第20話「進化」
中層ボスを倒した後、しばらくその場で動けなかった。
全身に残る疲労。
だが、それ以上に——
「……報酬、エグいな」
目の前に表示されたウィンドウ。
【特別報酬】
・職業進化権
・スキル進化権
・中層制覇ボーナス
「……進化、か」
まずは職業。
意識を向けると、新たな選択肢が開く。
【職業進化】
現在:殺戮者(人型)
進化先:
① 殲滅者(人型)
→ 人型特化火力上昇・対複数補正
② 処刑者
→ 弱点攻撃特化・一撃火力増大
③ 狂戦士
→ 継戦能力上昇・被ダメージ時強化
「……どれも強いな」
少し考える。
殲滅者は安定。
狂戦士はピーキー。
だが——
「……今の戦い方に一番合うのは」
弱点を見抜く。
正確に当てる。
「……処刑者だな」
「③……いや、②だ」
選択。
【進化完了】
殺戮者 → 処刑者
その瞬間。
体に、鋭い感覚が走る。
「……っ!」
視界が変わる。
敵の“急所”が、より明確に見えるようになる。
【職業:処刑者】
Lv12
スキル:処刑Lv1
→ 弱点攻撃時ダメージ+50%
「……これ、やばいな」
次に、スキル進化。
【進化可能スキル】
・テイム
・ステータス改竄
・詳細鑑定
・成長加速
・大器晩成
「……迷うな」
どれも強い。
だが——
「……今、一番必要なのは」
迷わない。
「……鑑定だ」
選択。
【進化選択】
① 未来視鑑定
→ 攻撃予測・数手先の行動把握
② 完全解析
→ 弱点・行動パターン・ドロップ確定表示
「……どっちも壊れてるな」
少しだけ考える。
だが、答えはすぐ出た。
「……俺の戦い方は“当てる”だ」
「……①」
選択。
【進化完了】
詳細鑑定 → 未来視鑑定
次の瞬間。
頭の中に、“未来の断片”が流れ込む。
「……これは……」
攻撃の軌道。
敵の動き。
次に来る行動。
「……見える」
ガルを見る。
「……ちょっと試すぞ」
軽く構える。
「来い」
ガルが動く。
その瞬間。
“次の動き”が見える。
「……右から来る」
回避。
そのまま、首元へ。
「……終わり」
寸止め。
ガルが止まる。
「……完全に読めるな」
これまでとは、完全に別次元。
「……強すぎる」
だが——
「……使いこなせるかは別だな」
深く息を吐く。
残る報酬。
中層制覇ボーナス。
【ボーナス】
・DP:5000万
・中層転移解放
・特殊エリア開放(条件付)
「……一気に来たな」
マップが更新される。
新たな階層。
そして——
“分岐”。
「……ここから、ルートが分かれるのか」
戦い方次第で、進む道が変わる。
「……いいな」
笑う。
「……まだまだ強くなれる」
ガルが隣に並ぶ。
「……次は上層か、それとも……」




