表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
覚醒  作者: 火水 風地
PR
10/46

野郎

更新日について、後書きにて詳細。

 扉を開ければそこは天国……みたいに驚く俺の両脇を無愛想に通り過ぎていく人、人、人……


 『おまえら少しは理雨流や紫苑を見習おうね』

 

 そう俺が思っていた時だ、一人の男がはしゃぎだしたのは。


 「なんやねん、なんやねん、なんやねん! 素晴らしいがなー!! 」


 『意味が分からん。恥を知れ』


 そう俺が思っていた時だ、奴が理雨流に話しかけたのは!


 「姉さん美人やな〜、実はな……わい、めっちゃ美人好きやねん! 」


 いけ好かない野郎は理雨流の真正面に立ち彼女に、布教活動する信者のように纏わり付く。


 理雨流は宗教に何の興味もありません。みたいな顔をしているし、事実


「あなた、嫌いですからそこどいてくれませんか」とはきはき言う声も聞こえる。


 『野郎……ム・カ・ツ・ク』


 こいつは敵だ、絶対敵だ、エネミーだ。


 「野っ郎っ! 理雨流から離れろ! 」


 俺は怒りをリズミカルに声にして野郎に忠告をする。これ以上理雨流に話しかけたら、いや迷惑をかけたら宇宙に飛ばすぞ、と。俺は男に向かいドシドシと歩を進める。


 「おぉー! あんちゃん良い顔しとるね! 惚れてまいそ〜」


 こちらに野郎が顔を向ける。俺は理雨流の後ろにいるところだったので奴が動かしたのは首だけだ。


 『予想外! というかなんだこいつ、もしかして何でもノリとテンションでこなす……そう、明と同じタイプか? 』


 俺をびっくりさせてくれたこいつ、背は結構高いな。180cmはある気がする。体格は型が良い……少なくとも俺よりは。顔は……笑顔だ、ではなく、野生味を帯びている……少なくとも明よりは。何か信用しても大丈夫な気にさせる顔立ちなのだが性格は信用してはいけないと周りにアピールしているのでやはり信用はできない。


 「もしかして……この娘はあんさんの彼女さんでっか? 知らんかったわ〜。でもあれやろ恋愛は自由なもんやろ」


 「一方通行な恋愛は止めた方がいいですよ」


 理雨流のきつい一言が野郎を襲った。


 「グサッ! 突き刺さったわ〜針やないねナイフが刺さったわ〜見かけによらず酷いことさらりと言いよるな〜外柔内剛ってやつでっか? 」


 呆れてきました。きっと理雨流も呆れているはずだ。


 「なっなんやその目は!わいかてな、こんな雰囲気嫌なんやで」


 「この空気をつくったのはお前だぞ? 」


 俺は野郎に痛いツッコミをいれる。


 「痛っ! 精神面にかなりきたわ〜。ところで〜わいの名前知りとうない? 」


 「私も渉も知りたくありません」


 理雨流が最期まで野郎を突き放す。なにか野郎が可哀相になってきた。


 「……そんなに知りたいんか〜よし! 教えたろ! わいの名前は丹澤 龍や! 覚えといてぇ〜な」


 『いや、知りたくなんかなかったって』


 自己紹介だけを冥土の土産のように言うと丹澤は人の集まっている階段付近に歩いて行った。

一週間に少なくとも一度は更新します。やっぱり四日に一度ぐらいです。…多分もっと更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ