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現実世界にダンジョンが現れたが、俺は誰にも従わない  作者: HATENA 
第5章「境界深層」

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第84話「中枢」

 「……全部上だ」


 踏み込む。


 歪みが変わる。


 さっきまでと違う。


 「……濃いな」


 空間の圧が増す。


 「……ここ、中心に近いな」


 レオンが静かに言う。


 「……ああ」


 確信。


 「……中枢だ」


 影が現れる。


 だが——


 「……少ねぇな」


 数が減っている。


 その代わり——


 「……質が上がってる」


 一体。


 だが、重い。


 「……来るぞ」


 影が動く。


 遅い。


 だが——


 「……来る」


 回避。


 ——ドンッ!!


 空間が崩れる。


 「……重すぎるな」


 踏み込む。


 「——斬る!」


 ——ガキンッ!!


 止まる。


 「……硬ぇ」


 今までと違う。


 明確に。


 「……別格だな」


 神崎が低く言う。


 「今までの雑魚じゃねぇぞ」


 「……ああ」


 その時。


 空間が脈打つ。


 ——ドクン。


 「……来るな」


 影が変形する。


 人型に近づく。


 「……は?」


 顔。


 腕。


 形が“安定”する。


 「……進化してるな」


 レオンが言う。


 「……中枢に近いほど、形を持つ」


 「……なるほどな」


 つまり——


 「……管理側に近い」


 その瞬間。


 影が口を開く。


 「……は?」


 音はない。


 だが——


 「……伝わるな」


 “意思”。


 直接、流れ込む。


 『排除』


 「……いいな」


 笑う。


 「……分かりやすい」


 踏み込む。


 影も動く。


 今までより正確。


 「……来る」


 未来視。


 「……見えるな」


 回避。


 そのまま——


 「——斬る!」


 ——ガキンッ!!


 今度は弾かれない。


 押し合い。


 「……やるな」


 影の圧が上がる。


 「……いい」


 笑う。


 「……楽しくなってきた」


 剣を押し込む。


 「……ここで止まる気はねぇ」

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