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この世に一人だけの錬金術師~物作り好きのゲーマーが家族のためにアイテム革命起こします!~  作者: 鳥助
第五章

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114/114

114.素材に魔力を込める

「よし、準備は万端!」


 屋敷に帰ってきた私は、早速買った素材を並べた。マジックバットの翼、それと魔石だ。


 【調合】をするのだから、魔石に魔力を籠めるやり方ではダメだ。だから、魔力のある物体の物を使った方がいいという考えに至った。


 その為の魔石。魔力も十分補充されていて、この魔力がマジックバットの翼に付与出来れば、目的の魔力含有量のある物に変化してくれる。


「さてと、どうやって調合するかだけど……」


 この場合、どんな【調合】の形がいいか。水に入れて、【調合】するか。魔力水に入れて、【調合】するか。


 一応、実験用の翼は買ってあるから、思う存分に実験出来る。だから、失敗してもいい。


「よし、こういう時は迷っている時間が惜しい。手当たり次第に実験しよう」


 【道具召喚】で大きな窯を呼び出すと、【水召喚】で水を呼び出して釜の中を満たす。その中に翼と魔石を入れると、大きな棒でかき回し始める。


「しっかりとイメージをして……。魔石の魔力を移すイメージで……」


 棒でかき混ぜていくと、二つの物質が混ざり合っていく感覚がある。……でも、これだといつもの【調合】と同じじゃない? 本当に魔力が付与されているのか、謎だ。


 そのまま【調合】を続けていくと、手ごたえがなくなった。どうやら【調合】が完了したらしい。


「さて、上手くいっているかな?」


 ドキドキしながら翼を持ち上げる。その翼はまるで、宝石を散りばめたようにキラキラと光っていた。


「ん? なんか、想像と違うような……。水の中に魔石は……ない! ということは、魔石の本体が翼と合体しちゃったってこと!?」


これじゃあ、普通の【調合】と変わりない。ということは、水での【調合】は間違いということだ。


「うん、この失敗で魔力水での【調合】に絞られたってことで」


 数々の失敗を繰り返してきたから、こんなことでは落ち込まない。すぐに釜の中の水を空にすると、魔力水を入れて満たしていく。


 魔力水に満たされた釜の中に翼と魔石を入れる。混ぜ棒でかき回しながら、【調合】を発動させる。


「魔石の中の魔力だけが、翼に宿るように……」


 しっかりとイメージをすると、魔石の方からじんわりと魔力が漏れた気がした。漏れ出した魔力が翼にまとっていくのが分かる。


 これは良い調子かもしれない。そのまま、魔石の中の魔力を抜き出し、翼に付与するように力を使う。


 やがて、抵抗もなくなった。そこで棒を置いて、翼を持ち上げてみた。見てみると、先ほどのように宝石を散りばめたようなキラキラはなかった。


 釜の底を見てみると、ちゃんと魔石が残っている状態だ。これは、成功したんじゃない?


 すぐに鑑定してみると――。


【マジックバットの翼】


・品質:78


・魔力含有量:100


「あっ、成功している! 魔力が71だったのに、100になってる!」


 本当に出来た! 素材に魔力を付与する【調合】!


「この方法だったら、素材に魔力を付与出来る。もしかして、魔力に関するアイテムの場合、これをした方が威力が強まるのでは?」


 今後、魔力に関するアイテムを作成する時はこの工程を入れるのも良いかもしれない。とりあえず、今は目の前のことに集中しよう。


「じゃあ、本命の【調合】に移りますか」


 一番品質の良い翼と魔石を釜の中に入れる。そして、先ほどと同じように【調合】を開始した。すると、魔力が抜け出して、翼に纏わりつく感じがする。


 それが終わり、確認してみると――。


【マジックバットの翼】


・品質:93


・魔力含有量:100


「よし、成功している!」


 これで、素材の準備が完了した。翼を机の上に置くと、必要な被膜の部分だけを切り取った。それから【素材保管】から買っておいた太鼓の側の部分を取り出す。


「あとはこの二つを調合するだけ……」


 被膜と太鼓の側を釜の中に入れ、混ぜ棒で混ぜながら【調合】を発動させる。太鼓のイメージをしっかりして、二つの素材を合わせていく。


 すると、二つの素材が合わさっていく感覚がする。そのまましっかりと合わさるように力を解放していく。


 しばらくすると、抵抗がなくなった。


「……成功しているかな?」


 ドキドキしながら取り出してみると――打面がしっかりと張られた太鼓が出てきた。


「出来ている! 鑑定結果は?」


【魔力太鼓】


・叩くと魔力の振動を周りに伝える。


・魔力や魔法の攻撃を阻害する力を持つ。


・使用者の魔法は阻害されない。


「……なんか、思った以上の効果がついたような?」


 元々、イルミネロックの能力を阻害する物を作ろうとしたけれど、それ以上の価値のあるアイテムが出来上がった。


 これがあれば、敵の攻撃を阻害することが出来る。しかも、自分の魔法は普通に発動するという特典付き。


「これは、凄いアイテムでは?」


 改めて、錬金術の凄さを感じる。本当に色々なアイテムを作れるし、どれもとても役に立つ。


「まぁ、アイテムは完成したし、イルミネロックがいる山岳地帯に行こう!」


 領地に帰って、アマリアお姉様を連れて、再度ヘルメルト山脈へ行こう!

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この世に一人だけの錬金術師~物作り好きのゲーマーが家族のためにアイテム革命起こします!~

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