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現実世界にダンジョンが現れたが、俺は誰にも従わない  作者: HATENA 
第5章「境界深層」

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第83話「支配」

 深層を進むほど、敵の形は曖昧になり、その代わり空間のほうが明確な敵意を持ちはじめた。


 影の群れ。


 揺れる守衛。


 「……分かるな」


 レオンが短く言った。


 「……中枢に近づいている」


 神崎が周囲を見ながら笑う。


 「歓迎はされてねぇな」


 前方の闇が沈んだかと思えば、今度は左右の空間が同時に折り畳まれ、逃げ場ごと潰しにくる。


 在真は踏み込む。


 「……そこだ」


 斬る。


 ——ガキンッ。


 衝突。


 空間がわずかに軋む。

 神崎が目を細める。


 「……おい、今の」


 レオンが答える。


 「……深層が反応している」


 在真は笑う。


 「……なら近いな」


 さらに進む。


 やがて広い空間へ出た。


 天井は見えない。


 床はあるのに、踏むたび感触が少し変わる。

 その中央に、黒い柱のようなものが立っていた。

 いや、柱に見えるだけだ。

 近づくたび、その形は微妙に変わる。


 神崎が低く言う。


 「……あれか」


 レオンも頷く。


 「……深層中枢へ繋がる干渉体だ」


 在真は剣を抜いた。

 「……いい」


 「……開くか」


 次の瞬間、柱の周囲から影が一斉に剥がれ落ちる。

 だが、在真は止まらない。

 神崎が横へ出る。


 「俺が散らす!」


 レオンがすぐ続ける。


 「……核ではない。接続点を露出させろ」


 「……接続点を出すぞ」

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