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回想ー悪魔から神へー③

治癒師たちにこの状況を理解させる為には病原体とは何かというを説明しなければならなかった。リージェントはこの世界においてコッホ、ジェンナー、パスツールといった名だたる面々のような存在になっていくのだがこの世界のこの時代においては細菌とかウイルスの存在は誰にも知られてなかった。いや、正確にはその存在に気づいていた医者はいた。ただ証拠が示せられないため公表できなかった。その現状をよしとしないリージェントはこの事態を利用して病気の正体を明らかにしようとしていた。

「病気というのは大概の場合、病原体によって引き起こされています。したがって病気を治すためにはその病原体を除去するか死滅させる必要があります。ところがあなた方治癒師がやってきたことというのはそれと真逆のことなのですよ。もともと治癒というのは体の細胞を活性化させて直すもの。ところが病原体がいるとその病原体をも活性化させてしまうのですよ。治癒というのは怪我には有効ですが伝染病には逆効果なのですよ。それが理解できたのならわたしの言うとおりにしてください」

治癒師たちは納得したかしてないか微妙な表情をしつつもリージェントの勢いに圧されて検査を受けた。

「あなた方感染してますね。今は気持ちが高ぶっているから気にならないでしょうが一旦休んだら多分だるくなったりして起きれなくなるかもしれません。もしそうなったら体を暖めて2、3日しっかりと休んで栄養をしっかりと摂取することです。わかりましたね。」

「あの、先生その病原体というのは私にも見えるものでしょうか?」

カルストンはそうリージェントに問う。

「肉眼で見ることはできません。わたしは特異能力で病原体が感染したことを感じることができるから医者になったのです。わたしがこれからすることでをよく見といてください。わたしが得た知識や経験をあなたに伝えます。しっかりと学んでください。原因がわかればしっかりと対応できます」

「わかりました。しっかりと学ばせていただきます」

カルストンの力強い返事に気をよくしたリージェントは精力的に診察にあたる

診療にあたるリージェントの側でカルストンは知識と技術を学んでいく。

二人の活躍もありやがて感染はおさまる。治癒師が直せなかった病気を治し、村を救ったということで二人の元には診察の依頼が殺到するとともに医者になりたいと弟子入り志願者が集まりだした。

彼らはその依頼に応えて各地を診療してまわり、伝えられる知識や技術を伝承していく。そのこともあって医者の地位は向上していく。

「わたしがやりたかったことの半分はできました。あとの半分はあなたに託すとしますか」

「どういうことですか?」

「あなたに教えられることはすべて教えたと考えます。誰が見てもあなたは一人前の医者です。これからはわたしがやってきたことをあなたが伝えていくのです」

「先生、それは」

「とんでもないところから派遣の依頼がありましてね。あなたにいってもらいたいのです」

「とんでもないところとは?」

「その先は私から話します」

会話に割り込むように入ってきたのは神官の衣装を纏った男。醸し出す雰囲気はかなり高位な地位にあると思われた。

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