第11話「最適解」
目が覚めた瞬間、昨日の光景が脳裏に蘇った。
スケルトンナイト、閉じる門、そして——マップ。
「……夢じゃないよな」
体を起こし、すぐにステータスを開く。
【ダンジョン情報(簡易)】
・入口周辺:低密度エリア
・中層手前:群生エリア(スケルトン多数)
・中層:高危険度(ナイト級出現)
・最奥:???
「……やっぱある」
断片的だが、構造が見えている。
昨日までと決定的に違うのは——
「……危険が“分かる”」
ガルを見る。
すでに起きていたらしく、静かにこちらを見ていた。
「……行くぞ」
再びダンジョンへ。
門をくぐる。
薄暗い空気が肌にまとわりつく。
だが——
「……怖くはないな」
マップと詳細鑑定。
この二つがあるだけで、感覚がまるで違う。
進む。
慎重に、だが確実に。
すぐに一体のスケルトンを発見。
【スケルトン】
弱点:首部(破壊で即死)
行動傾向:単調(振り下ろし多用)
「……見える」
ガルが先に動く。
噛みつきで腕を止める。
「今だ」
一歩踏み込み、首へ斬撃。
——バキッ!
一撃。
【撃破】
「……楽すぎだろ」
昨日とは別物。
情報があるだけで、ここまで変わる。
さらに二体。
三体。
すべて同じ。
見て、避けて、叩き割る。
「……効率いいな」
ウィンドウが開く。
【レベルアップ】
Lv3 → Lv4
攻撃力:42 → 50
防御力:23 → 29
【武器成長】
天羽々斬 Lv3 → Lv4
攻撃力+14 → +20
「……いいペースだ」
ガルも順調に敵を処理している。
連携も自然になってきた。
「……これなら、あそこまで行けるな」
視線の先。
マップに表示された“境界”。
群生エリアの入り口。
「……行くか」
踏み込む。
空気が変わる。
明らかに“数”が違う。
——カタカタカタ……。
複数の音。
同時に、視界に捉える。
スケルトン——六体。
「……多いな」
だが、焦りはない。
「……ガル、左」
ガルが動く。
左側の二体へ突撃。
「俺は右」
役割分担。
これだけで、状況が整理される。
一体目。
振り下ろしを回避。
首へ。
——バキッ!
二体目。
横薙ぎ。
しゃがんで避ける。
そのまま斬り上げ。
——ガシャッ!
三体目。
距離を詰められる。
「……遅い」
最小動作で回避。
逆袈裟。
——バキッ!
右側、制圧。
左を見る。
ガルがすでに二体を仕留めている。
残り一体。
「挟むぞ」
同時に動く。
——ガウッ!!
——ガキンッ!!
完全連携。
全滅。
「……いけるな」
明確な確信。
ウィンドウが連続で開く。
【レベルアップ】
Lv4 → Lv5
【武器成長】
天羽々斬 Lv4 → Lv5
攻撃力+20 → +27
「……強くなってる」
だが、その時。
マップが、わずかに変化する。
「……ん?」
新たな表示。
・特定個体:接近中
「……来るな」
ガルが低く唸る。
足音。
重い。
硬い。
「……ナイトか」
だが——
今回は違う。
「……逃げない」
《天羽々斬》を構える。
「……試す」
詳細鑑定。
マップ。
連携。
すべてを使う。
「……倒せるかどうか」
その答えを、ここで出す。
闇の中から、スケルトンナイトが姿を現した。




