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霧都ヴァル・ロンドリア探偵事件簿ー怪物に戸籍のある街で  作者: 虫松
女王蜂

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第4話 現場検証、コウモリの噛み跡?

重い足音が廊下に響く。

ブレイブ・ロケット警部補が現れる。


鋭い目。

無駄のない動き。


「通報は受けた」


部屋の前で止まる。


「状況は?」


オズワルドが軽く肩をすくめる。


「密室で毒殺」


「ついでにコウモリの大サービス付きだ」


ブレイブ警部補、眉をひそめる。


「ふざけるな」


殺人現場、

ヴィオラの部屋。


ブレイブは無言でしゃがむ。


首元を確認。


● ● 二つの穴


指で触れる。


「……噛み跡に見えるな」


キャロラインが不安そうに言う。


「コウモリ……ですか?」


ブレイブ警部補


「可能性はある」


「毒牙を持つ個体」


「あるいは使い魔」


オズワルド


「却下だな」


ブレイブ警部補、睨む。


「理由は?」


オズワルドは床にしゃがみ込む。


「まず一つ」


指で傷の間隔を示す


「綺麗すぎる」


「動物の噛み跡なら、ズレる」


ブレイブ警部補


「……確かに均一だ」


キャロライン


「じゃあ……作られた傷?」


オズワルド


「その可能性が高い」


ブレイブ警部補が、次に窓を見る。


開いている


カーテンが揺れる。


「侵入経路はここだな」


オズワルド


「でも鍵は?」


ブレイブ警部補が、振り向く。


扉の鍵


「内側から施錠」


沈黙。


キャロライン、小さく言う。


「……おかしい」


二人が見る。


「外から入って、鍵をかけるのは無理……」


ブレイブ警部補


「なら中にいた」


オズワルド


「でも誰も見てない」


三人の視線がぶつかる。


オズワルドが立ち上がる。


「次」


床を見る。


「争った跡がない」


ブレイブ警部補


「不意打ちか」


キャロライン


「でも……悲鳴はあった」


オズワルド


「つまり“気づいてから殺された”」


ブレイブ警部補


「矛盾しているな」


沈黙。


そのとき。


キャロラインがふと窓の外を見る。


「……あ」


「昨日の猫……」


オズワルドの目が動く。


「白いやつか」


キャロライン


「何か咥えてた気がする……」


ブレイブ警部補


「証拠を運んだ?」


オズワルド


「可能性はあるな」


ブレイブが部屋を見渡す。


壁。


家具。


額縁。


「他に違和感は?」


オズワルド、ゆっくり歩く。


壁の前で止まる。


古い額縁。


じっと見る。


「……妙だな」


キャロライン


「何が?」


オズワルド


「位置が不自然だ」


ブレイブ警部補


「装飾だろう」


オズワルド


「かもしれない」


一拍。


「でも“何かを隠す位置”にも見える」


沈黙。


ブレイブ警部補が腕を組む。


「まとめるぞ」


低い声。


・密室

・噛み跡

・毒死

・コウモリ

・開いた窓

・消えた証拠


「どれも繋がらない」


オズワルドが笑う。


「いや」


「繋がってる」


ブレイブ警部補


「何?」


オズワルドの目が細くなる。


「全部“偽装”だ」


静かに、言い切る。


「本当の殺し方は」


一拍。


「別にある」

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