学校へ
「フフフフフ! ……はっはぁー! ハッハッハッァハァーー!!!」
おれは不審に思い……というか反射的に後ろをバッと振り返った。それと同時に、その俺を振り向かせた張本人が笑い声混じりの言葉を紡ぎはじめた。
「ワータール〜やっぱりお前は、いつでも俺を笑わせてくれるなぁー!! つーことで……おっはよう渉!!」
「つーことでってなんだよっ! 明。相変わらず変な言葉使いやがって……うーん、まぁーおはま〜す」
俺は明の妙なボケかなんか解からんようなものに対抗して同じようなボケを言ってみる。すると案の定、明は、
「おはま〜〜すって! お前、略省しすぎ!!」
とツッコンできたが俺はそのキレのないツッコミを軽く流した。というか無視した。
このキレのない人、名は明という、苗字は……忘……れ……て……はいない! うん、覚えているがあえて、いわないほうがいいだろう。性別は男、生物学的? には一応人間である。
顔立ちは多少一般の人よりはほりが深く一瞬外人か? こいつ、とおもってしまうが髪の色は渉と同じ黒色。髪型はスポーツがりにしている。
背丈は渉より二センチだけ高くどれだけのニュートンをうけるかというと六十八ニュートンである。
ちなみに彼の服装は俺と同じ制服だ。しかし俺達の着ている制服は一般的な制服とは違って堅苦しくなくとても動きやすい。それにデザインもよいと俺は思う。色は黒を基調とした灰色と黒のツートンカラーだ。
ツッコミをスルーされた明は、ふて腐れたようにグチグチとなにかを言っていたが、不意になぜか顔をにやつかせ始め、
「渉、ほんとに『それ』で行くのか?」
と口を聞いてきた。
俺は、行くの意味は入学式やらなんやらのことだ、と理解したが、奴が意図的に強調した『それ』がなにを指すのか解らなかった。
「それっていったいなんなんだよ」
俺は明の不適な笑みに少し、ほんのすこーし腹が立っていたので、意図的に若干言葉に怒りを混ぜた。
「itだよ」
俺の問いを予測していたのだろう、登場人物Bはムカツク発言を、憎たらしいほど光輝く空に俺の台詞が消えた直後にしてきた。
『アスファルトの反射が眩しいな』
俺はもう付き合ってられなかったので自分が踏み締めているアスファルトに目を細めた。無視することで話しを無理矢理に終わらせようとしたのだ。
「いやっ ジョークだって、悪かったでございました」
俺は、明のボケにそうそうツッコンではいられないので、
「で、それってなに?」
聞きたいことだけを聞いた。
「『それ』は、iトゥ……じゃなくてー髪だよ髪、登場人物Aの」
明の応えに俺は一瞬【んっ! あれ? 俺ら互いに登場人物AとかBとか……ボケが被ったか?】と思ったが、俺はそのボケを発言しなかったことを思い出し、明に「Aって、俺の髪のことか?」と問いかけた。すると明は、
「そうだ、そのながーい! 髪だ」
「それがどうかしたのか? 」
俺はまだ明の言わんとするこがわからなかったので、また聞いてみる。
―――
―
しばらく、明は黙っていたが急に
「今日は入学式だぞ! そのながぁーい髪で俺らの入るとこに無事に、怒られずに、生きて、入れるとおもってんのか!?」
『怒った』
そこで俺は、【しまった】、と思ってしまった。ナニヲしまったと思ってしまったかって? それは無論……玄関の鍵を閉め忘れていことだ。しかし、今から家に戻ってしまっては遅刻しかねない、なんやかんやで話しながら結構な距離を歩いて来たからだ。
と、そこまで思い、登場人物A……ではなくて俺は、登場人物Bの怒声に応えなくてはいけないことを思い出した。
「髪はなんとかなるさ! 危ない時は這う這うの体で逃げるさ!」
「這う這うの体ってギリギリかっ! ……まぁお前のなんに対しても決然とした態度はLIKEだけどなー」
明はなぜかツッコンできたが、俺はなにかボケたか? と一人、刹那の時間悩んだ。
―――――
―――
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小1時間ほどして、俺達は目的の場所にやってきた。




