第47話「接触」
基地に戻る。
空気が違う。
「……騒がしいな」
人の数が増えている。
覚醒者。
兵士。
そして——
見慣れない顔。
「……来てるな」
神崎が小さく言う。
「……他国か」
「ああ」
歩く。
視線が集まる。
前より強い。
「……面倒だな」
その時。
正面から、数人の集団が歩いてくる。
装備。
雰囲気。
明らかに違う。
「……あれだ」
神崎が呟く。
「……分かりやすいな」
止まる。
向こうも止まる。
視線がぶつかる。
「……強いな」
相手の一人が笑う。
日本語じゃない。
だが——
「……分かるな」
意味は通じる。
「……そっちもな」
短く返す。
空気が張り詰める。
「……お前が在真か」
別の男が言う。
流暢な日本語。
「……そうだ」
「……聞いてる」
「単独でSクラス」
「……誇張されてるな」
「……いや」
男が笑う。
「むしろ足りない」
周囲がざわつく。
「……試すか?」
さっきの男が一歩出る。
神崎が小さく舌打ちする。
「……やめとけ」
「ここでやるな」
「……いいじゃねぇか」
空気が変わる。
「……場所変えるか」
軽く言う。
「……乗った」
相手が笑う。
その時。
「——やめろ」
低い声。
空気が一変する。
全員が止まる。
振り向く。
そこにいたのは——
見たことのない男。
だが——
「……強いな」
一瞬で分かる。
別格。
「……今は戦う時じゃない」
静かに言う。
だが、圧がある。
「……チッ」
相手が舌打ちする。
「……後だな」
一歩下がる。
「……楽しみにしてる」
そう言って去る。
静寂。
「……誰だ、あいつ」
神崎が呟く。
「……知らねぇな」
だが——
「……一番強いな」
確信。
男がこちらを見る。
「……お前が大月 在真か」
「……そうだ」
短く返す。
「……いい目だ」
それだけ言う。
「……また会う」
そのまま去る。
空気が戻る。
「……なんだあれ」
神崎が頭をかく。
「……分からん」
だが——
「……面白くなってきたな」
強い奴が増えている。
「……いいな」




