表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

87/102

道中の襲撃者


 破裂音と同時に、ムラサメたちが乗るリムジンが大きく揺れた。ムラサメは自身を盾にしてドンナを守りつつ、リミスはムラサメのフォローをしていた。


「敵の襲撃? 何をされたの?」


「ロケランで狙われたんだ。敵の狙撃手がここを通ると予測して、待機してた可能性があるな」


「自分、様子を見てきます!」


 と言って、レイロの部下の一人が外に飛び出した。それを見たムラサメとレイロは、同時に大声で叫んだ。


「バカ! うかつに外に出るな!」


「敵がいるんだ、狙われるぞ!」


 二人の声を聞いた部下は、外に出る寸前に顔を向けようとした。だがその時、猛スピードで何かが飛んできて、近くの岩場に当たり、部下の額に向かって反射した。


「どうかしま……」


 部下は言葉を言い切る前に、額を貫かれてその場に倒れた。床に流れる血、そして散乱する肉片を見たドンナは悲鳴を上げようとしたが、ムラサメが口で押えた。


「敵は俺たちの位置を察している。変に動けばあなたが狙われる! いきなり人の死を見てビビるのは分かりますが、今はこらえてください」


 ムラサメの言葉を聞き、ドンナは小さく頷いた。ムラサメは<イビルアイ>を使って敵の位置を調べ、リミスたちにこう言った。


「ここから何キロか先にある岩山の上に、いかにも怪しい二人組がいる。そばには武器っぽいのもある」


「岩山の上か。よし、倒してくる」


 と言って、レイロは敵が察しないように動いた。ムラサメはレイロを見て、肩を掴んだ。


「俺も行く。一人より二人で戦った方が効率良いだろ? 王女はリミスたちがちゃんと守ってくれるからさ」


「承知した。皆、終わったらすぐに戻る。それまで車の様子を調べることと、王女の護衛をちゃんとすること!」


「了解!」


 レイロの部下たちは敬礼し、去って行くレイロの姿を見た。ムラサメは急いでレイロの後を追い、外にいるレイロと合流した。


「あんま前に出んなよ。狙われるぞ」


「私のスキルがあれば、どんな攻撃も防御できる」


「本当に大丈夫か?」


「安心しろ。このスキルがあったから、今まで生きてこられたんだ」


 会話の途中で、敵が放った弾丸がレイロに迫った。先に音を聞いて動いたムラサメだったが、慌てようを察したレイロはムラサメを止めた。スキルを使うつもりだとムラサメは察し、その場に止まった。放たれた弾丸はレイロに命中し、甲高い音を発した。


「ぐっ! うるさい!」


「猫の獣人だから、耳がいいのか」


 レイロの言葉を聞き、ムラサメはレイロが無事であることを確認した。


「ありゃま。生きてる」


「私のスキルは<ブレイブアーマー>と言う。気合と元気があれば、それだけ体を固くすることができるのだ」


「へぇ、根性が関係するスキルなんてあるんだなぁ」


「感心している場合じゃないぞ。敵の位置を教えてくれ」


 レイロに促されたムラサメは我に戻り、<イビルアイ>で敵の位置を再確認した。場所を理解したレイロは、敵がいる方向を睨んだ。


「あそこか。ムラサメ、君は魔力を使って空を飛べるか?」


「少しだけ」


「なら、私の背に掴まるんだ」


「俺を背負って飛ぶ気か?」


「そのつもりだ」


 会話を終えた後、レイロは魔力を開放し、力強く地面を蹴り、空を飛んだ。




 アバンドルアの狙撃手、ハッタンは相棒であるホッタンと話をしながら、ロケットランチャーの用意をしていた。


「さっきの攻撃で王女は死ななかったみたいだ」


「じゃあさっき、お前がライフルで殺したのは誰なんだよ?」


「雑魚の一人さ。護衛の騎士団って奴だ」


「はずれか。王女だったら、すぐに大金が俺たちに入ったのによー」


「敵も王女が狙われてるっつーから結構ぴりついてんだよ。でも、どうしてあんなド田舎の町に向かったんだ?」


「えーっと、どんな名前の町だっけ?」


「確か、ウターンだ」


「ウターン? あり? 確か、最近ニュースで聞いた覚えのあるような……」


 ハッタンが話の内容を思い出そうとしている中、レイロがハッタンとホッタンの前に着地した。


「ゲェッ! あいつはさっきの!」


「殺した奴の上司みたいだな。あいつより立派な鎧を装備していやがる!」


「部下の命を奪ったのはお前たちで間違いないな」


 レイロはそう言って、腰に携えてある剣を鞘から抜き、両手で握った。


「問答無用で斬る!」


「はっ! やれるもんならやってみろよ! こっちにはロケランがあるんだぜ! なあハッタン!」


「ああ。その通りだ」


 と、ハッタンはロケットランチャーをホッタンに向けながら答えた。


「おい、どうして俺の方を狙う? 狙いはあっちだあっち!」


 ホッタンは慌てながらこう言ったが、ハッタンはロケットランチャーの引き金を引いた。迫るロケット弾を見て、ホッタンは慌てて魔力を開放し、強い風でロケット弾の方向を変えた。


「チッ、魔力が強い奴か」


 ムラサメは悔しそうにこう言った。ハッタンがおかしくなったのはムラサメのせいだと察し、ホッタンはムラサメに襲い掛かった。


「お前のせいか猫女! 俺のナイフでズタズタにしてやる!」


「その前に私がお前をズタズタにしてやる」


 そう言って、レイロはホッタンに向かって剣を振り下ろした。


 この作品が面白いと思ったら、高評価とブクマをお願いします! 感想と質問も待ってます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ