表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
同じ記憶を持つ彼女が二人いる世界で、僕は本物を選べない  作者: Laica
第2章 見てはいけない違和感

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/122

第23話 消された存在

挿絵(By みてみん)

朝。


ぬいぐるみがある。


昨日のまま。


現実だけが残っている。


スマホが震える。


知らない番号。


「至急、来てください」


短い。


冷たい。


学校。


空気が違う。


静かすぎる。


先生が言う。


「昨日の夜……」


止まらない。


「交通事故で亡くなった」


理解できない。


昨日、


触れた。


話した。


キスした。


それが、


消える?


クラスは静かだ。


誰も騒がない。


まるで、


最初からいなかったみたいに。


「……嘘だろ」


声が出ない。


ぬいぐるみを握る。


柔らかい。


でも。


違う。


中に、


硬いものがある。


縫い目。


違和感。


思い出す。


『覚えててね』


『代わりを作って』


『これで大丈夫』


――用意されていた。


最初から。


外を見る。


黒い車。


ゆっくり動く。


止まらない。


もう、


確認は終わっている。


僕を見ることもない。


役目を終えたみたいに。


僕は立ち尽くす。


理解する。


これは事故じゃない。


――処理だ。


彼女は、


消された。


そして僕は、


残された。


“作る側”として。


――そして僕は、まだ知らない。


彼女が残したものが、

“もう一度、彼女を作れるほどのもの”だということを。


本日分、ここまで読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ