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一年前
「えー…でーあるからにして…君たち新入生たちには、ますますの活躍とー…」
「ふわぁあ~~。」
額に脂汗をにじませ大勢の観衆の前でたどたどしく話すハゲ頭に向かい退屈そうに
大きな口を開け欠伸をする柚樹。
欠伸とともにでた声に周りが笑いをこらえるように下を向いていた。
「おい柚樹、声でかすぎ。抑えろよ。」
柚樹の背中を突付いて小声で背後から声をかける秋。
「はぁ、無理。あのハゲさっきから『えー…』何回言ったと思ってんの?次言いやがったら椅子ブン投げる。」
「お前それ本気で言ってんだろ。頼むからやめろ。キャンディ買ってやるから。」
秋は自分の椅子に手をかける柚樹に呆れたようにため息をついた。
「新作の練乳マンゴー味な。」
柚樹はニッと秋に笑みを見せて前に向き直った。
「ったく…それより…この学校の噂聞いてるか?」
「噂?」
秋の周囲には聞こえるか聞こえないかの声に柚樹は背中を向けたまま、耳の神経をそちらに集中させた。
「BloddySchool。血塗られた学校制度ってやつだよ。」
秋の言葉に柚樹は訝しげな顔をした。
「学校内限定で生徒同士が殺し合うんだと…。」
「なにそれ、バイオレンス。」
柚樹は馬鹿にしたように笑った。
「まぁ、全寮制だし、ここの生徒以外は出入り禁止だからそういう噂が立っても仕方ねぇのかもなー。」
「だからって噂が中二臭い…」
バンッ!
静かな体育館に響き渡った大きな音にウトウトし始めた生徒はビクリと跳ね上がり、柚樹たちも会話を止め、壇上に目を向けた。
いつの間にかハゲ頭の話は終わり、壇上には木刀片手に鋭い目つきで生徒たちを見下ろしながらタバコをふかす男性。
「ハゲのくだらねぇ話に舟漕いでた奴らは起きろ。次少しでも頭を垂れてみろ。その首ごと切断してやる。」
刺される様な視線に生徒全員が一斉に姿勢を伸ばし、体育館内は緊張に包まれた。
「一年主任の伊崎だ。今から話すのはこの学園の制度についてだ。」
伊崎は木刀を肩に担ぎ、タバコの煙を吐きながら話を続けた。
「テメェらには今からクラス分けをかけて殺し合ってもらう。」




