150.魔族領の話
ベルさんは、魔王の実子ではあるけど、オリジンデーモンの眷属ではないらしい。
子供が多いので、基本は「魔王への継承権のある人たち」が眷属になっているそうだ。
なので、オリジンデーモンであるサタンの眷属になれるということは魔族にとって名誉なこと。
「とはいえ、僕なんて100番目の子供だし芸術が好きって時点で魔王なんて絶対無理なのだよ。眷属なんて遠い話だ」
「遠すぎて狙う気にもなれないってことですね」
「そうなのだよ。そんなもの、やる気のある兄姉に任せる。とはいえ、今ばかりは眷属であれば良かったと思ってるのだよ。それならサタン様に伝えられたのに」
「連絡のためだけに眷属を目指さんで…」
『眷属である魔王候補じゃ魔族領から出ないです。召喚者に会えるはずもないです』
『デーモンも例の誘拐には参加したかったらしいのだ。魔族領を離れられる立場じゃないから断念してたけど』
「だと思ったのだよ。僕は召喚者が来ていることも今初めて知ったけど、サタン様が知ってるなら手助けしたかったはず」
「そうなの?」
「魔族領には召喚者たちが残した文化や習慣がある。それで発展したものも多い。だからサタン様は召喚者が好きなのだよ。オリジンとしても、魔族領に住む者としても」
「へぇえ~…」
「だから見かけたって報告だけでも喜ぶと思ったのだよ。元気にしていたって知らせるだけでも」
「まあ実際元気にしてるからな」
「…というか、何もせずにサヨナラしたら逆に怒られる気がしてきたな…うーん、じゃあこれをやろう」
「ん?何?」
「さっき話した魔晶石。錬金調合の召喚者と細工の召喚者への贈り物だ」
「マジで?いいの!?」
「僕は魔族領に戻りさえすればいくらでも手に入るから」
一応、魔族領特有のものなので採掘するには許可がいるそうだ。
採り方を間違えると危険なものらしいので。一度採掘してしまえば危険はないそうだけど。
そしてベルさんは腐っても魔王の子なので、欲しいと言えば融通してもらえる立場らしい。
ああ、そういう意味なら確かに入手難度は高いのか。
『…純度高いです。ベルくん、さては相当甘やかされてるですね…?』
「えっ」
『まあ、話に聞くママって人の気遣いかもしれないけど、かなり貴重なのだ、この魔晶石』
「え、…本当に…?」
「そういや、言っちゃえば王子様なのか?100番目の子だけど」
「王子ぃ?…ラージフールのと比べたら失礼だけど、全然違うぞ。ベルさんは普通にいい人だもん」
「人間族より魔族の方が好感度高くなってんの笑うわ」
「アレを好きになれる要素ないから当然といえば当然でしょう」
「…歴代勇者も似たようなこと言ってるらしいけど、人間族の王族ってずっとそんなヤバイ奴なのか…?」
『見ればわかろうて。このようなスキルを持っている主人たちを役立たずと言う連中ぞ』
「あー…言われてみればそうか」
周りを、というか、カーくんの中を眺めてしみじみと呟いていた。納得したらしい。
いつまでも森の中で話をするのもどうかと思い、カーくんの中へ案内した。
めちゃくちゃ吃驚してたよベルさん。ごめんて。好奇心が強いのか、すぐはしゃいでいたけど。
というかいい加減こっちも空腹だったので昼ご飯を食べることにしたわけである。
ベルさんも欲しがったけど。アンタ果物しこたま食ってたじゃん。え、別腹?誰だ別腹の概念教えた召喚者は。
用意するアキ兄さんが「成人男性ならモリモリ食いそうだな!」って喜んでたからいいけどさ。
そう、実年齢こそ81歳というおじいちゃんだが、彼の外見は20歳前後である。魔族は長寿なので見た目はあてにならない。
才能者?うん…奴らも年齢不詳が多いけど、まあ…
そしてカーくんに感動し、アキ兄さんの料理を食べて感動し、僕らが被ってるナズ製作のカツラ帽子にまた感動したと。感動してばっかだな。
「どう考えても役にしか立たないスキルなのに、節穴にも程があるのだよ…」
「有用だと思われないために隠してたってのもあるけどな」
「それを見抜けない時点で無能だと大声で言ってるようなものなのだよ」
「辛辣」
「まあ、魔王っていう人の上に立つ立場の子息ですからね。視点が厳しくなるのも当然でしょう」
「加えて、過去の召喚者の証言でラージフールへの不信感もあるだろうしな」
あとはオリジンが近しい存在だったというのも理由だろう。
実父や実兄たちがサタンの眷属だそうだし。なお、ママも眷属だそうだ。魔王の娘でもないのにすごいなママ。
てことは、オリジンの眷属に育てられたようなもんか。ならオリジン寄りにもなるだろうな。
初めて会った魔族がベルさんで良かったのかもしれない。
おかげで「魔族=悪」なんて眉唾物だと断言できるようになったし。
彼も言っていたように、魔族というのは僕たちにとって「悪の象徴」と思われやすいのだ。そういう題材の漫画やゲームが多いせいかもしれない。
魔族の中には「人間族は野蛮」と思ってる人も少なからずいるようだが、これはラージフールのやり口を見てそう思ってるらしいので間違ってない。
が、大半は「人間族は争いを好まない種族」と思っているらしい。
人間族にもラージフールに同調している連中はいるが、それが僅かというのも知れ渡っているそうだ。
つまり大半の人間族は魔族と争う気がない。かと言って王族のやり方に真っ向から逆らえるものでもない。同調せずに無関係を装う。これが精一杯の対応。
この実情を魔族も知っているのだろう。
人間族の責任として王族を止めろよ、と思わなくもないけど、あのラージフールは技術面ではそれなりだ。転移の術式もあるようだし。
真っ向から逆らえばただではすまない。王族も理不尽な命令を下しかねない。言ってしまえば独裁者に近い。
だからこそ触らぬ神に祟りなしの精神で、大半の町の長はスルーしてるのだろう。
なのでラージフールから何か命令されても手抜きするそうだ。慕われてなくてウケる。
「過去、ゼイレムの町も魔族の動向を探れと言われたことがあるらしいが、目立った動きはないと報告してるのだよ」
「ちゃんと調べたんですかね?」
「たまたまギルドにいた酔っ払いの魔族に聞き取りしたそうだ。三分くらいの会話で、その後は聞き取りのお礼に町長が酒を奢って飲み明かしたとか」
「手抜きにも程があるんよいいぞもっとやれ」
「つまりゼイレムはラージフール側じゃないんだな。ちょっと安心した」
「うむ、それもあり、僕もゼイレムなら魔族とバレても大丈夫だろうと思って向かっていたのだよ」
「…目的地一緒なら一緒に行くか?タークくんや永塚さんからは離れるだろうけど」
「僕は別に急いでるわけじゃないから、連れて行ってもらえるならありがたいのだよ。その召喚者たちにもいつか会えたら、くらいだし」
「何ならビスムズにいたら魔の森を目指してるみんなと会えるかもしれませんしね」
「だよな。今のところみんな道筋はともかくビスムズ目指してるっぽいし」
「そうなのか?」
でもベルさんの話を聞けば、魔族領側に旅を進めても問題なさそうだな。
僕たちがビスムズを目指してる理由は、獣族が人間族に友好的だからって理由だし。
「けど、ラージフールは魔族領への侵攻を諦めてないのだろう?城にいる召喚者を連れて魔族領に向かう可能性もあるのだよ」
「あー、それだとかち合う可能性あるかぁ…」
「…いや、会えるなら会えるでありがたいのでは?掻っ攫ってシルバーさんに引き渡せるじゃん」
「それもそうか…?」
「シルバー?それも召喚者か?」
「ああ、うん…」
ちょっと迷ったけど話してしまうか。
こちらの世界に渡って来られる召喚者がいる、と。召喚されてないから召喚者じゃなくてただの異世界人だけどな。
んで、そのシルバーがヒャッハー組と僕らが呼んでる召喚者を元の世界に連れ帰ることが出来ると。
ベルさんは、自らの力で世界を渡れるというシルバーの存在にドン引きしていた。解すわぁ…
「しかし、一時的にでもこちらに来るというなら、オリジン様が同行者になっていた方がいいのでは…」
「それは考えたんだけどさあ…」
『ラムとスーはもう同行者を設定してしまってるので無理です。誰にも同行してないオリジンに頼まないと』
「ああ、そうなのか…オリジン様にも事情があるのだな。ふむ、移動に長けたオリジン様はいないのだろうか?」
「フェンリルさんとか?でも今獣族領にダッシュしてるとこよな?」
「いや、一瞬で移動できるような、空間魔法持ちが望ましいのだよ。何せ不定期に来るのだろう?」
『もしくは、シルバーちゃんは主の所に出てくるからわたしたちと旅をしてもいいって言う奴か、なのだ』
『でも基本、従魔にならないとしても普段同行者がいないのは微妙です』
「だよなあ…まあ一匹増えるくらいなら俺はいいけどさ。ご飯は作るし」
「んー…マーフォークは海の調整があるから駄目、今回協力してくれたオリジンもそれぞれ理由があるし…」
シルバーのレベルは今3だ。多分、こっちに再度来たらそのレベルは引継ぎだろう。来るたびにレベル1にリセットされるわけもないだろうし。
となると、レベル5って割とすぐなんだよな。何度かこっちに来るなら、レベルが上がる可能性もあるし、多少行動はするだろう。
権能、覚えられる方がいいよなあ…そうでなくてもスキル覚えやすくなるし。
「掲示板で相談してみるかぁ…」
「ああ、他のオリジンさんから意見でるかもしれませんしね」
「け、掲示板…?」
『召喚者の権能です。遠くにいても文字でやりとりが出来るそうです。連絡手段ですね』
「また凄い能力を…」
「アイさんの権能マジで反則モンよな」
ひとまず、ベルさんについてはゼイレムまで一緒に向かうことになった。
ちょうどいいと言うのも何だが、自室を作ったばかりなので寝る場所は困らないだろう。
ベルさんは医務室でいいだろ。もうあそこ医務室じゃなくて客室でいい気がしてきたな。
掲示板でベルさんのことを暴露したら「ちょっと待て!!!」という意見が多数だった。わかる。
男と一緒はまずいだろうという意見もあったけど、既にタークくんルートくんという男子が過ごしてる前例あるしな。
ついでにベルさんは角フェチなので角のない僕たちには一切その気にならないそうだ。
言うなれば、僕らだって犬猫は可愛いし交流できるが、恋人として見れるか?という感じで。
というか、ベルさんに聞いたら「角のない子はちょっと…僕にも好みってものが」とか、何かこっちがお断りされたみたいな言い方されてしまった。
いや僕ら別にベルさんのこと男として好きとか一言も言ってないけどな?
まあそれなりに容姿はいいんだろうけど、別に好みじゃないし。自分の好みとかよく知らんけど。
ちなみにここで僕とアキ兄さんが女だと知って盛大に驚いていた。あ、男に見えてたか。
「あー、やっぱタークくんや永塚さんは食いついたな。魔晶石も気になってるっぽい」
「そうか?まあ、さっき渡したものはあげてしまっていいのだよ。召喚者なら役立ててくれるだろう」
「経験値稼ぎに消えるだけかもしれんけど、それはいいん?」
「召喚者の糧になるのだろう?構わないのだよ」
「おお、心広い」
あとはやはり、魔族の内情というべきか、思った以上に人間族に好意的というのが知れて安心したようだ。
中には人間族を嫌ってる魔族もいるが、これは少数派だと。それを魔族側から保証されたのが大きかったらしい。
もしかしたら、中には獣族領じゃなくて魔族領方面へ向かう組も出るかもな。
目的地は魔の森のままだろうけど。
「…ベルさん、疲れてる?寝る?」
「うう、思えば長旅で、まともな宿で寝たのは一月以上前だったような…」
「ちょっと前に町にいたんじゃないの?」
「安宿が満室だったのだよ。大きな宿に泊まれる程資金がなくて、路地裏とかで寝てたのだよ」
「浮浪児か」
「魔物の襲撃への警戒をしなくてすむ分、町では危険がないから、室内じゃないくらい大したことなくて…」
「あなた、仮にも魔王の子ですよね?言ってしまえば王子様みたいなものですよね!?」
「いやあ、鉱石採りに行くこともあるし、野宿は慣れてるから」
「た、逞しいなあ…まあカーくんの中にいる以上衣食住に不便はないだろうけど」
夕飯の時間まで寝るか?と聞いたら断られた。
今寝ると起きれないかもしれない。夕飯は逃したくない。という理由だった。
うん、アキ兄さんのご飯に魅せられた奴がまた一人…
ひとまず夕飯までは解散になった。僕も運転したいし…と言ったら助手席に興味が出たらしい。
車だとは話したけど、彼にとって車は馬車とか竜車しか知らないそうだ。むしろ竜車が気になるんだが。
「竜車か。ドラゴン系の魔物が牽く車なのだよ。空の移動が主だな」
「へえー」
「もっとも、ドラゴン系を育てるのも命令を聞かせるのも難しいから数は多くない。従魔術持ちは魔族領では大歓迎で受け入れられるのだよ」
『召喚者の就職先にいいのだ』
「ははは、大歓迎なのだよ」
「掲示板で、このクラーフに残るつもりがあるなら魔族領の定住も有りって報告しとくか」
「おお、ありがたい。元より召喚者は大歓迎だ。父様たちも全力で守るだろうしな」
従魔術は召喚者ならまず覚えられるスキルだろうしな。
というか、現時点で従魔がいる召喚者で従魔術が発生してない子はいない。僕も含めて。
桜庭くんはちょっとイレギュラーだけど。
「…動力が異世界特有のものだと聞いてたが、本当に馬も何もおらずに走る車なのだな…」
「このカーくんの動力はマナみたいだけどな」
「マナだけで動かすには専用の回路などがいるはずだ。どちらかと言えば魔道具に近いのか?うーん、異世界恐るべしなのだよ」
頭の良さそうなことを言ってるけど、窓にかじりついて大喜びしてる様は子供みたいだった。
やっぱりこの世界ではカーくんみたいなのは存在しないんだろうな。
しばらくカーくんを走らせてると、アキ兄さんに「夕飯できたよー」と呼ばれた。
ベルさん期待たっぷりで居住区を振り返ってたよ…
「ぅええ、これ料亭で出そうなやつじゃん!?伊勢海老とかアワビとか魚介類たんまりって…よく作ったな!?」
「生魚とは豪胆なのだよ!!!これが噂のサシミというものか!?」
「あ、刺身は知ってるんですね」
「聞いたことがあるだけなのだよ。火を通さねば魚は危険だから実際に食べたことはない」
「ああー、なるほど」
多分アキ兄さんのは「手間暇かかる系」に挑戦した結果なんだろうけど。最近これ系ばっかだし、やってみたら楽しかったのかな?
経験値稼ぎの名目で今までやったことがないものに挑戦できてるわけだし。
結果?大変美味でしたとも。
「これに舌が慣れたら大変なことになりそうなのだよ…干し肉で満足出来なくなったらどうしよう…」
こんな風にうなだれる人もいましたけどね。
そうだね…アキ兄さんの料理は美味しすぎるのが欠点だよね…一時滞在の人にとっては。シェリル、大丈夫かな…
腹休めの後はまた解散だ。ちなみにシャワーに感動してたよ、ベルさん。水浴びも久々だったらしい。
水魔法持ちなので『洗浄』で多少清潔にはしてたようだ。
歴代召喚者の入れ知恵で、清潔にしないと病気になりやすい、みたいな教育もされてたらしく、そのあたりの衛生概念は日本人に近しいものがあった。
「水魔法は旅に必須のスキルなのだよ。飲み水にも使えるし、洗浄で返り血なんかも綺麗に出来るし」
「言われてみればそうだな。俺、攻撃くらいにしか使ってないわ」
「…このカーくんで過ごしていたなら、そうなるのも当然なのだよ。何だここは。快適すぎてびっくりするのだよ」
「僕のスキルがすみません」
「召喚者は…会わないと凄さが伝わらない、とは聞いてたが…本当にそうだったのだよ…」
「そこまでですか」
聞いてる限り、結構細かく伝わってるようだけど…百聞は一見に如かずってやつかな?
まあ何でもいいけど。
『さっきクラフェル様から聞いたですけど、デーモンの奴めちゃくちゃベルくんを羨ましがってるみたいです』
「え、サタン様が?」
『誘拐作戦の時も参加出来なかったし、召喚者に会えないのが悔しいみたいなのだ。魔族領に戻ってきたら話を聞かせて欲しいって希望してるのだ』
「え、サタン様が?(二回目)」
「あー、オリジンデーモンもベルさんのことはちゃんと認識してるのか」
『みたいです。というか魔王の子は全員覚えてるそうです』
「え、ま、まさか、だって僕はサタン様にまともに会ったのは一度くらいで…あとは遠くから眺めるくらいだったのだよ」
『あいつ記憶力いいから一回でも会ったら覚えてるのだ。それに自分の眷属の子供ともなれば、気に掛ける存在に違いはないのだ』
ああ、スーもそれなりに眷属はいるもんな。
眷属持ちのオリジンからの指摘だ。説得力抜群である。
実際、眷属でもないのにピフォル一家の群れの仲間のことは気にして探したらしいし。
魔物とヒト族という違いはあるだろうけど、オリジンデーモンにとっては魔王一家は気にかけて当然という認識なのだろう。
あ、ベルさんめちゃくちゃ感動してる。この人、結構感動屋だなあ。
「戻ったら…戻ったら、絶対話に伺うと伝えてほしいのだよ」
『わかったです。伝えておくです。何年後でもいいので話をしたいそうです』
「ああ!」
「気が長いなあ。これが長寿種か」
「ははは、むしろ召喚者がせっかちなのだよ。この世界では隣町への移動も一ヶ月単位なのだから」
「…言われてみたらそうやな。数時間で日本縦断とか出来るこっちがおかしいんか?」
「そっか、それ考えると確かに僕らはせっかちになるのか。特に日本なんて移動時間、分刻みだぞ。外国なんかかなりアバウトだ」
「ひぇえ、でもまあ俺らも町への移動はかなり時間かけてるもんな」
『…移動に一ヶ月半かかる町に向かって、途中ダンジョンを複数クリアしながら目的地に予定通り到着するのはちょっとおかしいです』
「か、カーくんだと、移動時間短縮できるから…」
「どうして召喚者というのは、そうやって生き急ぐのだよ…ママなんていつも走り回ってるような印象と言ってたし」
ひえ、日本人とクラーフを生きる人の時間感覚の違いが浮き彫りに。
空いた時間何もしないのはもったいない、って思うのはおかしいんだろうか…
「まあ、ゼイレムまでは同行をお願いしたいのだよ。ここからだと大体七日くらいは…」
「多分、二日後くらいに着くと思うぞ」
「………え?」
『カーくんをナメちゃいけないです』
「僕の中の常識が、今日だけでかなり壊れてる気がするのだよ…」
「ごめんて」




