第6話 地下室の秘密
夜が更ける。
屋敷の地下。
重い扉を開けると、冷たい空気が流れ出す。
ランプの灯りが揺れる。
オズワルド、キャロライン、ブレイブ
の三人は慎重に足を踏み入れる。
そこには――
古い人形工房。
無数の作業台。
錆びた工具。
そして。
天井に張り巡らされた滑車。
ブレイブが見上げる。
「……これは」
オズワルドも目を細める。
「やっぱりな」
さらに奥へ進む。
床。
壁。
よく見ると細いワイヤーの跡。
擦れた痕跡が一直線に伸びている。
キャロライン
「これって……」
オズワルド
「人形を動かすための“道”だ」
ブレイブがしゃがみ込む。
指で床をなぞる。
「最近使われているな」
新品ではない。
だが。
古くもない。
つまり今も使われている。
さらに奥。
壁に違和感。
オズワルドが押す。
ギィ……
隠し通路が開く。
キャロライン
「えっ……!?」
細い通路。
人一人がやっと通れる幅。
天井には――
ワイヤー。
滑車と繋がっている。
オズワルドは笑う。
「なるほどね」
「裏から操作できるわけだ」
そして。
例の魔導人形。
オズワルドはそれを開く。
内部構造。
歯車。
ゼンマイ。
https://kakuyomu.jp/users/mushimatsu/news/2912051595708054121
そして。
「……これだ」
小さな装置。
磁石。
ブレイブ
「磁石?」
オズワルド
「これを使えば」
近くの金属片を近づける。
ピタッ。
吸い付く。
「遠隔で“引っ張れる”」
キャロライン
「じゃあ……」
オズワルド
「人形は自分で動いてるんじゃない」
ゆっくり言う。
「動かされてる」
ブレイブは腕を組む。
「理屈は分かった」
「だが誰がやっている?」
オズワルドは答えない。
ただ。
静かに考えている。
滑車。
ワイヤー。
磁石。
そして
人物たちの顔。
「……」
小さく呟く。
「ピースは揃った」
キャロライン
「え?」
オズワルド
「あと一手だ」
目が鋭くなる。
「決め手があれば……終わる」
霧の夜。
地下に隠された仕組み。
それは“怪異”ではなかった。
すべては――
人間の仕掛け。
そして。
真実は、すぐそこまで来ていた。




