は寝るとするよ。明日はたくさんバスを乗り継ぐからな。


 

***

 

 

 スマホが鳴っている。

 夢の中でそれを止めようとしていると、ザガンの大声に起こされた。

 

『寝坊しすぎですぞ、我が王! 女性を待たせてはいけません』

 

 うん……?

 寝ぐせをかき回して、しばし。

 

 昨日は……アグニラを倒して寝たんだっけ。夕飯はDCAで食べて……。

 あ、魔肉食べてない。

 歯磨きをしようと階段を降りると、母に捕まった。

 

「夜白、あんたは早く支度しなさい! 皆さん待ってるわよ」

 

 皆さんとは……一体誰だ?

 歯磨き、洗顔を済ませていると、ザガンが影から出てきて俺の寝ぐせを直す。

 二階に戻ると、ザガンによって着替えも出されていた。

 

「夜白~! 遅いよ~」

 

 下から和成の声がして、俺は窓から顔を出す。

 すると、小さなバスが止まっていてマヒルや朝日、楓の顔が見えた。

 

 運転手は、とみると宇賀神ハンターだ。

 やっぱりついてくるのね……。

 母からおにぎりを受け取ってバスに近づくと、ドアがすっと開いた。

 

「おはよう、ヤシロ!」

 

「寝坊かよ、おまえ……ていうかS級ダンジョン行ったんだもんな。寝坊で済んでなによりだ」

 

「宇賀神ハンターがバス出してくれて……疲れてたらそのまま寝ててね」

 

「いや~無事で良かったよー」

 

 それぞれ声をかけられながら、マヒルと朝日が座る長椅子の真ん中に座らされた。

 運転手の宇賀神ハンターが、何故か俺をみて口笛を吹く。相変わらずテンション高いなぁ。

 

「宇賀神ハンター、昨日のことってみんなに話していいですか?」

 

「はっは、禁じてもスマホで連絡できちゃうからなぁ。このメンバー以外で話さないのならいいよ」

 

 良かった。

 まあ、確かにチャット使う予定だったけど、聞いて良かったな。

 

 皆はそれぞれ他言しないことを誓ったので、俺からあったことを伝えた。が。

 

「おいおい、そこはもっと盛りあがるところだろう?」

 

 運転しながら宇賀神ハンターがあちこち話を継ぎ足して、結局宇賀神ハンターが語り部となってしまった。

 アグニラに怯えず突っ込んだこと。他のメンバーを守りながら戦ったこと。

 

 大蛇を引き付けながらアグニラを一撃で仕留めたところなど、俺が聞いてる分にはどんなヒーローなんかと思うレベルで語られた。

 みんなもS級ハンターの語りに、驚いたり息をのんだりと忙しい。

 

 俺はその間、母の持たせてくれたおにぎりに、手持ちの魔肉でご飯を食べていた。

 

「そのあと、魔王アグニラはドロップ品を残してこの世からおさらばしたっていう話だ。重症だったハンターも奇跡的に回復してな……」

 

 あ、俺が遅延回復魔法をかけた人、助かったんだな。良かった。

 

「そうそう、そのドロップ品なんだけど……これ」

 

 ウエットティッシュで手を綺麗にしてから、俺はリュックからアグニラの大盾を出した。

 火炎のガードに10000の防御力。なかなかの一品といえよう。

 

『SSランクの代物ですぞ……我が王』

 

 まあ、そうともいう。

 

「これ、朝日にあげるから使ってよ」

 

「へ?」

 

 はぁ~~~~~~!? とバス中に叫び声が響いて、俺は耳をふさいだ。

 一遍に叫ばないでくれ。

 

「いや、おま、魔王のドロップ品を!」

 

「換金したら凄いお金になりそうなのに……」

 

「朝日ちゃん、良かったね!」

 

「いや、さすがにこれは喜んでいいの……?」

 

 宇賀神ハンターも、運転しながらバックミラーで何度も俺を確認する。

 俺、そんなに変なことを言ったか?

 

『さすが、我が王。嫁愛ですね……?』

 

 ザガンが錯乱しだした。迷惑だなぁ。

 

「俺は盾を使わないタイプの剣士だしな。大盾ならなおさらだ。今後も学園生活では朝日とパートナーを組むことが多いだろうし、仲間に強い武器持ってもらったほうが安心だろ? 金は高レベルダンジョンの魔石と魔肉で十分儲かるし」

 

 みんな、頭からはてなマークを飛ばしつつなんとか納得してくれた。

 宇賀神ハンターが途中でいきなり笑い出し、俺は困惑したけどな。

 

「ボクがうまく使いこなせれば、ヤシロも攻撃に専念できる、んだよね?」

 

「そうだ」

 

 朝日が困りながら受け取るのを、俺は頭を撫でた。

 まあ、大盾の世話にはあまりなってないが、そんなこと言ったら受け取らないからな。

 朝日が触っているうちに、俺の鑑定が持ち主情報に真神朝日と出た。

 専用武器になるのか。

 

 この後の合宿でのダンジョンはEランクだ。

 役にたつといいな。

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