第五話「帰還と、世界の崩壊開始」
自宅に辿り着いた俺は、扉を閉めた瞬間、全身の力が抜け、その場に崩れ落ちた。
右目の痛みが脳を突き抜け、吐き気とめまいが同時に押し寄せる。
「……はぁ……っ……まだ……死んでねぇ……」
何とか立ち上がり、洗面所に向かう。
蛇口をひねると冷たい水が流れ、血で固まった頬と額を洗い流す。
鏡の中の自分を見つめると、右目は腫れ、瞳は完全に光を失っていた。
「……これ……もう見えねぇな」
痛みを堪えながら、救急箱から消毒液と包帯を取り出す。
鏡を見ながら慎重に右目を覆い、頭の後ろで結び固定した。
まだ完全に治療できるかはわからない。それでも、このまま放置すれば確実に悪化する。
リビングのソファに身を沈めると、スマホの通知が目に入った。
ニュースアプリが連続で世界の異変を告げている。
『世界各地でダンジョン発生 政府は危険区域指定』
『複数のモンスターによる人的被害、各国で軍が出動』
「……やっぱ、俺のとこだけじゃなかったか」
映像には、海外の都市部に突如として現れた巨大な門や、討伐に挑む武装集団の姿が映っている。
中には、異様な速度で力をつける者たちや、不可解なスキルを使う人物もいた。
——この状況、完全に現実がゲームに食われている。
固有スキル〈幸運〉。
あのウルフとの契約も、スケルトンナイトとの遭遇から生還できたことも、この力のおかげだ。
だが、それに甘えてばかりでは、すぐに追い抜かれるだろう。
「……動くのは明日だ。今は休む」
体力も精神も限界に近い。
包帯の下からじわりと温かい血が滲む感覚を感じながら、ベッドに潜り込んだ。
眠りに落ちる瞬間、遠くで狼の遠吠えが聞こえた気がした——。
【現在のステータス】
【名前】大月 在真
【年齢】19
【性別】男
【職業】殺戮者(人型) Lv0
HP:25
魔力:2
攻撃力:21(武器補正+1)
防御力:9
総合戦闘力:33
【スキル】
・殺戮(人型)Lv1(人型へのダメージ+20%)
・テイム
・鑑定
・ステータス改竄
・成長加速
・大器晩成
【固有スキル】幸運
【称号】
・固有ダンジョン初
・固有マスター級ダンジョン初
・ダンジョン初
・マスター級ダンジョン初
【DP】2億100万




