敵の狙いは?
一方、ミキ達別働隊は、ルート2を迂回して山道を通り、女ウラ部隊封鎖箇所の反対側へと進んでいた。
「なあ、ミキさん、おかしいとは思わへんか?」
アサカが通信回線を開き突然言い出す。
「何がなら?」
「普通立てこもって戦うんやったら、道の狭いところや、カーブしたところを塞ぐもんやあれへんか?その方が敵を挟み撃ちにしやすいやろ?」
「ふん」
「女ウラ部隊の封鎖しとお道は、真っ平の真っ直ぐでなんもあれへん。立て籠もるにしても不向きやとは思わへんか?」
「確かにのう」
そこに、マイカのピンクゴーストのセンサーが高熱源反応を捉えた。
「ミキねぇ、飛行機だ!しかもデカブツがこっちに向かってる!」
しばし後、轟音を響かせて封鎖したルート2へ北軍の輸送機が到着するのを見た。
輸送機は大きな口を開け、どこからともなくわらわらと現れた女ウラ部隊の面々が、一列に並んで次々と飲み込まれて行く。しかも女たちはみんな丸腰である。
「オメエら、待て!どけえ行くつもりなあ!」
ミキが外部スピーカーでがなりたてると、
「うちらは北部連合に亡命する!北の国で楽しゅう暮らすんじゃ!」
女たちは口々に答えた。
「亡命?そんなうめえ話、あるもんか!オメエらみんな騙されとるんじゃ!戻れ!今じゃったら間に合う!」
ミキの声は、彼女達には届かない。
なんのことはない。女ウラ部隊の歩兵だと予測された人員は、実は北軍のチームが作戦を成功させるための人質、人間の盾だったのだ。
この輸送機を破壊することは容易い。しかしそんなことをすれば丸腰の民間人を大量に殺害したとして、自分達は思いきり人道的に非難されるであろう。
そうこうしているうちに、ミキの声を聞きつけた敵アサルトアーマーもやってくる。
ミューユと、ジャンパー軍曹の白いポカホンタスであった。
「女たちの救出の邪魔はさせん!」
ポカホンタス2機は、輸送機からミキ達を遠ざけようと牽制する。
ミキとアサカは、ジャンパーのポカホンタスと2対1となった。
残るマイカは、ミューユと距離を取ってのドッグファイトとなった。




