魔法使い視点6
魔法使い視点です。
そんな願いが叶うほど、世界は優しくない。
非常にも時間は過ぎ去り、私が売られるオークションが開催された。
手足に鎖を付けられ、オークション会場へと連れられた私は、100を超える視線をその身に集める事となった。
「それでは次の商品の紹介に移ります。こちらはまだ14歳でありながらすでに冒険者として働いており、魔法使いでランクもDになっています。その為、この少女には『奴隷の首輪』を付けております。」
『奴隷の首輪』の一言に、会場がざわめきを起こす。
『奴隷の首輪』自体が大陸法で禁じられている為、現物を初めて見た者は少なくないだろう。
「この少女は、金貨3枚からスタートです。」
「金貨3枚と銀貨50枚。」
「金貨3枚と銀貨60枚。」
次々と落札する為に値段が上がっていく。
「さぁ、金貨5枚と銀貨40枚が出ました。他にいらっしゃいませんか?」
よく見ると、私の最高落札価格を示しているのは、この街の領主だった。
「はい、決まりました。少女の落札は領主様。落札価格は金貨5枚と銀貨40枚です。」
司会の男がそう言うと、私は会場の裏に連れて行かれた。
そこにはすでに領主がいて、手にしていたナイフで自らの手を切り、にじみ出た血を私の『奴隷の首輪』に付ける。
『奴隷の首輪』は淡く光、領主を主と認めた。
「これにて契約は完了致しました。いつもありがとうございます。」
司会を務めていた男が領主に頭を下げ、領主は満足そうに頷いて近くにいた護衛を促す。
私は護衛に連れられ、領主の場所に載せられた。
馬車の中で領主はニヤニヤしながら私を見ており、一切声を発しない。
その眼はマホさんと同じものだ。
屋敷に着いて直ぐに部屋に案内された。
部屋の中には何人もの少女がおり、そのほとんどが痩せ細り、虚な眼をしていた。
この子達がどのような扱いを受けたのか、わかりたくない。
だが、中には私と変わらない年頃で、腹部を膨らました子もおり、自分もこんな風になるのだと認めるしかなかった。
それからは特にすることがなかった。
正確には、狂いそうになる自分を必死に繋ぎ止めようとする内に時間が過ぎていった。
部屋に来た侍女が、汚いモノを見るような眼で私達を見て、人数分のパンとコップを置いて退室していった。
誰も食事を取らず、再び部屋に来た侍女が食事を下げていく。
そして夜が更け出した頃、私は領主のもとに呼ばれた。
早く魔法使い視点を終わらせたい。




