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「ふわぁぁー…あー…あーッ。」
「うっさい。ってか欠伸長っ。」
とある教室に集められた数十人の生徒たちの中で、窓辺に寄り掛かりながら退屈そうに欠伸をする秋とその隣で美味しそうにキャンディーを加える柚樹。
「急に部屋割りさせられて武器選ばされたと思ったらこんなとこで何時間も待たされて…そりゃ欠伸も長くなる。」
秋は懐にしまった拳銃に眼を向けながら、もう一度小さく欠伸を漏らした。
「糖分足りないんじゃない?あげよっか、飴ちゃん。」
柚樹はポケットから棒付キャンディーを取り出し、「ん。」と秋に差し出した。
「甘いもん嫌いなの知ってんだろ?俺は無糖派なんだよ。」
秋は嫌なものでも見るように顔を歪め、キャンディーから眼をそらした。
「それは私に対する宣戦布告ってことで、お前一番最初に殺してやる。」
柚樹はムッと口をへの字に曲げると、先ほどまで食べていたキャンディーの残った棒を捨て、秋に渡そうとしたキャンディーを咥えた。
「………。」
秋は柚樹を横目で見ると、ポケットからキャンディーを取り出し、柚樹の前に出した。
「期間限定、はちみつレモン味。くれてやってもいいぞ?」
ニッと悪戯っぽく笑う秋に柚樹は悔しそうに眉間にしわを寄せた。
「秋ってずるいのな。ホントは強いのに。」
「脇役派なんだよ。それに…俺は強くなんかねぇよ。」
秋は自嘲気味に眉を伏せて笑い、柚樹の手にキャンディーを落とした。
「…謙遜もここまでくると腹立つ。」
ムッと口をへの字に曲げた柚樹は、その手に落ちたキャンディーを乱暴にポケットにしまいこんだ。




