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泥棒女に毒殺されて巻き戻ったら王子様に溺愛されました〜ずっと見ていたなんて知りませんでした〜  作者: 漆原 凜


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泥棒女

「すいません。アッシュ様という方に来たら、貴方に伝える様に言われたのですが…」


「かしこまりました。アッシュ様にお伝えします。ゆっくり図書館でお過ごしください。」


お父様と王宮に来て、私はまた図書館に来ている。言われた通り伝えたから大丈夫よね?本を返却し本棚の方へと向かう。今日は何を借りようかしら。


本を数冊選び席に着く。陽射しがとても穏やかで心地よい。もっと早くから通えば良かった。前回勿体無い事をしたわ。よし読もう!と思って手に取った時、扉が開いた。


「ディア!おはよう!呼んでもらえて嬉しいよ!」


アッシュ様だ。図書館の方に静かにと注意をされている。呼んでもらえてって…絶対伝えろと言われたから言っただけなのに。


「アッシュ様おはようございます。仰られていたので声をかけさせて頂きました。」


「今お茶の用意してもらっているんだ。一緒にお茶しよう。」


「え?私は本を…」


借りれば大丈夫だから!と強引だ。待って!待って待って。お茶用意してる?王宮で?!


「あの…アッシュ様って…殿下ですか?」


「あぁ…そうか。バレるよね?隠してたのに嬉しすぎてお茶用意してしまった。そうだよ。」


「アシュリー殿下に対して不敬な行動をしてしまいました。申し訳ございません。」


そりゃ見たことあるわ…新聞とかでも見るし壇上にいるのを見たことある。初対面ながら見たことあるわぁー…。私鈍すぎる。


「やめてよディア!アッシュて呼んで。私が隠してたんだから大丈夫だよ。」


とりあえず行こうって手を引かれ一緒について行く。本借りてからって引き留め手続きをする。待機していた侍女に本を託しお父様が終わったらお茶していると伝える様にお願いする。


「お待たせしました。行きましょう。」


アッシュ様はまた私の手を引き案内してくれる。今日は天気がいいから外にしたんだって王族のみ入れる庭に進んでいく。


「こっちだよ。足元気をつけてね。」


「あの!私が入ってはマズイのでは?!」


「許可貰ってるし大丈夫。心配しないで。」


「わぁ!凄い!綺麗…」


一面のバラが咲きほこっている。凄く綺麗で見惚れてしまう。アッシュ様が微笑み庭を案内してくれる。様々なバラが咲いていて色々教えて貰いながら進んでいく。


その中にお茶が用意されており、とても素敵な空間だった。さすが王族専用のお庭だわ。どこの家のお庭よりも整えられている。


「見せていただきありがとうございます!素晴らしお庭です!」


「喜んでもらえて良かった。またいつでも案内するよ。」


座ってとエスコートしてくれる。お花の中に王子様。夢の世界みたい。令嬢が皆憧れのシチュエーションね。


「ディアは本が好きなの?」


「はい!大好きです!」


「…そうなんだ。私も好きだよ。」


何故かアッシュ様が顔を赤くしている。変なアッシュ様。お菓子食べてって勧めてくれる。美味しいですと色々いただく。


「サイラスは元気?」


「お兄様ですか?元気ですよ。ご存じなのですか?」


「昔ちょっとね。可愛い妹がいるっていつも言っていたよ。本当に可愛いね。」


お兄様ったら外でどんな話をしているのよ!恥ずかしい。


「昨日も一緒にお出かけしました。本を沢山買ってもらえて嬉しかったです。」


「私とも出かけてほしいな。」


「…何故?」


えー…っと、どうしたらいいのか。断ってもいいのかな?誰か助けて。


「ディアが可愛いから一緒に出かけたいなって思って。嫌かな?」


「嫌じゃないです…」


アッシュ様は微笑んでいるが何故か断らせないような圧を感じる。これは断れない。そもそも王子様の誘いを断るなんて私には出来ない。


「ありがとう。じゃ今度誘うね。」


帰りにバラを1本くれた。とても豪華なバラでとても綺麗だ。


ーーーー


「お父様…お誘い断れませんでした。」


「そうか…陛下に確認したのだが本人に任せているとの返事だった。クラウディアをどうしたいのかはアシュリー殿下次第だ。」


はぁ…とため息が出る。家の前で誰か揉めている。あれはメリッサ?!クラウディアどうする?とお父様に聞かれる。会いますと言い中に入ってもらうように伝える。


「クラウディア!どうして返事くれないの?」


あぁあれか。放置してたわ。手紙来たの昨日なんだからまだよくない?メリッサってこんなに気が強かったかな?


「ごめん。忙しくて。」


「カミーユ様ったら酷いのよ!!好きな人がいるから婚約出来ないですって!あのお茶会は何だったのかしら!」


好きな人?そんな人聞いた事無かったけど。実は居たのかしら。


「そうなの…違う方にするの?」


「カミーユ様がダメなら他にいくわ。今は殿下に出会う機会を狙っているの。」


「殿下?!!アシュリー殿下のこと?」


「そうよ。アシュリー殿下以外いないでしょ。とても見目麗しいから私と並んでも似合うと思うのよ。」


あれ?私また殺される?何故だ。カミーユ何故メリッサにいかないのか。1度恋仲になったのだからいけるだろう。道順が違うと恋に落ちないの?どうしたらいいのか。


「クラウディアこのバラどうしたの?1本なんて情熱的ね。」


「1本に意味があるの?」


「一目惚れとか貴方しかいないって意味でしょ?そんな相手がいたのね!誰?秘密にしないで紹介してよ!」


私は顔を真っ赤にしてしまう。そんなんじゃないわよって否定し、ただくれただけで意味なんてないはずと説明する。そんな私をメリッサが苦々しく見ていたなんて気づかなかった。



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