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12人の少女達の日々  作者: ヤマネコ
12/16

星名メア

ブクマよろしくお願いします。

人間関係は目に見える物ではないから、どこが地雷で、どこが爆弾になるか予想がつかない。


以前一緒にいた人と話しをしていたが、私の言った言葉がその時の彼女にグサッと刺してしまったみたいだ。


それ以降、顔を合わせても話がどこかよそよそしくなって、お互いがお互いを避けるようになり、疎遠になってしまった。


その人とは馬が合わなかった。だから私に問題があったわけじゃないと思うことにした。


また違う子と話すような関係になった。その子も人付き合いが良いという感じではなく、本人も自分が人付き合い悪い方だと言ってくるような子だった。その子となら前みたいに疎遠になることもないかなと思っていた。


しかし段々と距離を取られてしまった。気のせいだ。そんなはずない。普段通りにその子と接してみようと意気込むが、なんていうか…変な感じだった。そしてその気持ちを保つことが段々と苦しくなってきた。


その子とも話すことはなくなってしまった。特に悪口とか嫌なことを言った覚えはないが…何がいけなかったのかな…?


こんなことが何度もあって、人と話すのが苦痛になってくるように感じてしまった。


人との交流も少なくなり、人以外に関心を向けるようになった。


何かこう自分が悪いことしてもすぐに気づけて、すぐにやり直すことが出来るようなもの…ないかな…。


そうして探していると一つ見つけた。


機械だ。


機械は人の心や気持ちと違い、間違えたら故障するし、部品を取り換えればすぐに元に戻る。仮に戻れないほど壊したとしても、同じものを買えばいいだけ。


これなら、続けられそうかも。


そう思った私は初心者向けの機械に関する本と機材を購入した。これを買った時は確か小学2年生くらいだったかな…。思いのほか機会にのめりこんでいった。


面白い。面白い。あの時の会話も嫌いではなかったが、こっちのほうが面白い。


初めてまだ2年だが、全然興味が無くならない。更に興味が出てきた。あれはどういう構造をしているのかな?あれは何の部品が使われているのかな? 他の人とかどうでもよくなってくるように思えた。


親は私に人との交流をするように言ってきた。


したくなかったが、しないと機材を買ってもらえない。


嫌だなという気持ちを抑えて、買ってもらうために人に話しかける。


そこにいた人は一瞬戸惑うような顔をした後、話をしてくれた。


何を話そうか悩んだが、その人は自発的に話しかけてくるタイプのようで、こっちから話しかけなくて良かった。


その人のことを親に伝えると、何とも言えない表情をしていた。


メア「約束通り、人と話した。買って」


買わないと言ってきた、理由を聞いてみたら、ちゃんとした友達を作りなさいと言われた。


メア「買ってくれたら作る」


そう言い返すと怒ったような顔をして、手を額に当てて唸った後、了承してくれた。


新しい機材が部屋に置かれて鼻息を荒くしていると、親が可哀そうな者を見るような眼で見てきた。


メア「?」


無表情で見返すとため息をついて出て行った。なんだったんだろう?


人の心とか気持ちとか曖昧で眼に見えないものも嫌いじゃなかったが、やはり目に見える物の方が、やりがいがあるものだ。


人と話すのは月に1度くらいにして機械の勉強をしているとある会社の機械製作コンテストというものがあった。


応募するには親の許可が必要だ。親に応募して良いかを聞いた。


「応募してもいいけど、一つ条件を付ける。もしそのコンテストで受賞しなかったらもう機会に触れるの禁止」


メア「なんで?」


「あなた、このまま家族以外の人間と接しないつもり?あなたまだ小学6年生よ。その時期はもっと人と交流するべきだから」


メア「じゃあ受賞したら、もう人間関係と機会のことで口出ししない? 受賞出来なかったらもう二度と機械を触らないと約束する」


これは大きなチャンスだった。日頃、休憩を取っている時に親が「人と交流しろ」とうるさくてイライラした回数は両手の指だけでは足りなかった。


機械の知識と技術なら私でも堂々と戦える。これに私が勝てればもううるさくしないのだから好都合だった。


親は目を見開いて少し考えた後、分かったと言ってくれた。


応募して、作品を作るのにさらに研究にのめりこんだ。時々食事を摂るのを忘れるくらい。倒れるように作業台に顔を乗せて寝落ちすることも多々あった。


学校にいる時間がもどかしかったが、途中で抜けて帰ったら約束を反故にされる要素になるかもしれなかったから大人しく授業を受けた。


期限ぎりぎりまで、「あぁ、ここ1mmずれている…。直さなきゃ……あれ?ここの部品角度が悪いな……あぁ、今度はこっちが…」


修正を続けているうちに期限ぎりぎりに提出する羽目になった



結果発表が言われるまで、ドキドキしながら会社のホームページを見て閉じて、見て閉じてを繰り返していると、やっと結果が公開されていた。


直ぐにページをめくって受賞した作品の名前と制作者の名前をゆっくりと下にスクロールしていく。


ドキドキして口も乾きながら、画面を見る。


メア「……あった」


自分の作品が受賞されていた。


もっと言うと最優秀賞を取っていた。


嬉しさのあまり、飛び上がろうとしたが、つま先を机の角に思いっきりぶつけてしまい倒れてしまう。


親にこのことを伝え、約束を守ってもらうぞと念押しをすると、「わかった」と寂しそうな顔をしていた。


受賞式に行くと、その会社から仕事の依頼がきた。私の作品が近年稀に見る出来で、ある大学の機械工学の講師をしてくれないかと誘われた。もちろん給料も出してくれて、研究施設を好きに使っていいとまで言ってきた。


親にこの話をしたら、「好きにしろ。但し問題を起こしても私たちは庇わないから」と言われた。


誘いを受けて、非常勤だが講師をすることになった。


最初の方は人とろくに話していなかったから気遣いする大切さを忘れていた。


質問されても「なんで分からないの?」と言い返してしまい、質問した生徒は若干イラッとした顔をして「なんでもないです」と返してきた。


他の講師からもう少し気遣いをしろと注意された。せっかく手に入れた研究施設を失うわけにはいかなかったから、質問をしっかり返すようにした。



生徒は最初と比べると少なくなっていたが、まじめに受けてくれる生徒が多くてうれしかった。中には気持ち悪い視線を向ける奴がいたが無視した。


自分の授業をきちんと聞いてくれるのってこんな感じなんだと思った。


そうこうしているうちに小学校を卒業して、ある女子校に入学した。


誘いを受けるまでは人のことに全く関心を持っていなかったが、授業をするようになってから、人と話す大切さを身に染みる。


少し学業を優先したいから、授業する日を減らしてくれと大学に相談したら、渋々といった感じに了承してくれた。


中学校に行くと、自分と同じ年の子が沢山いた。自分のことが話題になっていたようで教室にいる人たちが私を見てくる。


この中に私が最優秀賞を取ったことを知っている人がいたようで、そのことは話せるようになった。


しかし、そんな私を良く思わない連中がいた。自称私の方がかわいいです集団だ。


こいつらはことあるごとに、私に嫌がらせをしてくる。


教科書、ノートが無くなることもあったし、カバンがゴミ箱に捨てられることもあった。


担任の先生に相談したが、全く力にならず使えないので、保健室登校をすることにした。


保健室には私と同じ学年の子が顔を真っ青にして、椅子に座っていた。


背が高い。中学1年にしてはかなり高い。160センチくらいだろうか…。


彼女も私に気付いたようで、目があう。なんていうか…いじめられている印象を受ける。


弱弱しい感じだ。


自分とどこか似たような印象があるが、気にせず保健室にある自習スペースに座り、自習をする。


その子も自習スペースにやってきた。


話すことはなかったが、不思議とこの子となら話せるかも?と思ってしまう。


試しに話しかけても、彼女の声が震えている。


嫌がられたのか?違う日にもう一度話しかけてみるも反応は変わらなかった。


…。気が合うかもと思ったが、ダメだったみたいだ。それ以来話すことが無くなった。


はぁ…人間関係ってめんどくさいな。



今後もよろしくお願いします。

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