覚醒
お茶をすすりながら光華を見る。どう見ても18歳には見えない。そう思っていると。
「お前知ってるか? 」
光華が突然また声を重いものにして深刻そうに聞いてくる。
「何を? 」
なんの事なのか今まで話した事からは推測出来なかったので俺には光華の言わんとする事が分からなかった。
「ここについての噂なんだが……それでも聞くか? 」
「あっあぁ聞くよ」
噂であろうと興味をそそられる。また武器の話かもしれないが……
「人っていうのはな、いくら全力を出そうとしても出せないらしい」
『聞いたことならあるが』
「第六感的なものも同じなんだそうだ」
「第六感? ……人の気配とかが分かるけど誰なのか分からない、みたいな? 」
(いい気配がするんや)と言っていた丹澤を思いだす。あいつの場合は第六感というよりはただ単に願望なのだろうけど。
「そうだ。でそれを強化出来る所があるそうだ」
「ぅん? どこ? 」
「……ここだ……この学校のことだ」
「……なんか嘘っぽいなぁ、誰から聞いたの? 」
光華はそれでも真面目な顔をしているので俺は態度を改める。
「風の噂……みたいなものだ。だがここの情報は外には中々漏れないからな、興味があったんだ」
「……分かった。それで強化ってどんなことしたらできるの? 」
俺は話しの嘘、本当よりもその内容が気になったので、大きな目を鋭くさせている光華に説明を求めた。
「強化というよりは【覚醒】と言ったほうが適切だったかな。小量の力なぞないに等しいからな。まぁしかし【覚醒】の仕方は私は知らないんだが……。なんでも覚醒した者の中に眠る力を自分自身で引き出されるようになるらしいが……」
「力? ……例えばどんな? 」
「聞いた話によればだが、拳で岩を砕けれるようになるとか、相手の思っている事が干渉無しで分かるようになるとか……そんな感じらしい」
本当であれば凄い事なのだが、俺はそんな話しは今まで一度も聞いたことがなかったので、あまり光華のその話しは信用しないことにした。勿論、光華自身の事は信用しているが。
『きっと光華は嘘は言っていない、この娘は嘘はいえないな。短い間でも分かった。だけど唐突過ぎる、本当だったならば凄い事なんだろうし、俺達にはきっと重要なことなんだろうけど』
俺は長い回想に意識を集中させていた。
「どうした? あまり深く考えるな。あくまで噂だ」
光華の声で回想を終わらせる。光華はいつの間にか自分のコップにもお茶を注ぎそれを飲んでいた。光華からは重い雰囲気は既に消えていた。
??? 明 ??? ミン 男(Age 17 Height 178cm Weight 68kg Arms ?)




