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神に楽しめと言われた。楽しみすぎて、神を超えた。  作者: issoh


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第53話 魔法学園の話・入試前夜

# 第53話 魔法学園の話・入試前夜


## 学園の噂


 翌朝、セラは宿の窓から王都を眺めていた。


 朝霧が晴れ、太陽が街を照らしている。昨日とは違う、新しい一日の始まりだ。


 王都の広場は、すでに賑わいを見せていた。朝早くから商売を始める商人たち、クエストに出発する冒険者たち、そして市場へ向かう人々。活気というのは、こういうものだ。エルフの森の静寂とは対極にある、生きた街の音だ。


「……おはよう」


 背後から、アリアの声がする。振り返ると、眠そうな目をこすっている。金髪が乱れていて、なんとも愛らしい。


「おはよう、アリア」セラが微笑む。「よく眠れた?」


「……うん。ベッド、快適だった」アリアが小さく伸びをする。「王都の宿、いいね」


(昨日までの野宿とは、まるで別世界だな。身体が正直で、よく眠れた)


「王都、すごい人が多いね」リリナも起きてきて、窓の外を見る。「広場、いっぱい人」


「朝から活気だな」カトレアも加わる。「ドワーフの街も朝から賑やかだけど、王都は別格だ」


 四人で朝食をとり、出発の準備をする。今日は王都を探索する日だ。


「どこに行く?」アリアが尋ねる。


「まずは広場で情報収集かな」セラが答える。「王都には何があるのか、知りたいし」


「図書館、行ってみたい」リリナが目を輝かせる。「本、いっぱいあるもん」


「じゃあ、行くか」


 宿を出て、広場へ向かう。


 広場は、さらに賑わっていた。昨日とは違う人々が行き交っている。


「なんか、すごい」リリナが見回す。「何から見ればいいの?」


「まずは情報から」セラが言う。「広場で話を聞こう」


 四人は広場のベンチに座り、人々の会話に耳を傾ける。


「昨日のクエスト、大変だったよ」


「ゴブリンの群れ、やばかった」


「でも、銀貨十枚もらえたから良しとしよう」


 冒険者たちが昨日のクエストについて語り合っている。


「Fランクのうちは、地味なクエストが多いな」


(地味でいい。地味で確実に稼いで、ランクを上げる。急いて失敗するよりも、一歩ずつ確かめながら進む方が長続きする。……まあ性格が慎重すぎるとカトレアには笑われそうだが)


「……学園の話、してる」アリアが小さく言う。


「え?」セラが耳を澄ます。


 広場の向こう、二人の男性が話している。


「今年の入学試験、厳しかったね」


「そうだな。合格率、三割くらいだったよ」


「でも、一度入れば就職も有利だし」


「魔法学園、やっぱり人気だな」


「今年はエルフの応募もあったらしいよ」


「へえ、珍しいな」


「魔力が高いから、優遇されるらしい」


 魔法学園。


(魔法学園……! いや、待て。俺、エルフじゃないか。「魔力が高いから優遇される」——それ、俺のことじゃないか? 体系的に魔法を学べる場所。独学には限界がある。魔法の理論を根っこから理解すれば、今の俺はもっと強くなれるはずだ)


「……魔法学園?」リリナも気づいている。「王都に、魔法学園があるの?」


「あるらしいよ」カトレアが知識を披露する。「王都魔法学園、王国一番の魔法教育機関だ。優秀な魔法使いたちを輩出してる」


「詳しく教えて」セラが尋ねる。


「王都魔法学園は、百年以上の歴史がある。歴代の宮廷魔法使いを多数輩出し、王国の魔法発展に貢献してきた」


「すごい」アリアが感心する。「どんな人が通ってるの?」


「主に貴族の子弟や、有望な魔法使いの子供。でも、才能があれば平民でも入れる」


「入学試験は?」リリナが尋ねる。


「厳しいらしいよ。実技と筆記があって、合格率は三割程度」


「三割……」リリナが少し顔をしかめる。「難しいね」


「でも、試してみる価値はある」カトレアが続ける。「卒業すれば、宮廷魔法使いになれる可能性がある。それに、学園での人脈も有用だ」


「宮廷魔法使い……」セラが考える。


(宮廷魔法使いは、王国に仕えるエリートだ。高い地位、高い収入、そして何より、高度な魔法を学べる機会。借金返済のことを考えれば収入も魅力だが——それよりも、魔法の深みに触れてみたい。この感覚が、俺を突き動かしている)


「……行ってみたい」リリナが呟く。「私、魔法もっと上手くなりたい」


「私も」アリアも頷く。「体系的に学べるなら、いい機会かも」


 転生してから、魔法を独学で学んできた。アリアやリリナと共に修行し、聖三角を習得した。でも、理論的な基礎は疎かだった。


 魔法学園で学べば、さらに強くなれる——確信に近いものがある。


「……調べてみよう」セラが決める。「魔法学園のこと」


「うん!」アリアとリリナが同時に答える。


「ま、借金返済の方が先だけど」カトレアが現実的な指摘をする。


「情報収集くらいはいいでしょ」セラが笑う。「まずは知る。それが大事」


「そうね。情報は力だもん」アリアも同意する。


 広場の人々に話を聞くと、魔法学園についての情報が次々と入ってきた。


「王都魔法学園は、王都の北にある」「白い塔が目印だよ」「入学試験は春と秋にある」「実技と筆記があるらしい」「学費は高いけど、奨学金制度もある」「卒業すれば、宮廷魔法使になれる」「学園には寮もあるよ」「在学中もクエストに出られるらしい」


(情報多い。整理しよう。白い塔、王都の北、入学試験、奨学金、寮付き、クエスト可能。こうして並べると、俺たちの現状にぴったりだ。冒険者を続けながら学べるなら、借金返済と成長を両立できる)


「王都の北側、白い塔。入学試験は春と秋。実技と筆記があって、学費は高いが奨学金制度あり」セラがまとめる。


「卒業すれば、宮廷魔法使に」アリアが目を輝かせる。


「見学もできるらしいよ」カトレアが追加情報を伝える。「毎朝、見学ツアーがあるって」


「じゃあ、見に行こう!」セラが提案する。


「うん!」三人が答える。


## 学園見学


 王都の北側は、別の雰囲気だった。


 商業区とは違う、落ち着いた雰囲気。大きな建物が並び、通りは広く整備されている。魔法の灯りがともっている街灯、綺麗に掃除された石畳の道路。


「……なんか、雰囲気違う」リリナが呟く。「静かだね」


「学術区って言うらしい」カトレアが説明する。「魔法学園だけでなく、図書館や研究所もある」


「知的なエリアだね」アリアも感じている。「空気、違う感じ」


 通りには学者風の人々が行き交っている。本を持った学生、魔法の道具を運ぶ研究者、そして議論しながら歩く教師たち。


「……みんな、真面目そう」リリナが観察する。


(全員が魔法使いか魔法に携わる人間だ。歩いているだけで、あちこちから魔力の気配が漂ってくる。エルフの森の静謐な魔力とは種類が違う——研ぎ澄まされた、人の意志を感じる力だ)


 通りを進むと、巨大な建物が見えてきた。


 白い塔がそびえ立つ。


 高さは、五十メートル以上はあるだろう。塔の周りには複数の建物が配置されている。赤レンガの教室棟、白い寮、そして広大な演習場。


「……すごい」リリナが見上げる。「でかい」


「白い塔、きれい」アリアも感心している。「これが、魔法学園」


(ここで魔法を体系的に学べる。エルフの森での独学とは違う、構造的な教育だ。感覚だけで掴んできたものを、理論の言葉に翻訳してもらえる気がする。何よりも——ここに来てみて、血が騒いでいる)


「……行ってみる?」アリアが尋ねる。「見学できるかな」


「時間によっては、見学ツアーもあるらしいよ」カトレアが情報を追加する。「今の時間なら、間に合うかも」


「じゃあ、聞いてみよう」


 学園の正門には門番が立っている。魔法使いの服装をした男性で、手には杖を握っている。


「すみません」セラが声をかける。「見学したいのですが」


 門番は四人を見て、目を少し見開いた。「エルフ……?」三人のエルフと一人のドワーフを見て、さらに驚く。「……珍しい」


「見学、できますか?」


「あ、はい。今は見学ツアーの時間です。正午から始まりますので、そちらで待っていてください」


「ありがとうございます」


「見学ツアー、参加できる」


「やった!」リリナが喜ぶ。「学園の中、見れる!」


 正門の脇にある待合室で、ツアーの開始を待つ。他にも見学に来た人々がいる。親子連れ、若い冒険者、そして魔法使い志望の少年少女たち。


「……緊張してきた」リリナが少しきょろきょろしている。


「大丈夫だよ」セラが彼女の肩を抱く。「ただの見学だから」


「……うん」


 やがて、正門から眼鏡をかけた二十代後半くらいの女性が出てきた。魔法使いの服装で、教師らしい知的な雰囲気を纏っている。


「見学ツアーに参加する方、お集まりください。では、学園内をご案内します」


 ツアーが始まった。


 まず案内されたのは、教室だ。


 広い教室には、魔法の道具が並んでいる。魔法陣が描かれた黒板、魔力測定器、そして様々な魔法の参考書。


「ここで、魔法の基礎を学びます。初級魔法から上級魔法まで、段階的に習得できます」


 教室の中を見ると、学生たちが勉強していた。一人の学生が黒板に魔法陣を描き、理論を説明している。他の学生たちがメモを取り、質問をしている。


「……みんな、真面目だね」リリナが呟く。「エルフの森では、先生から直接教わる感じじゃなかったから」


「うん。もっと体系的に学べるんだね」アリアも感心している。


「魔力の制御、魔法陣の理論、属性の相性」セラも興味深く見ている。


「魔法使いの感情は、魔力に直結します。怒りで火の魔法が強くなり、悲しみで水の魔法が変わる。感情に流されるのではなく、感情を味方につける——それが魔法使いの基本です」


(感情と魔力のリンク……。これは、自分の経験に関連している。アリアが近いと魔力が安定するのも、感情が影響しているんだ。理論的に説明できるんだな)


「質問がありますか?」女性教師が問う。


 セラは手を挙げた。「感情と魔力のリンクについて、詳しく教えていただけますか?」


「良い質問ですね。感情を制御すれば、魔法も制御できます。その通りです」


 教師の言葉が、セラの心に響く。


## 入学を相談


 ツアーが終わり、演習場、図書館、寮と食堂を見学した後、四人は正門の脇で話し合っていた。


「……入学試験、受けてみる?」セラが三人を見る。


「受けてみたい!」リリナが即答する。「私、魔法もっと上手くなりたい!」


「私も」アリアも頷く。「体系的に学べるなら、挑戦したい」


「借金は?」カトレアが現実的な問題を提起する。「学費、高いらしいよ」


「奨学金制度があるから」セラが反論する。「それに、学園で学べば高額報酬のクエストも受けられるようになる。宮廷魔法使いになれば、借金くらいすぐ返せるよ」


「……確かに」カトレアも納得しそうだ。「魔法使いになれば、ギルドのランクも上がりやすいし」


「じゃあ、決まり」セラが言う。「事務室へ行こう」


「うん!」リリナが力強く頷く。


 宿に戻って一旦荷物を置き、再び学園の事務室へ向かう。


 事務室は、管理棟の一階にあった。カウンターには眼鏡をかけた冷静な表情の三十代くらいの女性が座っている。


「出願希望です」セラが言う。


「はい。氏名、年齢、種族、そして魔力測定値をお願いします」


「セラ・ウィスパーウィンド、十六歳、エルフ。魔力測定はしたことがありません」


「では、ここで測定します。このクリスタルに手を置いて、魔力を流してください」


 セラがクリスタルに手を置く。


 魔力を流すと、クリスタルが輝き始める。最初は薄い光だが、次第に強くなっていく。青白い光が、周囲を照らすほどに明るくなる。


「……まあ」


 女性が驚く。「輝きが強いです。平均の五倍以上の魔力です。素晴らしい。実技試験は免除できます」


「ありがとうございます」


「では、筆記試験の日時をお伝えします。三日後の午前十時、試験会場にお集まりください」


「わかりました。奨学金制度を利用できますか?」


「はい、お願いします。では、手続きいたします。出身地、経済状況、そして特筆すべき実績を教えてください」


 セラが状況を説明する。エルフの森出身、冒険者として活動、Fランク、そして仲間との絆。


「……わかりました。特別枠で検討します。結果は試験当日にお知らせします」


 アリア、リリナ、カトレアも同じ手続きを済ませる。四人とも高めの魔力測定値を記録し、実技試験が免除された。


(三人とも高い魔力値だ。当然か。日々一緒に修行してきたんだから。チームで鍛えてきた成果が、こういう形で数値に出るのは気持ちいいな)


## 出願


 学園を出て、宿へ向かう。夕暮れの王都が、美しく輝いている。


「……入学試験、頑張ろう」リリナが言う。「筆記、勉強しないと」


「大丈夫だよ」セラが励ます。「三日間、集中して勉強すれば大丈夫」


「うん。頑張る」リリナが決意を込めて言う。「四人で受かる!」


「そうだね。四人ならなんとかなる」アリアも微笑む。


 宿に到着すると、部屋で勉強会を始めた。


 魔法の基礎理論、属性の相性、魔法陣の構造。


 カトレアがドワーフの知識を披露し、アリアがエルフの魔法の経験を話す。リリナは一生懸命メモを取り、セラは全体を整理する。


「……魔法、奥が深いね」リリナが呟く。「単に魔力を流すだけじゃなく、理論があるんだ」


「うん。理論を理解すれば、より効率的に魔法が使えるようになるよ」セラも感じる。


(転生してから、魔法を感覚で使ってきた。だが今日、学園で見た学生たちの授業を思い返すと——自分の魔法に穴がある気がした。感覚は鋭いのに、言葉で説明できない。理論は、その穴を埋める鍵だ)


「そろそろ寝よう」カトレアが提案する。「明日も勉強しないと」


「うん。おやすみ」リリナがあくびをする。


## 学園前の夜


 宿の部屋に戻って勉強会を始めてから、すでに数時間が経っていた。


 窓の外には夜の王都が広がっている。魔法の灯りが瞬き、通りを歩く人々の笑い声が聞こえてくる。


 だというのに、部屋の中は静かだ。


 全員、机に向かっている。


「……魔法陣の五角星は、五元素の均衡を示す……」リリナがノートにメモを書きながら呟く。「円は循環、三角は調和……」


「大丈夫?」アリアが声をかける。


「うん、でも難しい。形の意味が、まだ頭に入りきってない」


「一つずつ覚えるしかないよ」セラが言う。「俺も最初は混乱した。でも、実際に魔法陣を描いてみたら、なんとなく分かってきた」


「描いてみる?」リリナが目を輝かせる。


「試験前だから、魔法は使えないけど」カトレアが現実的に言う。「でも、紙に描くくらいはいい」


 セラが紙を取り出し、魔法陣を描いてみせる。


 円。内部に三角形。さらに内部に五角星。各頂点に属性のシンボル。


「……こういう構造なんだね」リリナが身を乗り出して見る。「なるほど。形に意味があるから、適当に描いたら魔法が発動しないんだ」


「そう。魔法陣は設計図だから」


「設計図……」リリナが反芻する。「うん、分かりやすい。一つ一つの要素が全部意味を持ってるってことだね」


「そういうこと。意味のない線は、一本もない」


(実際に描いて説明すると、自分でも改めて構造が見えてくる。理論を言葉にすることで、感覚だけで掴んでいたものが輪郭を持つ。面白いな)


 夜が更けてきた頃、カトレアが「明日の試験のことを考えると」と話し始めた。


「ギャハハ! 実はドワーフの学校でも試験はあったわ。でも、あっちは実技が得意すぎてな。頭を使う試験は慣れてないわけよ」


「カトレアでも苦手なことがあるんだね」リリナが感心する。


「あるわよ! ドワーフとして、鎚を振るうことと商売は任せろだけど、魔法理論の勉強は……ギャハハ! 睡眠との戦いよ」


「でも、カトレアの魔力測定値は平均の三倍あったんでしょ?」アリアが言う。「筆記も大丈夫だよ」


「そうかしら。ドワーフは実際に手を動かす方が得意なのよ。ほら、この借金だって、働いて稼いで返す。それが基本。頭だけで考えてても、借金は減らないわけで」


「でも今回は頭で試験を突破する必要があるよ」セラが言う。


「分かってるわよ! だから今日、こんなに勉強してるんじゃない!」カトレアが胸を張る。「ドワーフのカトレア、借金返済のためなら勉強だって諦めない!」


「その意気だ」セラが笑う。


「……応援してるよ」リリナが優しく言う。


(カトレアを見ていると、不思議と勇気が湧いてくる。不得意なことでも、目的があればやり切れる。やれないのは能力の問題じゃなく、続ける理由が足りないだけだ。仲間がいれば、その理由は増える。それが、今の俺には分かる)


 翌朝も、四人は勉強に取り組んだ。


 昨日の復習から始まり、新しい知識を習得する。魔法の理論、属性の相性、そして魔法陣の構造。


「魔法陣、難しいね」リリナがため息をつく。「円、三角形、そして五角星……」


「意味があるんだよ」セラが説明する。「円は安定、三角形は調和、五角星は元素のバランス」


「……なるほど」リリナが納得する。


 アリアは、魔法の歴史について学んでいた。


「古代エルフの魔法、現代の魔法の基礎になってるんだ」


「うん。私たち、古代エルフの子孫だから」カトレアが補足する。「ドワーフにも、古代の魔法遺産があるよ」


「へえ、知らなかった」セラが感心する。「種族を超えて、魔法が受け継がれてるんだ」


「うん。魔法は、世界共通の言葉だから」アリアが微笑む。


(世界共通の言葉、か。言葉は違っても、魔法陣の論理は種族を超えて同じ形をしている。理論を学べば、俺が感覚で掴んでいたものと繋がる。それが分かってきた。実感があると、勉強は苦じゃない)


 午後は実技について話し合い、夜になり最終確認を行った。


「明日、試験だ」セラが言う。「準備、万端?」


「うん!」リリナが答える。「頑張る!」


「私も、大丈夫」アリアも自信を見せる。「理論、理解したし」


「実技は免除だし」カトレアも冷静だ。「筆記、頑張ろう」


 四人は手を合わせた。


「受かる!」


 その言葉が、部屋に響く。


(前世でいうと、受験前夜はいつも胃が痛かった。でも今は違う。ちゃんと準備した。仲間がいる。何より、魔法理論は実際に魔法を使っているから感覚的に分かる部分が多い。詰め込みじゃなく、経験が裏付けになってる。それが大きい)


「……頑張ろう。三人一緒に」


 セラが小さく呟いて、目を閉じた。


 明日は、いよいよ入学試験の日。


 新しい魔法の世界が、三人を待っている。


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