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覚醒  作者: 火水 風地
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活動方針

勝手で申し訳ありませんが、次回更新は3月24日にします。

 今までいた大部屋から急ぎ足で出た俺は先頭を歩く光華に近づいた。


 「場所覚えている? 」


 「一度通った道はそう易々とは忘れん」


 自信満々というよりは当然であろうという口ぶりだ。


 「凄いなー光華は……」


 返事はすぐには返ってこなかったが、しばらくして……


 「……まあな」


 俺はその声から昨日のあの時のような寂しげな印象を受け取った。


 それからは互いに言葉を失くしてただ歩いて行った。


-----

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-


 昨日、至って素っ気ない入学式を行った部屋には大部屋を出てから20分程で着くことができた。相変わらず大きい学校だ。……変わったりしたら怖いが……


 ドアを開けずに室内に入る。ドアは予め両開きに開かれていたので開ける必要はなかったのだ。そこをくぐる時に光華に壊された悲しき自室のドアを思い出した。


 『もうマイドアには鍵かかんないだよな……』


 プライバシーの場の消滅に嘆いていると……


 「入った人から昨日座った椅子に座りなさい」


 高く鋭い声が室内に響き渡り余韻が耳にしつこいほど残る。


 『この声は昨日俺達を寝床に案内した先生のものだな。それにしても……』


 このガランとした室内には昨日A,B列に座っていた者しかいない。無論、明の姿は見当たらない。


 「渉……イス、どこだっけ? 」

 

 理雨流のかろやかな声に我に返る。彼女は光華とは違いそういうことは、すぐに忘れてしまうらしい。まぁ俺もうろ覚えだが……


 「確か俺はAー8……だったから、理雨流はAー9かな」


 「おぉ……ありがとう! 」


 笑顔の理雨流がオーバーに驚く。しかしまぁ理雨流の無邪気な笑顔には心底癒される。


---

-


 最前列のイスの前まで来た俺と理雨流、紫苑、光華はそれぞれのイスに座る。光華も実は昨日A列にいたらしい。丹澤はB列に座っているところからみて昨日もB列にいたらしい。


 「諸君等に今日集まってもらったのはこのSTTSSの、世界における役割、活動の基盤の概要を確認してもらうことに他ならない」


 『ここの活動方針か? ……教育だろ? 』


 「では……先ずは表向きのスローガンからだ。……世界の平安を安定して保つためにそれに適する有能な人材を育てる……これがそのスローガンだ」


 『なんだそりゃ? 聞いたことねぇぞ』


 しかしそう思っているのは俺だけでしかないらしく、回りはいたって冷静であり荘厳な静寂を守っている。

 ……だが理雨流は欠伸あくびをしているので守っているとは言えないかもしれない。



STTSS (SCHOOL THAT TEACHES SPECIAL STRATEGY)の略。学校名である。

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