144.スキルについての朗報
748:橋本渉
朗報!かもしれない!
ちょっと検証頼みたいんだけど、狭山たち協力してくれないか!
うまくいけば、レベルアップまでの必要スキル経験値が減るかもしれないんだ
749:鈴城瞳
え、どうしたの?
スキルレベルアップが早くなるってこと?
ほんとならすごい助かるけど…
750:坂下菫
今日、私たち抉れ海組って休日だったのね
ギルド依頼受けずに町の観光と情報収集しながら休んでたのよ
そこで、橋本くんが『地獄耳』スキルで情報を聞いたみたいで
751:入江潔
>今日、私たち抉れ海組って休日だったのね
>町の観光と情報収集しながら
休めよ
観光はともかく情報収集は休日にやることじゃねえんだよ
勤勉か!!!
752:新田宏
冤罪です!
渉はともかく、ぼくはちゃんと休んでました!
宿の窓から見える人に化けたりして遊んでました!
753:河口雛
…それ、スキル経験値稼ぎしてない?
遊びに見せかけたレベリングじゃない?
ねえ、『擬態』スキル持ちの新田くん?
754:新田宏
お相撲さんみたいな体格の人に化けてお腹たぷたぷして楽しんでた!
遊んでたもん!!!
755:鈴城巧
うーん、グレー判定!
てか誤魔化そうとして口調ブレッブレじゃねえか
休んでねえって自覚あんだろ!
756:永塚綾
>>754
いや何してんのよwww
757:橋本渉
いや、でもこっちゲームとかもねえし、娯楽少ないからさ
クソ情報でも楽しかったりするんだよ…楽しさの沸点下がってる自覚はある
町長の叔父が藁を頭に張り付けてハゲ隠してるとかさ
この世界、カツラって概念が多分ないんだな…って思った
被服スキルのカツラ帽子の存在知ったらやべえことになりそうだなってことで、何が何でも岸見の存在隠さねえとマズイなとか思ったぜ
まあ、それはいいとしてさ
酔っ払いの情報だから曖昧なんだけど、坂下がまったくの嘘情報じゃなさそうって判断したもんだから、試してみようと思って
で、スキルの経験値が減るかも、または一気に経験値が稼げるかも、って情報を聞いたんだ
俺の『地獄耳』スキルの5の派生、『聞分』って、俺が知りたいと思った言葉とか情報を優先して聞こえるようにするって能力だからさ
知りたいやつは大きな声で聞こえるとか、耳に入ってくるみたいな感じ
758:高浜篝
あー、そういえばそんな派生能力あったね
自動発動ってかパッシブなのよね、それ
てっきり聖徳太子になる派生かと思ったら、知りたい情報は優先して耳に入るんだ…
759:嘉島忠
>聖徳太子になる派生
ヤバすぎるだろwwwwwww
いや、一気に色んな話し声を聞き分けられるって意味だろうけどwww
760:岬蓮二
>>757
ツッコミ所しかないんだけど、よくわかる
でもハゲの情報とかいらねえよwww
どういう町なんだよタグロムwww
761:砂場透
そろそろ本題に入ってくれ
腹筋がつらい
これ以上笑わせないでくれ
こっちは依頼中で魔物が出る森の中なんだよwww
俺らが噴き出す音で魔物に気づかれてんだよさっきから!
762:桜庭要
それは依頼に集中してえええええ!!!
763:橋本渉
うお、ごめん
えーと、まずさ、俺らの初期スキルって、レベル10以降は経験値跳ね上がるじゃん?
多分、上位スキルの、生産系とか補助系はそうなるって予想だったろ?
戦闘スキルに関しては、結構戦闘こなしてるのもあって右肩上がりのままで済みそうって予想だけど
これさ、逆に言えば、生産系こなしまくってる奴なら戦闘スキルと同じように右肩上がりの経験値になるんじゃないかって思ったんだよな
でも現時点で料理大好きな狭山でさえレベル11への経験値が跳ね上がったわけで
あと、料理はするけどほぼ家庭料理というか、料理人っぽくはないよな
作ったものを売るわけでなし、見栄えとか優先するわけでなし、料理人っていうよりオカンって感じ
波川も似たようなもんで、作ったもんを売るわけでも、ドレスみたいなもんを作るわけじゃなくて、あくまで自分たちが着るものしか作らない
頻度じゃなくて、バリエーションがそこまでない、って言ったらわかるか?献立とかじゃなくて
狭山が作るのはほぼ家庭料理であって、郷土料理とかホテルで出される高級料理とか、ケーキ屋にあるバラエティ豊かなスイーツじゃない
作ってるかもしれないけど、圧倒的に家庭料理より数が少ない
波川も普段着は大量に作るけど、制服とかスーツとかドレスとか着物とか民族衣装とか限定的な場所で着る服はあんま作ってない
酔っ払い冒険者が言うには、あんまりやったことがないような訓練とか品物を作ると経験値がドカンと入る…らしい
厳密には違うけど、スキルが苦手分野に挑戦してるんだなって判断するとか何とか?
スキルに意思とかあんの?って思うけどさ、俺それ聞いててちょっと納得出来たんだよな
で、それを『看破』スキル持ちの坂下に話してみたわけだよ
そしたら、何となくやってみた方がいいかも…って思ったらしいんだよな、坂下が
だからさ、スキルレベル10超えたスキル持ってる奴に試してもらえないかなって思って
現時点で、戦闘スキル以外をレベル10以上にしてるのが狭山たち四人だけだからさ
村雨の『無機物干渉』スキルと林の『隠密』スキルに関してはちょっと謎だけど
764:河口雛
なる…ほど…?
スミもそう判断してるなら、やってみる価値はありそうよね…!
今すぐ実践しても証明出来ない自分が憎い!
765:坂下菫
『無機物干渉』スキルに関しては…言いづらいんだけど、カーくんの『受肉』が経験値稼ぎにいいんじゃないかなって
確か、村雨さんって残り経験値5000台だったわよね?他の子が9000台なのに
MPおばけって言ったって、この経験値差はちょっと考えにくい
高レベルの召喚物の『受肉』で大量の経験値が稼げたんじゃないかな、って思ったのね?
あれ以来、カーくんの受肉ってやった?
766:岸見泪
カーくんにゃんこ再びですか!!!!???
767:永塚綾
ステイッ!ステイよ泪!!!
画像投稿があるって決まったわけじゃないからね!
768:村雨涼
全員でポカーンってしながらスレ見てるよ。
そういえば、狭山さん、メニューは豊富だけど、ケーキみたいな手間暇かかるお菓子とかは作ってないな…?
確かに、早く大量に作れる系のが多い。
アイテムボックスに大量にご飯や弁当とか入ってるし、しばらく作り置き料理食べることにして、時間かかる料理やお菓子作ってみた方がいいのかも…?
狭山さん自身もそう言ってるから、ちょっと検証がてら今日からやってみることにする。
鑑定で経験値確認しとけば、どれだけ稼げたかわかるだろうし。
波川さんもドレスは作ってないな、確かに。基本、僕たち召喚者が着るもの優先だったから。
着る機会ないしな。ドレスとか着物とか動きづらいし。
でもウォークインクローゼットに飾る目的で作るのもいいかもって言ってる。
…というか、ラテが作ってみたいって言ったから波川さんの中で「作らんという選択肢はない。ないったらない」って感じになったみたいだ。
情報ありがとう!皆で検証してみるよ。
『隠密』も何か思いついたら案欲しいな。
僕らも結構色々試してるつもりだったけど、全然だったなあ…
769:鈴城瞳
あー、隠密は知りたいわね、確かに
私も隠密スキル持ってるし、他にも持ってる子いたもの
770:坂下菫
隠密スキル持ちでーす!
やっぱり自分とかに隠密かけながら激しく動き回ればいいのかしらね?
大きく動くとMP消費爆上がりするから、じっとしてる時とか動かないものにかけてたじゃない?
771:入江潔
渚にかけてみるかな、隠密
その状態で踊り狂ってくれ
772:渚舞花
あのね、舞踊スキルって踊り狂うものじゃないのよ…
いや、むしろ踊り狂った方が経験値溜まる…?
レベル7だけどやってみようかしら
そこまで激しいダンスって確かにやったことないもん
773:桜庭要
試すのはいいけど、やる前に鑑定で経験値確認しといてね
今までやったことがない行為がどれだけ経験値稼げるかの検証でもあるから
774:村雨涼
あー、そういえば大きく動くものにはあんまかけてなかったな。
この間、山で芝から逃げる時にかけてたのがほぼ初?
そのせいかな?林さん、確かに隠密スキル経験値溜まってるんだよな。
狭山さんや波川さんより経験値溜まってるもん。
走るとか、動きが激しいものに隠密かけるっての、当たりかもしれない。
775:鈴城巧
マジ?
でも確かに9000前後のとこ、林だけ8000後半か
狭山と波川は9000台なのに
昨日書かれてたやつ見てるけど、確かにそうだわ
776:坂下菫
でも当然だけど、これMP消費量すごいから長時間できないし一気にMP使うから疲れるわよ
私は休日だから試してみるけど、依頼中の瞳さんはやらないようにね!
やるとしたら町に戻ってからにしてね!
777:鈴城瞳
え、ええ、もちろんよ
778:鈴城巧
言われなきゃやってたな、こいつ…
任せろ、やらせねえから
つか俺らも考えてみないとなー
今レベル9だから、10が近い
779:砂場透
巧は結構色んなもの作ってるから案外最初から経験値1000で済むかもな
出来るようになったやつ、一通り一回以上は作ってるから
たまに失敗覚悟で高レベル素材も使ってるし
780:高浜篝
ほんとだ
鈴城くんは戦闘スキルと同じパターンで経験値右肩上がりかもね
てかレベル9か、羨ましいー
***
「早速試してみようか」
「何から試す?」
「料理スキルと被服スキルから行きましょう。どちらも時間がかかるやつです。少しでも早く取り掛かった方がいいです」
「そうだな。カーくんの受肉とハルの隠密は…いや、ハルは室内でも出来るか?」
僕はカーくんから出ないといけないけど、ハルは室内でも問題ない気がする。
要はよく動くモノに隠密をかければいいわけなので…
「温室とか広い場所で、ラムとかサンとかスーにちょこまか動いてもらえば…」
「待ってそれ俺も見たい」
「隠密かかってると多分ほぼ見えないぞ。認識阻害かかるから」
「そんな!!!」
「そ、そうですね、かけた張本人の私は見えますが…」
ラテはナズに付き合ってドレス(仮)製作するだろうから含めてない。
けどスーやサンはカーくんの中にいる時小型化しているので、温室くらいの広さがある場所なら結構動けるんじゃないだろうか。
羽や尻尾の素振り(?)だけでも結構な動きだろうし。
あとはカーくんを受肉して猫にして、僕が外にいればいいのか。
他三人はカーくんの中にいたままで。
無機物干渉スキルには『自動行動・微』があるので勝手に目的地へ向かって進んではくれるだろうけど…
当然、車状態じゃないので速度はガクンと下がるし揺れも凄まじくなる。
猫状態だと普通に走って進むみたいだからな。
キッチンのスペースは揺れは無視できる仕様になってるし、クロちゃんの中なら揺れの影響はないだろう。
が、温室にいるであろうハルには超影響するし、車体が揺れまくってちゃロクにトイレにも行けやしない。
「カーくん(猫)抱えて僕が徒歩とかで進めば少々の揺れは問題ないし」
「いやそうかもしれませんけど、さすがにそれは…」
「採取とか戦闘とかで皆で外に出る時に短時間だけカーくん『受肉』しよ?そうしよ?」
「カーくんの追加機能に、振動無効とかあったな…」
「ああ、何かぶつかっても攻撃くらっても中に振動来なくなるやつですね」
隠密スキルがあるから後回しも後回しになった機能だな。
多分この機能はカーくんの防御力を上げたり結界を張れるようになった後に追加する想定のものだろう。
でないと障害物にぶつかったり魔物から攻撃されて車体に衝撃あるのに中にいる人が気づかないという可能性がある。
まず衝撃をどうにか出来る機能をつけないと本来はどうしようもない。
そのための車体防御力向上の追加機能や結界機能なんだろうし。
ここら辺、隠密スキルのおかげで全部必要ない機能になってるんだよな…障害物とか攻撃とか全部すり抜けるから。
って考えると、隠密スキルもとんでもないな…改めてそう思った。
複数の機能がいらないって、実質数千のMP消費を考えなくていいってことだし。
「どの道、子猫状態のカーくんじゃ大した距離稼げませんし、受肉もMPの問題で時間制限あります。子猫カーくんが走るというのは一旦考えないでおきましょう」
「そうだな」
「MP多めに使えば巨大猫になるとは言ってたけど、その状態で長時間走るのは無理やろしなあ」
「…そういやカーくんって本来は高レベルの召喚だもんな…必要MPとんでもないよなあ…」
「いやあ、力及ばず申し訳ない」
「いえ、リオ兄さんのMP、私たちより1000以上多いですからね…?」
出来るけど現実的じゃない案だな、猫状態カーくんでの移動案は。
ついでにカーくんにかけられた隠密スキルも、動きまくるから効果が下がるし消費MP跳ね上がる。無理だなこれ。車だからこそ出来ることだった。
ひとまず、三人のスキル経験値稼ぎからにしよう。
「ケーキとかは確かに作るのに時間かかるもんな…レシピは知ってるけど」
「おお、レシピは知ってるんや。何ケーキ作るの?苺のやつ?チョコケーキ?アイスケーキ?」
『な、ナズくん、何です、それ…?詳細わからないですが、とてもときめくです…』
「あ、そっか、こっちの世界にはないやつか。ケーキって色々種類あるからなあ」
「百聞は一見に如かずじゃないか?スポンジとか言っても多分わからんだろうし、見て食べて理解するのが一番な気がするなあ」
「そうだな、じゃあ一番オーソドックスなやつ作るか」
「今のキッチン機能で作れそうか?」
「うん、オーブンも大きくなってるし焼きあがるのも早くなってるみたいだから、めちゃくちゃ作りやすくなってるよ」
出来たものからアイテムボックスに放り込めば、いつでも出来立て状態も出せるらしいしな。
逆に言えば寝かせた方が良いというのもある。パンとかか。これは単純にスペースが広くなったので置く場所が確保できたそうだ。
キッチン拡張して良かったな。まだ進化出来るみたいだけど、そこまではいらないと言われた。
そっか、じゃあ次の追加機能はやっぱ個人部屋かな…?そろそろ作れそうだけど。
「ちなみに手伝いとかした方がいいか?」
「ううん、俺一人で作るよ。そっちの方が経験値になるだろうし、急がないやつだからな」
「あ、そっか。これ経験値稼ぎのための作業だしな」
『なら、ラテも最低限の手伝いだけするですのー』
「可愛い。天使。知ってた」
「落ち着いてくださいナズ姉」
「じゃあ、とりあえず今から二時間作業に集中する?僕は明日とかでいいや。今日は運転してゼイレムに向かうよ」
「せやな、猫カーくんは色々こっちも準備せんとあかんしな」
そんな感じで解散した。
アキ兄さんはキッチン、ナズはラテとクロちゃんに、ハルはラムとスーとサンを連れて温室に。
僕は運転席に。今日はナイフの受肉にしとくか。
一応現時点の経験値もメモしてはおいたけど…二時間後、どうなってるかなあ。
橋本くん、とんだビックリ情報拾ってきたよ…
なんて思っていたのに。
「橋本くん情報以上の驚愕が来るとは」
「二時間でこれ作ったんですか…正気?」
「オーソドックスって、何やっけ…?」
『お宝の山です…!』
「…完成品を見たら、落ち着いてきた。何でこんなん作った俺…」
アキ兄さんは確かに「ケーキを作る」と言っていた。
まずはオーソドックスなものを、とも。
うん、確かに生クリームがたっぷり使われ苺をふんだんに乗せられた、スポンジにフルーツが混ぜられた生クリームが挟まってるという、あるあるケーキだ。
多分ケーキと言われて真っ先に想像するであろうケーキであることに違いはない。
…それを何段かに積み重ねられ、飾りつけられ、ウェディングケーキのようになってさえいなければ。
「…誰か結婚するのか?」
「ここにいる全員、相手もおらんのに」
「単独のケーキ入刀ですか。虚しいですね」
「ごめんて…!久々に作るスイーツにテンション爆上がりしちゃって気づいたらこいつが出来てたんだって…!」
「撮って掲示板に載せとこうか。二時間の成果もとい製菓ってクソ寒いタイトルつけてコレ晒そうぜ」
「お願いしますリオ兄さん」
「やめて!!!」
『ラムの目が輝きっぱなしですのー』
スポンジ生地はでかいの作った後に倍化で増やして周りを切って小さいサイズにするというのを繰り返した感じ
切ったスポンジはリボンや花みたいな飾りに加工されたりして使われた




