表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
同じ記憶を持つ彼女が二人いる世界で、僕は本物を選べない  作者: Laica
第2章 見てはいけない違和感

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/122

第18話 帰り道に再び

挿絵(By みてみん)

放課後。


彼女は戻ってきていた。


何もなかったみたいに。


「帰ろ」


それだけ言う。


僕は聞けない。


聞いてはいけない気がした。


帰り道。


夕方。


いつもの道。


「何してたんだよ」


それでも、聞く。


彼女は少し考える。


ほんの一秒。


「大したことじゃないよ」


選ばれた答え。


そういう間だった。


「そうか」


それ以上踏み込めない。


歩く。


その少し後ろ。


黒い車。


車内。


モニター。


「状態は安定」


「記憶保持も維持」


「問題なし」


画面の中で、


彼女の視線が一瞬だけ横に動く。


「……検知した」


今度は明確だった。


「対象、観測を認識しています」


短い沈黙。


「問題は?」


「ありません。規定内です」


外。


「ねえ」


彼女が言う。


「うん?」


「もしさ」


間。


「急にいなくなったら」


足が止まる。


「探す?」


声は軽い。


でも、


選択を求めている。


「……探すだろ」


迷いはなかった。


彼女は少しだけ笑う。


「そっか」


その笑顔は、


どこか安心しているみたいだった。


――あるいは、


条件を満たしたみたいに。


夕方の風が吹く。


背後で、


車が静かに距離を保つ。


見えないところで、


何かが決まりつつあった。


本日分、ここまで読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ