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第212夜 門塔の記憶
家族ひいては国家を守り更なる余裕を目指す行為に異論はないが、ひとつ間違っていることがある。家族の定義だ。血縁という生物学的な繋がりである最小かつ最大のユニットは分割結合されるものではないが、その外側からは意識と認識次第である。生活習慣、信じるもの、肌の色、言葉…、差異は捉え方によって如何様にもなる。空も星も空気も花も、同じものを見て感動して気持ちを継ぐことは地上の皆に差異はない、家族。それで良くはないか? 線など引かなくても、持ち合い分け合えば。なぜ取り合おうとする。
従属を脅し統率の下に盲信させ、全てのベクトルが揃う。それが大きな脅威となり線の先に踏み込み絨爆する。時には無人機で。それはただのデリート。キーを押すかの如く瞬殺する。それが何のためなのか、真の目的なのか、考え直す間もなく。
異国の脅威
兵士の陵辱
貞操の定義
占領の野蛮
私有の放埒
老先の死
若来の死
迎え
逝く
忘れまじ稚内の門も糸満の塔も。




