表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実世界にダンジョンが現れたが、俺は誰にも従わない  作者: HATENA 
第4章「世界階位」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

74/113

第69話「二位」

 「……次は、抜く」


 ホールが静まり返る。

 1位が去ったあとも、誰もすぐには動けなかった。

 その余韻を切るように、別の声が落ちる。


 「なら、俺だな」


 振り向く。


 さっきの男とは違う気配。

 だが、軽いわけじゃない。


 「……2位か」


 神崎が呟く。


 「……だな」


 「……強いな」


 確実に。


 2位が軽く笑う。


 「……来るか?」


 在真は迷わない。


 「……来い」


 踏み出す。


 周囲が少し距離を取る。

 さっきまでは見物だった連中も、今度は少し本気で巻き込まれたくない顔をしていた。

 レオンは黙って見ている。

 神崎は腕を組んだまま、視線だけ鋭い。


 2位が構える。


 「……速いぞ」


 次の瞬間。


 ——消える。


 「……来た」


 未来視。


 今の在真には、さっきよりわずかに輪郭が見える。


 「……見える」


 回避。


 ——ドンッ!!


 床が抉れる。


 空振りしたはずなのに、そこでようやく衝撃が現実に落ちた。


 「……遅れてくるか」


 在真はすぐ踏み込む。


 「——斬る!」


 ——ガキンッ!!


 受けられる。


 2位はまともに刃を止めた。


 「……重いな」


 2位が笑う。


 「その一撃、いい」


 押し返される。


 距離が開く。


 「……次だ」


 2位が再び踏み込む。


 速い。


 だが——。


 「……読める」


 回避。


 そのまま斬り返す。


 「——斬る!」


 ——ガキンッ!!


 再び受けられる。


 「……通らねぇな」


 「簡単にはな」


 2位の声は軽い。


 「……だが」


 在真は踏み込む。


 連続。


 単発で崩れないなら、次の段を使わせるしかない。


 「……上げさせる」


 ——ガキンッ、ガキンッ、ガキンッ!!


 防がれる。


 「……崩れるな」


 2位が笑う。


 「……そこを見たか」


 そして次の瞬間、さらに速度が上がる。


 「来るぞ」


 「……速い!」


 未来視。


 今の在真でも、完全には追えない。


 「……ギリだな」


 回避。


 だが掠る。


 肩口に浅い熱が走る。


 「……浅い」


 2位が言う。


 「浅くても入るだろ」


 その言葉の直後、衝撃が追いかけてきた。


 「……っ!」


 体が吹き飛ぶ。


 「……重いな」


 立ち上がる。


 「……遠いな」


 笑う。


 「……まだ上がある」


 踏み込む。


 今度は次で崩すつもりで、最初から全部を乗せる。


 火。


 風。


 水。


 土。


 「……次で崩す」


 「——斬る!」


 ——バキッ!!


 確かなヒビが入る。


 「……入ったな」


 2位の目が細くなる。


 「……やるな」


 だが、次の瞬間にはそれも戻った。

 まだ決定打には遠い。


 「……まだだな」


 2位が踏み込む。


 直後、視界が歪む。


 「……っ!」


 衝撃。


 ——ドンッ!!


 吹き飛ぶ。


 今のは、さっきまでと違った。


 「……一段上か」


 2位が言う。


 「……これ以上は」


 一瞬、間を置く。


 「今はやめとくか」


 構えを解く。


 神崎が声を上げた。


 「……は?」


 「勝負ついてねぇだろ!」


 2位が笑う。


 「いや、分かった」


 在真が短く聞く。


 「……何がだ」


 「届くってことだ」


 まっすぐこちらを見る。


 「……あと少しでな」


 背を向ける。


 「今はここまででいい」


 「二段目を使わせた時点で、今日は十分だ」


 そのまま去っていく。


 神崎が呟く。


 「……なんだそれ」


 在真は少しだけ笑った。


 届く。


 しかも、相手もそれを認めた。


 「……悪くねぇ」


 剣を握り直す。


 「……次は抜く」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ