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現実世界にダンジョンが現れたが、俺は誰にも従わない  作者: HATENA 
第3章「境界外」

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第58話「接触」

 「……次は当てる」


 踏み込む。


 視覚は使わない。


 「……感じろ」


 影が動く。


 音はない。


 気配もない。


 だが——


 「……そこ」


 体が先に動く。


 回避。


 そのまま——


 「……入る」


 剣を振る。


 ——スッ。


 「……当たった?」


 感触が薄い。


 だが——


 影が、わずかに揺れる。


 「……効いてるな」


 神崎が目を見開く。


 「マジかよ……」


 レオンが静かに見る。


 「……触れたか」


 「……ああ」


 確信。


 「……これならいける」


 踏み込む。


 連続。


 「……そこ」


 斬る。


 ——スッ。


 「……まただ」


 影が揺れる。


 だが——


 すぐに戻る。


 「……浅いな」


 まだ足りない。


 「……もっとだ」


 踏み込む。


 影が動く。


 今度は——


 「……速い」


 だが——


 「……見えてる」


 いや。


 「……感じてる」


 回避。


 そのまま——


 「——斬る!」


 ——ザッ。


 今度は違う。


 「……入ったな」


 影の動きが止まる。


 わずかに。


 「……効くぞ!」


 神崎が叫ぶ。


 「……合わせろ」


 短く言う。


 神崎が踏み込む。


 「行くぞ!」


 拳。


 ——ドンッ。


 当たる。


 「……いける!」


 レオンも動く。


 「……今だ」


 同時。


 影を挟む。


 「……逃がさねぇ」


 在真、前。


 神崎、右。


 レオン、左。


 「……行くぞ」


 踏み込む。


 「……全部乗せる」


 火。


 風。


 水。


 土。


 集中。


 「——叩き込む!」


 ——ドォォン!!


 影が、大きく揺れる。


 「……効いてる!」


 だが——


 まだ崩れない。


 「……硬ぇな」


 その瞬間。


 影が動く。


 今までと違う。


 「……来る!」


 空気が変わる。


 「……段階上がるぞ」


 レオンが言う。


 影が、形を変える。


 より明確に。


 「……見えるようになった?」


 神崎が呟く。


 「……違うな」


 目を細める。


 「……こっちに合わせてきてる」


 戦い方が変わる。


 つまり——


 「……本気だな」


 少しだけ笑う。


 「……いいな」


 剣を構える。

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