第27話「決着」
守護者が踏み込む。
さっきより速い。重い。正確だ。
「……来る」
未来視を引き上げる。だが、完全には読めない。
“変化している”——さっきの自分の動きに、最適化してきている。
——ガンッ!!
横薙ぎ。
ギリギリで外すが、風圧だけで体が持っていかれる。
「同じ手はもう見切られてるな」
いったん距離を取って、息を整える。
焦ったら終わる。ここは順番で崩す。
「……三手で崩す」
ガルが低く唸る。
目が合う。意図は伝わっている。
守護者が消える。
「……右」
半歩で外す。
次に来る“返し”を、あえて待つ。
——ザンッ!!
来た。
軌道を流す。剣を当て、角度だけ変える。
「……今だ、ガル!」
ガルが正面から飛び込む。
噛みつきで腕を止める——ほんの一瞬。
「……火」
視界を歪ませるように、炎を広げる。
「……水」
足元を滑らせる。
深くは拘束しない。“崩し”に徹する。
「……風」
横へ流す。
重心が、わずかに崩れる。
「……そこだ」
背後へ回る。
装甲の継ぎ目——さっき開いた箇所。
——ギィンッ!!
斬り込む。
ヒビが広がる。
だが——
守護者の気配が変わる。
さらに速い。
「……来る!」
回避が間に合わない。
——ドンッ!!
直撃。
体が浮く。
「……っ!」
壁に叩きつけられる。
息が詰まる。
「……でも、開いた」
視線の先。
装甲の内側、わずかに露出した“コア”。
「次で終わらせる」
立ち上がる。
足は重い。それでも、まだ前に出られる。
ガルが横に並ぶ。
「……一瞬だけ、作る」
守護者が踏み込む。
未来視。
断片が見える。
「……左」
外す。
「……今だ!」
ガルが飛び込む。
腕に噛みつく。
守護者の意識が、わずかに前へ寄る。
「……もらう」
踏み込む。
全力。
「——斬る!」
剣を、コアへ。
——バキィィッ!!
砕ける音。
守護者の動きが止まる。
わずかに遅れて、全身にヒビが走る。
崩壊。
静寂。
「……はぁ……」
膝をつく。
ガルが近づいてくる。
「……終わった、か」
ウィンドウが開く。
【討伐】
上層守護者を撃破しました
【特別報酬】
・固有進化権
・新領域解放
・DP:1億
【レベルアップ】
Lv24 → Lv28
攻撃力:230 → 275
防御力:135 → 165
【武器成長】
天羽々斬 Lv22 → Lv26
攻撃力+190 → +240
「……一気に来たな」
立ち上がる。
体は重いが、確実に強くなっている。
視線を前へ。
空間が、変わる。
新しい扉が現れる。
「……次、か」
ガルが隣に並ぶ。
「……行くぞ」




