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ナカギリ特務少将、追い剥ぎに遭う
「どう?そろそろソージャに差し掛かるくらいかな?」
ボサボサの長髪にオシャレヒゲはそのまんまで、カジュアルな服装に身を包んだナカギリ特務少将は、すっかり一般人に溶け込んでいた。
しかし、その何の威圧感も無い風体は、雇った白タクの運転手の出来心を刺激するのには十分であった。
「ああ、お兄さん、ここからは割増料金だよ」
「おやおや、それは聞いてないなあ」
「割増料金が払えないなら、ここで降りてもらおうか」
「それは穏やかでない」
と返したナカギリ特務少将であったが、今は一般人に変装しているところである。もちろん銃器なども持ち合わせてはいない。
「ついでに、身ぐるみ置いてきてもらおうかなあ?靴下だけは勘弁してやるから」
運転手は車を止め、ナカギリ特務少将に向かってトカレフを突きつけていた。
「しょうがないなあ」
ナカギリ特務少将はシャツのボタンに手を掛けた。




