表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
元大賢者、転生してレベル1からダンジョン配信  作者: 相木ふゆ彦
第二章 SSSランク剣聖の誕生

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

24/26

第24話 始まりの夜白

 ドォォォォォォン!

 

 ゴーレムを破壊する音がさく裂する。

 ゴーレム亜種の前後を狙い撃ちして倒す俺と、亜種の本体にわずかでも傷をつけるマヒルと朝日。

 

 やっぱり休憩をはさんで正解だったな。残りの肉は帰りにもたして家で食べてもらおう。

 ゴーレム亜種は怒ったように突進しているが、跳ね返って自身にひびが入ってるな。自滅する前に倒さないと。

 

「グレイシャルバレット!!」

 

 氷の弾丸をゴーレム亜種の全身に叩きつける。

 すぐさま巨体が揺れて、横になぎ倒された。……まさか、ここで終わりじゃないよな?


 『……ケルベロスを一撃で倒す方の技で、たかがゴーレムの亜種が持ちこたえるとお思いですか?』

 

 

 いや、あの時より弱めのスキルだから! なんか呆れてないか?


 「何回見ても凄い……一撃」


 「もうぼくはため息しか出ない……」

 

 なんか、ザガンも二人もそっけないな。もっと手こずれば良かったか?

 ん?

 

 ゴーレム亜種から、剣がドロップした。A級にこっそり潜った時ですら、こんなドロップなかったのに。

 結界を広げて、亜種から落ちた剣を拾う。鑑定……轟滅黒剣(ごうめつこっけん)。防御力+5000。品質は……Aランク? 

 

 なんか、この魔剣……俺と魔力の波長が似てる。気のせいか?

 黒い長剣は、重さがしっくりくる。装飾はないが、鍛え抜かれた刀身は見事だ。

 

 防御のみの魔力でも、この頑丈さなら俺の魔力流しても大丈夫そうだな。ダメなら壊れるだけだ、ダメ元でやってみるか。


 『我が王、魔剣をそんな気軽に……』

 

 ダメだったら今度はザガンに魔剣探させようっと。


 『我が王ーーーーー!』

 

 実技でやったように、魔力を細く長く流し込む。轟滅黒剣(ごうめつこっけん)は揺らがず、静かに俺の魔力に耐えている。

 まさか、アダマンタイト製なのか……? でもさっき詳細みれずに品質しか出なかったよな。

 ついでに自分のスキルも確認してみるか。


―――――――――――――

不破 夜白やしろ

レベル  2

ジョブ  剣聖 S(+SS大賢者)

体力  35(+999999) 

魔力  25(+999999)

攻撃力 50(+999999)

防御力 35(+5000)+5000

俊敏性 40(+999999)

(火魔法、水魔法、木魔法、風魔法、雷魔法、土魔法、光魔法、闇魔法、時空魔法、再生魔法。召喚魔法、古代魔法、付与魔法、創造魔法、加工魔法、結界魔法、身体強化、収納魔法、物理攻撃耐性、魔法攻撃耐性)不動剣、紅蓮一閃、氷刃嵐舞、紫電烈閃。

―――――――――――――

 なんか増えてる……。

 

 剣を離すと、不動剣以外が消えた。轟滅黒剣(ごうめつこっけん)に付属してるスキルか。

 しかし、予想外の出来事で最下層に下りたけど、こんな拾いものがあるとは。悪くないな。


 「夜白くん……私ね、知らないまに夜白くんにたくさん甘えてたんだね。魔力が5だったのに、60に上がってて。スキルもみんな夜白くんが見つけたマジックスクロールのおかげだし。あれって偶然じゃないんでしょう……? F級のダンジョンの一層でマジックスクロールなんて、よく考えたらありえないもんね。……だから、私もっと必死に頑張る!」

 

 マヒルが俺に向き直る。

 その瞳が潤んできらきらしている。俺は何も言い返せなかった。

 もしかしたら――俺はマヒルにとんでもない失礼なことを――。


 「私は何故か防御の高い賢者で、夜白くんの前世の時みたいにはなれないかもしれない――。でも、ここのとこずっと、配信の向こうの人たちにどうしたら満足してもらえるかとか、賢者らしい映えとか気にして、全然必死じゃなかった。自分自身に対して……なんか外面ばっかりで、最初はもっと安全を守れるハンターになりたいんだなんて言ってたのにね……」

 

 ジョブ鑑定のとき、確かにマヒルはそう言っていた。でも、慣れない配信に振り回されるのって、そんなに悪いことか?

 人生二周目の俺とは違うんだ。マヒルが頑張っているのは、俺は分かってるよ。


 「橘と火乃森に嫌がらせされた事件の前から、マヒルは必死に頑張ってる。俺だって前世ではレベル1からスタートしたんだ。あんまり今の俺と比較するな」


 「……うんっ……」

 

 マヒルの大きな瞳から、とうとう涙が零れ落ちる。それを、俺はそっとぬぐった。


「そうだよ、マヒル。ぼくなんてEラングジョブだし、二人と組んでなきゃ配信だって誰も見てくれなかっただろうし……。レベルだって、ヤシロがいなきゃ……。ここは二人で、この秘密守る条件でめいっぱいヤシロの恩恵を浴びながら精いっぱいレベリングして、心も体も強くなろ!」

 

 朝日が俺の腕を掴んで抱きついてきた。

 触れるつもりのないところが、腕にあたっている……!

 ドギマギしながら剣を置くと、赤面したマヒルが逆の腕に飛びついてくる。


「一生、付いていくからね!」


「夜白くんが嫌じゃなきゃ、ずっとそばにいるね」


 ど、どうしたらいいんだ。こんなの前世のデータにないぞ!

 ダンジョンボスの前で、俺はゆでだこになったのだった。

 

 今なら紅蓮螺旋斬を撃ったら、凄い高温だと思う。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ