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傭兵部隊$-Duty第二部  作者: 蒼井 電
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蝶は亀の甲羅に止まる

それから数日後、ショットバー「タートルズ」にて。

店のドアが重々しく開いたと思うや、いつもの黒いドレスでマダムKが入って来た。

老店主がおしぼりを出し「ご注文は?」とぶっきらぼうに聞くと。

「そうね、カクテルを頂戴。ウォッカベースの『パピヨン』を」

マダムKのオーダーを聞いた瞬間、店主は表のドアの看板を「closed」にした。

「これはこれは、『パピヨン』自らこんなむさいところへお越しとは、それにしても相変わらずお美しい」

「お世辞は結構よ」

しかし店主はいつになく嬉しそうである。

「いえね、うちの若い者がロンサムジョージの世話になったみたいで」

「いえいえ、この商売、信用第一ですからね。グラシキでこの稼業やるには『パピヨン』は裏切れない」

「あ、なんでも『マイトガイ』、西の方に家族揃って引っ越ししたそうよ。今頃暖かいところで楽隠居かしら」

「そうでしたか……確かに、やめどきでしたなあ」

『パピヨン』ことマダムKは、カクテルを一息に飲み干し、ロンサムジョージに革袋一杯の金貨を差し出した。

「こんなにいただいて、よろしいんで?」

「もちろん。特別ボーナスよ」

ロンサムジョージは、店を出るマダムKに何度も何度もお辞儀をしていた。


つづく


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