表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12人の少女達の日々  作者: ヤマネコ
11/16

柊奈那子

ブクマよろしくお願いします。

私が小学6年生の時、椿ちゃんの様子がおかしくなった。


入学したときは、毎日が楽しそうで中学校であったことをあれこれと話して、私と楓で相槌を打って聞いていた。


私も来年には椿ちゃんと同じ学校に通える…。楽しみだなと思いを馳せながら、椿ちゃんの話を真剣に聞いていた。


ある日、椿ちゃんが帰ってくる時間が遅かった。いつもは17時前には帰っていたのに、その日は21時くらいに帰ってきた。


帰ってこないからメールをしても全く反応が無くて、電話しても電源が入っていないようでアナウンスが流れる。


今までこんなことが無かったから何か事件か事故に巻き込まれたのかもしれない


楓も同じ風に考えたようで、ソファーから立ち上がり私と一緒に外を探しに行くと両親に言うと


「もう暗いから2人は家にいなさい。私達が探してみるから」


しかし、私と楓も一緒に探すと言ってお互いがお互いを説得していると玄関の扉が開いた音が聞こえた。


4人で見に行ってみると、そこには椿ちゃんがいた。


服装も乱れておらず、足取りも普段と変わらないように見えるが、表情が暗かった。


時々暗い顔になることはあったが、今日の暗さは比ではない。


間違いなく何かあったと感じた。それは楓も同じようで両親が何かを言う前に楓が


楓「椿ちゃんも帰ってきたし夜ご飯を一緒に食べましょう」


と椿ちゃんに語り掛けた。


椿ちゃんは「食欲がないからいらない」と言ってそのまま何も言わず、自分の部屋に行ってしまった。



次の日の朝、椿ちゃんは起きてこなかった。


椿ちゃんの部屋からは鼻をすする音が聞こえる。泣いているみたいだ。


楓が心配そうに椿ちゃんに何があったのか聞いているが「なんでもない」しか返ってこない。


椿ちゃんは学校を休むそうだ。



私と楓はランドセルを背負い、一緒に学校に向かうも空気が重い。


楓の姉だからここは少しでも場を和ませようと思い、普段やらないジョークを楓にしてみるが「うん、うん」と生返事しかしてこない。


楓は椿ちゃんに何があったか心配で、楽しく会話をする余裕がなかったのだろう。


私だってそうだ。毎日楽しそうに学校でのことを話していた椿ちゃんが、遅くなることを連絡もせず帰ってくるのが遅かったのを見て、何も思わないはずがない。


横を見ると、楓も暗い顔をしていた。


「大丈夫だって。椿ちゃんもああいう感じに落ち込むときはあるよ。きっとすぐに今までみたいに明るくなって楽しそうに学校のことを話してくれるに違いないよ」


楓もきっとそうだと思ったようだ。「そうだね」と言った後、少し顔が明るくなり楽しそうに占いについて話し始めた。



学校が終わって家に帰ると、椿ちゃんが少しだけ元気になっていた。


楓もそれを見て元気になって、両親の心配も少しは減ったようで家に空気が昨日より明るくなった。


きっと昨日は偶然だろう。椿ちゃんだって病むことはある。今日からはいつも通りの椿ちゃんだ。


嬉しかった



数日は普段通りの明るさだったのだが、時々あの時みたいに暗くなる。


正直、明るい時と暗い時の差が激しくて戸惑っている。こんなことは一度も無かった。


楓が、椿ちゃんが暗い時に何かを聞いたみたいだが私には教えてくれなかった。


楓が椿ちゃんに何かを聞いた次の日から、楓は体調を大きく崩した。


体中が痛くて吐き気と下痢が止まらないらしい。急いで病院に連れていき検査待ちをしていると「平常ですね」と答えてきた。


奈那子「そんな訳ない。しっかり調べてください」と医者に言ってもう一度してもらうが結果は変わらず。


この病院は使えないと判断し、他にもいくつかの病院に行ってが答えは変わらず。



私達以上に、椿ちゃんが大きく狼狽えていた。手に口を当て「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」とずっと謝っている。


何か知っているのかと椿ちゃんに尋ねても「ごめんなさい」しか返ってこなかった。


楓は1ヶ月くらい体調を崩したが、少しずつ回復に向かっているようだ。


何を椿ちゃんに聞いたかを聞いてみると「何かを聞いた覚えがあるけど、何を聞いたか覚えていない」と返ってきた。


1ヶ月以上体中が痛くて、吐き気と下痢が続いたらそんなこと覚えていられないのも当然だった。


あの日から椿ちゃんの感情の起伏が激しく、物忘れが増えた。


時々、自分の名前とか、ここだどこか、私たちや両親のことなど色々なことを忘れてしまうらしい。病院で検査してもらっても何も分からなかった。一体椿ちゃんに何が起きたのか…。一体学校に何があったのか…。



私が中学校に入ったら、椿ちゃんがこうなった原因を探らなきゃ。


確実に入学できるように、今まで以上に勉強に力を入れてかなきゃ!


そう思い、楓と話す時間も机に座る時間に回す。少しずつだが成績も良くなり、入試を合格して無事に入学することができた。


絶対に椿ちゃんがこうなった原因を見つけてやる。そして、前までの椿ちゃんを取り戻すんだ。




今後もよろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ