第45話「巨人」
「……壊す」
踏み込む。
巨人の視線がこちらを捉える。
——ドンッ!!
腕が落ちる。
「……遅い」
横へ。
最小で避ける。
だが——
「……来るな」
衝撃波。
——ズンッ!!
地面が揺れる。
「……範囲攻撃か」
未来視。
断片。
「……次、右」
避ける。
さらに来る。
「……連続かよ」
回避。
回避。
「……止まらねぇな」
神崎が横で受け流す。
「近づけねぇぞ!」
「……だろうな」
外側は無理。
なら——
「……無理やり行く」
踏み込む。
「……風」
加速。
衝撃波の間を抜ける。
「……ここだ」
懐へ。
「……届く」
剣を振る。
——ガキンッ!!
浅い。
「……まだ足りねぇ」
その瞬間。
巨人の体が“流れる”。
「……は?」
形が変わる。
内部の位置がズレる。
「……核が動くのかよ」
神崎が叫ぶ。
「面倒すぎるだろ!」
「……いいな」
笑う。
「……やりがいある」
巨人が動く。
今度は——
「……速い」
未来視。
だが——
「……追いつかねぇ」
直撃。
——ドンッ!!
「……ぐっ!」
吹き飛ぶ。
地面を転がる。
「……今のは効いたな」
立ち上がる。
神崎がカバーに入る。
「大丈夫か!」
「……問題ねぇ」
息を整える。
「……でも」
視線を上げる。
巨人。
「……普通じゃ無理だな」
読み。
力。
全部ズラされる。
「……なら」
剣を握る。
「……ズラす」
神崎が一瞬止まる。
「……何する気だ」
「……流れ変える」
踏み込む。
「……火」
広げる。
「……水」
流す。
「……土」
足を固定。
「……風」
加速。
全部、同時。
「……押し込む」
巨人の動きが一瞬止まる。
「……今だ!」
神崎が飛び込む。
「合わせる!」
同時。
核の位置。
「……見えた」
未来視。
わずかに。
「……そこだ」
踏み込む。
全力。
「——斬る!」
——バキッ!!
ヒビ。
「……いける!」
さらに押し込む。
だが——
巨人が暴れる。
「……止まれ!」
神崎が押さえる。
「……今だ!」
最後の一撃。
「——貫け!」
核へ。
——バキィィッ!!
砕ける。
巨人が止まる。
そのまま——
崩れ始める。
「……下がれ!」
距離を取る。
——ドォォォン!!
崩壊。
地面が揺れる。
静寂。
「……はぁ……」
息を吐く。
神崎が隣に来る。
「……終わったな」
「……ああ」
周囲。
侵食が止まっている。
空気が軽くなる。
「……やっぱり核か」
軽く呟く。
ガルが近づく。
「……これで一段落だな」
その場に立つ。
「……次、どうなるかだな」




