表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現実世界にダンジョンが現れたが、俺は誰にも従わない  作者: HATENA 
第1章「最難関ダンジョンの孤独な開拓者」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/64

第21話「分岐」

 中層ボスを倒したことで、ダンジョンの構造は明確に変化した。


 マップに表示されたのは、これまでになかった“分岐”。


 【進行ルート】


 ・上層ルート(通常進行)

 ・特殊エリア(条件付開放)


 「……どっちも気になるな」


 上層は、おそらく正規ルート。


 敵はさらに強くなるが、その分報酬も増える。


 だが——


 「……特殊エリア」


 条件付き。


 つまり、普通じゃない。


 「……こういうのは、大体当たりか地雷だな」


 ガルを見る。


 静かにこちらを見ている。


 「……行くか?」


 ガルが小さく鳴く。


 否定ではない。


 「……よし」


 決断。


 「……特殊エリアだ」


 意識を向ける。


 条件表示が一瞬だけ流れ、すぐに「承認」の文字に切り替わった。


 「マスター権限……? 初見だけど、今は後回しだな」


 光が広がる。


 次の瞬間。


 視界が切り替わる。


 「……ここは」


 これまでのダンジョンとは、明らかに違う空間。


 白い。


 床も、壁も、天井も。


 人工的な空間。


 「……ダンジョンっぽくないな」


 静かすぎる。


 敵の気配がない。


 その代わり——


 中央に、一つの台座。


 「……なんだ、これ」


 近づく。


 台座の上に、透明な球体。


 淡く光っている。


 触れる。


 ——ピッ。


 音が鳴る。


 【試練開始】


 「……は?」


 その瞬間。


 空間が歪む。


 目の前に現れたのは——


 “自分”。


 「……俺?」


 同じ姿。


 同じ装備。


 同じ気配。


 【模倣体】


 ・対象:大月 在真

 ・再現率:80%


 「……コピーかよ」


 ガルが唸る。


 だが——


 「……動くな」


 止める。


 「ここで頼ったら、次も同じところで詰まる。これは俺の戦いだ」


 模倣体が構える。


 同じ構え。


 「……厄介だな」


 未来視鑑定を発動。


 だが——


 「……見えない?」


 未来が、ぼやける。


 完全には読めない。


 「……同じ能力か」


 つまり——


 「……完全に、対等ってことだな」


 模倣体が動く。


 同時に、自分も動く。


 剣が交差する。


 ——ガキンッ!!


 「……やっぱ同じか」


 力も。


 速度も。


 タイミングも。


 「……でも」


 後ろに下がる。


 「……違う部分はある」


 模倣体は、“再現”。


 だが、自分は“本体”。


 「……経験の差だ」


 呼吸を整える。


 わずかな違い。


 クセ。


 間。


 「……そこを突く」


 模倣体が再び踏み込む。


 未来視。


 完全ではない。


 だが、断片は見える。


 「……右から来る」


 回避。


 その瞬間。


 「……一拍、遅い」


 踏み込む。


 首元へ。


 だが——


 模倣体も同じ動き。


 「……やっぱり来るか」


 剣がぶつかる。


 ——ガンッ!!


 距離が離れる。


 「……なら」


 選択を変える。


 「……読みじゃない」


 「……崩す」


 四大属性。


 同時に使う。


 「……火」


 「……風」


 炎と風を重ねる。


 ——ボォォッ!!


 一気に圧をかける。


 模倣体が対応する。


 だが——


 「……処理が遅い」


 再現は完璧じゃない。


 複合には弱い。


 「……終わりだ」


 踏み込む。


 全力。


 「——斬る!」


 首元へ、叩き込む。


 ——バキィッ!!


 模倣体が崩れる。


 消滅。


 静寂。


 「……はぁ……」


 ウィンドウが開く。


 【試練クリア】


 【報酬】


 ・戦闘補正(常時)

 ・未来視精度向上

 ・模倣耐性獲得


 「……強化か」


 体が軽くなる。


 感覚が鋭くなる。


 「……いいな」


 振り返る。


 「……これが、特殊エリアか」


 ただの強敵じゃない。


 “成長させる場所”。


 「……面白い」


 ガルが隣に来る。


 「……次は上層だな」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ