戦闘
アイテムボックスからだしたハルバートで盗賊の首を跳ね飛ばし、呆けている魔法使いの喉を切り裂き、戦士へと向かう。
我に返った戦士は、数合打ち合うと、距離を取って体制を立て直す。
その間に残った魔法使いが炎の玉を飛ばしてくるが、難なく避けて相手の出方を見る。
クソボケメガネは戦闘力が無いから放置で構わねぇ。
呼吸を整えた戦士が距離を詰めると同時に、地面の土や石を蹴り飛ばしてくる。
戦い馴れている。
それが素直な感想だった。
目眩ましが卑怯だのほざくボケと違い、生き残る事の大切さを知っている奴は、戦場で使えるモノなら何でも使う。
俺は飛んでくる土や石を風の魔法で横に飛ばし、ハルバートで戦士の一撃を受ける。
体重の乗った良い一撃で、その強さが伺える。
気が変わった。
俺はつばぜり合いになっていた状態から押し返し、石突きで戦士の鳩尾を突く。
戦士は苦悶の表情を見せ、意識を失った。
戦士が負けたことで、魔法使いは勝てないと判断したのか、魔法を放ってこない。
こちらに害を及ぼさないのであれば、害を加えることはしない。
とりあえず、クソボケメガネを殴るために、俺はクソボケメガネに向かって歩き出した。




