表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

81/102

謎の依頼者


 ギルドの役員に呼ばれたムラサメたちは、ギルドの会議室にいた。


「依頼に出る前に話をした、謎の人たちから連絡がありました」


「またか。今度こそ自己紹介とかしたのか?」


 ムラサメがこう聞くと、ギルドの役員はいいえと答え、その答えを聞いたムラサメたちは呆れた表情になった。


「そっちの都合かどうか分からないけど、訳の分からない人の依頼を受けるわけにはいかないわ」


「裏ギルドの可能性もある。私たち、いつの間にか有名人になっているみたいだし」


 ソワンはそう言いながら、手元の新聞を広げた。新聞に大きく映る自身の写真を見て、ムラサメは小さく笑った。


「いつの間に撮られたのやら。サービスしてポロリの一つでもしとけばよかったか?」


「そーすれば、マスコミ連中も写真が使えないから新聞が出せなくなるね。ムラサメ、今度厄介なマスコミが現れたらそうしようよ」


「そうだな。サービスだって言えば、あいつらもまんまと引っかかるだろ」


「今はバカなことを話ししている場合じゃないでしょ」


 と言って、リミスはムラサメとプレイの頭に軽く拳骨をした。ギルドの役員はムラサメたちを見回し、話を続けた。


「話を戻して、連絡なのですが……明日には、ウターンに到着するとのことです。そこで、自己紹介や依頼、報酬金について話をすると言っていました」


「おいおい、そっちの都合で話を進めてんのかよ」


 再び呆れた顔のムラサメがこう言った。ギルドの役員は少し戸惑いつつも、答えた。


「私もそう思い、ムラサメさんたちの都合を考えてくださいと返しましたが、向こうは何も答えずで……」


「はー、ここまで身勝手だと呆れるを通り越して、ある意味羨ましいぜ」


 ムラサメは手を頭の後ろで組み、深く椅子に座り直した。リミスは小さくため息を吐き、口を開いた。


「明日にはここに到着するんですよね? 話をして、変な連中だったら力づくでも追い出しますので」


「いざって時は、そいつらを氷漬けにしてバラバラにして……」


「ソワン、それはやりすぎ。ま、<イノセントワールド>で危険な毒虫を召喚してグサッと刺せば……」


「それもそれでやりすぎだっつーの」


 と、ムラサメとリミスは呆れてこう言った。




 翌朝、寝る前に風呂場であれこれしたせいで、ムラサメは着崩れをしたパジャマを直しながら立ち上がった。


「ふぁーあ、昨日も風呂場でガキみたいにはしゃいじまったよ……あ、今俺ピッチピチの十五歳に若返ったんだっけ」


 そんなことを呟いていると、突如電話が鳴り響いた。ムラサメはあくびをしつつ、受話器を取った。


「はい、もしもし」


「ギルドです。ムラサメさん、昨日お伝えしていた依頼人が到着しました」


「こんな朝早くにですか?」


 と、ムラサメは会話中だが大きなあくびをした。電話の相手の役員はムラサメのあくびが終わるのを待ち、言葉を続けた。


「どうやら、長時間運転してきたみたいで……」


「長時間のドライブで、時間が分からなかったってわけか。しゃーねーって言えば……まぁしゃーねーのか。準備したら向かいますんで、ちょいと時間をください」


 と言って、ムラサメは受話器を戻した。話をする中、寝ていたリミスたちが目を覚ました。


「誰からー?」


 リミスが目をこすりながらこう聞いてきたので、ムラサメはギルドと簡潔に答えた。その答えを聞き、リミスは依頼人が到着したと察した。




 支度を終えたムラサメたちは、急いでウターンのギルドに向かった。ムラサメたちの姿を見た役員はすぐに接近し、ムラサメたちを会議室に通した。


「お待たせしました。ムラサメさんたちのご到着です」


 ギルドの役員はそう言って、そそくさと去って行った。会議室の中を見たムラサメは、少しだけ驚いて声を漏らした。白いフードの人物たちが、美しい姿勢で椅子に座っていたからだ。


「ありゃま、こりゃまた美しい姿勢だこと」


「全員同じ服装って……何かキモイ」


「私も同じ気持ちだけど、口に出して逝っちゃダメよ」


 ムラサメの後ろにいるリミスたちは、しゃがんで小さな声で話を始めた。ムラサメはリミスたちの方を振り返り、行くぞと合図した。


「失礼します」


 ムラサメの声を聞き、白いフードの人物たちは一斉にムラサメの方を向いた。威圧のようなものを感じたムラサメは、驚いて声を出した。


「すまない。威圧を与えてしまったか?」


「ええまぁ」


 丁寧な人だなと思いつつ、ムラサメは白いフードの人物たちの迎えに座った。その後に続くように、リミスたちも椅子に座った。


「あなたがムラサメですね。ご活躍は聞いております」


「挨拶もなしに話を始めるのか。あんたらは俺のことを知っているみたいだけど、俺はあんたらのことは一切分からない。はっきり言うぜ、俺があんたらを敵だと判断したら、この場で暴れるつもりだ」


 ムラサメの言葉を聞いたリミスはムラサメの耳を引っ張り、小さな声でこう言った。


「ちょっと、いきなり敵意を与えないでよ!」


「こっちが警戒しているってことを教えただけだ。これで、あいつらが攻撃をしてきたら、頭のいかれた連中だって分かるからな」


「けど、ストレートすぎるわよ!」


「ま、ここからの話は俺に任せてくれ」


 そう答え、ムラサメは白いフードの人物たちを見た。


 この作品が面白いと思ったら、高評価とブクマをお願いします! 感想と質問も待ってます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ