第50話「開幕」
朝。
空気が違う。
静かすぎる。
「……来てるな」
外に出る。
空。
歪んでいる。
「……あれか」
視線の先。
空間が裂けている。
黒い。
深い。
「……デカすぎるな」
神崎が横に立つ。
「……ああ」
今までのダンジョンとは比べ物にならない。
「……行くぞ」
レオンが前に出る。
その一言で、全員が動く。
移動。
現場へ。
近づくほど、圧が強くなる。
「……重いな」
ガルが低く唸る。
「……耐えろ」
足を進める。
そして——
到着。
「……なんだこれ」
地面が崩れている。
街が半分消えている。
そして——
中央。
“裂け目”。
そこから——
何かが出てくる。
「……来るぞ」
次の瞬間。
——ズズズッ。
影。
大量。
「……多いな」
神崎が構える。
「……雑魚だな」
見れば分かる。
「……全部、処理する」
踏み込む。
「……風」
広範囲。
——シュンッ!!
まとめて削る。
だが——
「……止まらねぇな」
次々に出てくる。
「……無限かよ」
レオンが前に出る。
「止める」
短く言う。
次の瞬間。
——ドンッ!!
一撃。
まとめて吹き飛ぶ。
「……強ぇな」
少し笑う。
「……いい」
その時。
空気が変わる。
「……来たな」
裂け目。
そこから——
“何か”が出てくる。
今までとは違う。
圧。
質。
「……本命か」
全員が止まる。
視線が集まる。
そして——
それが、姿を現す。
「……でかいな」
影が、地面を覆う。
その瞬間——
戦場が、変わる。
「……行くぞ」




