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同じ記憶を持つ彼女が二人いる世界で、僕は本物を選べない  作者: Laica
第2章 見てはいけない違和感

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第19話 教室に潜む影

挿絵(By みてみん)

翌朝。


教室。


「おはよう」


隣に彼女がいる。


いつも通り。


――のはずなのに。


違う。


姿勢。


呼吸。


視線。


すべてが、


“揃いすぎている”。


授業中。


彼女は黒板を見ている。


瞬きの間隔まで一定だった。


ノートを書く。


止まる。


視線を上げる。


また書く。


まるで、


一度決めた動きを繰り返しているみたいに。


「どうしたの?」


小声で聞く。


「別に」


返事。


速さ。


間。


抑揚。


全部同じ。


違和感が、形になる。


休み時間。


彼女は窓際に座る。


外を見る。


一度。


止まる。


僕も視線を向ける。


何もない。


ただの空。


それでも、


彼女はもう一度見る。


今度は、


“位置を合わせる”みたいに。


「ねえ」


近づく。


「何見てた?」


彼女は間を置く。


ほんの一拍。


「……何も」


笑う。


遅れて。


ほんのわずかに。


僕は確信する。


昨日、何かが書き換わった。


そしてそれは、


まだ進行している。


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