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この世に一人だけの錬金術師~物作り好きのゲーマーが家族のためにアイテム革命起こします!~  作者: 鳥助
第三章

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89.魔法アイテムの作成(2)

「これで、全属性の合成金属が出来た」


 私の目の前には、新たに作った【水属性金属】【地属性金属】【風属性金属】のアイテムが完成していた。


 やり方は火属性金属の時と同じ。メリネルトインゴットを作成したのちに、属性石を【調合】した。どれも、問題なく【調合】出来たと思う。


「さてと、問題はここからだよね」


 一番初めを思い出してみよう。一番初めはメリネルト鉱石と属性石をそのまま【調合】したことにより、不純物が多く、属性同士が反発しあっていたから【調合】は失敗した。


 ここで解決した問題は不純物を無くしたことだけ。属性同士の反発はクリア出来ていない。そんな中で、どうやってこの魔法アイテムを一つにするか。


「……まぁ、それぞれを指輪の形にして、それぞれの指にはめるっていう手もあるんだけど……。どうせなら、一つにしたいよね」


 一つのアイテムで四つの属性魔法が使えるのって凄いアイテムじゃない? だから、これは捨てられないこだわりだ。


「どうせなら、凄いアイテムを作りたいし。【調合】は続行だよね!」


 目指すは、一つのアイテムで四つの属性が使える魔法アイテム!


「どういう形がいいかなー。一緒に合わせると、属性同士が反発するから、普通の【調合】はNG。完成形を変えていく必要がありそう」


 だったら、どんな完成形にするか。反発し合わないようにするためには、独立する必要がある。それぞれの金属を独立させるには、金属同士をくっつけるだけにすればいい。


「……うん、これはいけるんじゃない。【調合】の段階で規制をかけて、融合させない。ただ、くっつけるだけの処理にする」


 ちゃんと、【調合】のイメージが出来た。あとは、この通りにやるだけだ。


 釜の中にアイテムを入れると、混ぜ棒を入れる。深呼吸をして落ち着かせると――。


「【調合】!」


 魔法を発動させた。すると、釜の中に入れたアイテムが溶けて混ざり合いそうになる。それを、グッと押しとどめる。


 溶かすのは周りの金属だけ。その金属を溶かして、違う金属と合わせる。絶妙な溶かし具合と合わせ方。かなり、力を使うが慎重に融合していく。


 少しだけ反発するような力を感じるけれど、爆発するほどではない。そのまま端と端を融合していく。


 すると、金属同士が繋がった。大きな反発もない。これなら、形を変えても大丈夫そうだ。


 繋がった金属を指輪の形に整えていく。しっかりとイメージをして、外れないように。


 手ごたえがあった。ちゃんと、リングの形になっている手ごたえた。それで、【調合】の魔法を解いた。


「で、出来ているかな?」


 ドキドキしながら釜から取り出す。すると、指でつまんだ先には――ちゃんと指輪の形に融合した魔法アイテムが完成していた。


「や、やった! 鑑定!」


【四属性金属リング】


・火属性、水属性、風属性、地属性が付与されている


・魔力を通すと魔法が発動する


「おぉ! 本当に出来た!」


 【調合】の成功だ! これで、この指輪を装着して魔力を通せば、誰でも魔法が使える!


「そ、そうだ! 品質は!?」


【四属性金属リング】


・品質:85


「素材の品質とほぼ同じか……。でも、これで成功は掴んだ。後は品質100の魔法アイテムを作るだけ」


 これで終わりではない。厳選に厳選を重ねた素材がある。今度はそちらで品質の良い、魔法アイテムを作る。


 改めて【素材保管】から、素材を取り出す。品質100の素材たちだ。


「ここからの【調合】は失敗は許されない。さっきのやり方を忘れる前に、【調合】を開始しよう」


 深呼吸をして気合を入れなおすと、【調合】に取り掛かった。


 メリネルト鉱石からメリネルトインゴットを作成。そのインゴットと属性石を【調合】、属性金属を作成。


「……ここまでは問題なし。属性金属も品質100を保っている。あとは、最後の調合だけ」


 失敗できないと思うと、緊張する。今までは失敗しても大丈夫だったけど、今回はそうじゃない。


 厳選された素材で作る、一度切りの調合。緊張感が半端ない。


「大丈夫、自分ならやれる。さっきも成功したんだから、今回も絶対に成功する」


 強く自分に言い聞かせ、属性金属を手にした。変わらない動きで釜の中に入れ、混ぜ棒を入れる。


「【調合】!」


 最後の調合が始まった。慎重に属性金属が混ぜ合わないように気を付ける。一部だけ金属を溶かし、それを他の金属に繋げる。


 反発があった。だけど、問題ない。これくらいだったら爆発しない。大丈夫、続ける。


 集中して一部の属性金属を混ぜ合わせる。抵抗もなくなり、溶けあって一緒になる。もう、金属同士は離れない。


 それから、形を指輪の形にする。無理やりにするのではなく、自然と形が変わるようにする。


 意識を向けると、指輪の形が整った。そこで【調合】の魔法を解く。


「……完成した?」


 緊張で心臓がバクバクしている。震える手を釜の中に入れ、それを指で取った。取り出すと、それは指輪の形をしていた。


「鑑定!」


【四属性金属リング】


・火属性、水属性、風属性、地属性が付与されている


・魔力を通すと魔法が発動する


・品質:100


「……出来た。成功した。品質100のアイテムだー!」


 やった、とうとう成し遂げた! 品質100の魔法アイテム作成!


「わー、凄い、凄い! こんなに凄いアイテムが作れるなんて! よくやった、自分!」


 立ち上がって、ぴょんぴょん飛び上がる。今回の【調合】は飛び切り嬉しい。


「よし、早速効果を試さないと!」


 私は品質85と品質100の四属性金属リングを持って、部屋を飛び出していった。

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