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第204夜 出梅の葉光
さていいのだろうか
この鬱陶しさが去り
剥き出しになった心に
灼熱の差し込むことが
では逃げようか
庇の奥の方の
黴臭く薄暗い
納戸の土間へ
ほのしめやかに
ままならぬ時が
悶々悶々と過ぎ
ちくちくと蝕む
いや よそう
抗うことなく
逃げることなく
惑うことなく
ならいっそ
懐疑も猜疑も
疑心も僻心も
白日に晒す
ふとそこに
陰陽の境が現れ
止まるも行くも
為すに任せよと
さあ早く
陰ならば沈し
陽ならば活す
さあ早く
なら歩む
陰なき灼熱
全て暴出す
陽の側へ
まて
そこにはすでに
すでにある
深く濃い影か
いな
大樹だ
灼熱に向かい
さらに伸び近づく
ほら
根は地を覆い
幹は聳え
枝は影すら作る
では
葉といえば
一つ一つが陽を蓄えて
輪郭を作り上げる
いざ
灼熱の季節
葉落ち月なぞ遥か昔
葉こそ光る朱い夏へ




