第四話 ステータスを隠蔽する夜白。
まだ体育館内はうるさい。
次は、アシスト職である丸の紋章の生徒たちの測定始まった。
こっちはというと、配信・ステータスウォッチの配布が始まる。ウォッチといっても形状は様々だ。
マヒルのようにチョーカータイプにするもの、和成のように眼鏡のバンドタイプにするもの。
どんなつけ方をしても、配信画面もステータスも目の前に表示されるらしい。
楓は悩んで足首に装着していた。双剣使いとしては破損を避けたいと言って。
俺は普通に手首につけた。
「まじかよ……破損したら次回は自費なんだぞ?」
「そうなのか。楓は詳しいな」
「常識だと思うけどな……夜白といると、普通の感覚がズレそうだ」
なんでだ。ウォッチなんだから手首が一番スタンダードだろ。
さて、と。みんな早速自分のステータスを確認しているな。
鑑定があるけど、今後使っていくためには俺も起動させないとダメだろうな。
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不破夜白
レベル 1
ジョブ 剣聖 S(+SS大賢者)
体力 30+999999
魔力 20+999999
攻撃力 40+999999
防御力 30+5000
俊敏性 30+999999
スキル 火魔法、水魔法、木魔法、風魔法、雷魔法、土魔法、光魔法、闇魔法、時空魔法、再生魔法。召喚魔法、古代魔法、創造魔法、付与魔法、加工魔法、結界魔法、身体強化、収納魔法、物理攻撃耐性、魔法攻撃耐性。不動剣。
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おお。久しぶりにスキルを見たなぁ。やはりこれも剣聖としてはおかしいってことになるよな……?多分……。
プラスされてるのは、大賢者の時のステータスだな。スキルと共に隠蔽をかけて見えないようにしとこう。
さすがにちょっと目立ってしまうからな。
不動剣以外しっかり隠蔽魔法をかけると、涙目になったマヒルと目が合った。
可憐な美少女の潤んだ目をシカトするわけにはいかない。歩み寄ると「魔力が5なの」と、マヒルは俯いてしまった。
うーん知ってたとはいえ、やはり惨かったか……。
「レベルをあげれば大丈夫だ」
俺は慰める才能がないな……。そんな当たり前なことを言ってどうするんだ。
「そうだね! 頑張ればなんとかなるよね」
マヒルは天使か……。俺の失言に対して、いつもいつも神対応だ。
配信が始まったら大人気になるぞ。俺も見なわないとな。
ヒーラーの和成が合流してきて、ステータス画面を見せてくれた。おお、魔力15。
「SランクジョブよりDランクジョブのが優秀ってありえる?」
また、マヒルがショックを受ける。仕方ない……。はっきり言ってSランクジョブはスタートが少しいいだけだ。むしろ万能魔法職としては、初期は器用貧乏にならざるを得ない。
だから、ひたすら俺もレベルをあげて色んなスキルを取得していったし、勉強もした。
一度、嫌な相手に経験値ドレインという嫌なスキルも使ったが。闇魔法は追及するといやがらせみたいなスキルがたくさんあるぞ。
笑わないでね、と言いながらマヒルもステータスを公開したので、俺も三人に見せた。
「攻撃が40!? さすがSランクジョブ……剣聖ってすげぇな」
「マヒルちゃんは防御力高いねー! 魔法使いは育てるのが大変な項目だからラッキーだね」
俺の攻撃力に唸る楓。一方和成は俺と違ってマヒルへの声掛けが優しいな……。
前世で俺に恋人がいないのが露見する、このトークスキル。レベルで上がればいっそ助けるんだけどな。決めた、俺は前世知識を生かして、マヒルのサポートをしよう。
「装着が済んだものから、教員にステータスを記録させるように! その後配信ドローンを持って、自分のチャンネルを開いて挨拶とジョブのお披露目動画を配信しなさい。配信場所は校庭を含めてほかの生徒と被らない場所でスタートするように」
えー、面倒くさいなぁ。
飛行魔法で空から撮影したらダメか……?




