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クロード様の書斎にはたくさんの本や書類が置かれていた。
「この書類って仕事のものなんですか?」
「いや、基本的には魔法の研究資料だったり神話の文献だったりが主だな」
「ちなみに~禁書だったりもう失われてた資料だったり、危ない物あります?」
「あるがそう簡単には混ざらないようになっているように注意してるから大丈夫だ」
初めてこの家に入った時の惨状を思い返すとその言葉が少し信用できないが、きっと大丈夫だろう。世の中には知らないほうがいいこともあるはずだ。
「まぁ混ざっていても問題ないから大丈夫だ。」
「あ、そうなんですね。良かったぁ」
「よし、俺がある程度分けてまとめるからそれを棚に戻してくれ」
「わかりました!」
最初はテキパキと仕分けをしていたクロード様は徐々にペースが落ちてきてついに書類を読み始めた。
「クロード様!終わってないのに書類を読み始めないでくださいよ!」
「ああ、すまない。この書類ずっと探してたからついつい読んでしまった」
そういってクロード様は仕分けを再開した。が、すぐにまた別の書類を読み始めた。その度に注意するが何度も繰り返すため私は思いきり叫んだ。
「いつまでそうしてるんですか?このままだと、日が暮れてしまいますよ。私に!書斎の!床を!見せてくださいよ!」
「うっそうだな。すまない、俺が悪かった。気をつける」
クロード様が素直に謝るので、少しいたたまれなくなってしまった。
「いえ、私も強く言いすぎました。すみません。」
「俺も自分の悪癖は理解しているし、直したいと思っているからしっかりと言ってくれるほうが助かる」
「わかりました。では、容赦はしませんから!」
「あ、あぁ」
その後はクロード様が書類を1分以上もっていたら声をかけ、テキパキと作業していったおかげで日が暮れる前に全てを整理できた。
「本だけでも結構ありますね」
「小説や文献がたくさんあるからな。下から3段は好きに読んでくれ、きっと君の役に立つ本もある」
「ほんとですか!ありがとうございます!」
昨日、自分の知識不足を痛感したばかりだったからこんなにたくさんの本を読ませてもらえるなんて渡りに船だった。
(もしかして、私のために書斎の整理を?)
「あ⁈あったー!この書類、明日の仕事で必要で困ってたんだよ!本当に見つかって良かったぁ。エミリーがいてくれて助かったよ」
(あ、全然そんなことなかったみたい)
クロード様のことを最初はしっかりしてる大人な方だと思っていたけど、しばらく共に過ごして少しダメな部分もあるが心優しい方だと分かった。
「でもクロード様のそういうところ、好きですよ」
「え?何か言ったか?」
「いえ、なんでもないです。さぁ夕食の準備をしましょう!」




