↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
37/41

アンナとミーア

 ジョージ家での会食は進み、男2人は酒盛りを初めてぐでんぐでんになっていた。


「この人たちったら・・・」


 ぐでんぐでんになった2人を呆れた表情で見るアンナ。


「いつもこうなんですか?」


「いいえ、この人がこんなになったのを見たのは初めてよ。トーマさんと話せてよっぽと楽しかったのねえ」


「ふふふ。それはよかったです」


「トーマさんは?」


「トーマさんは出会ってからこう言った飲み方をするのは初めてなので・・・」


「なるほどねえ」


 女性2人は男2人を微笑ましく見ながら片付けを始める。

 皿洗いをしながら話しをするアンナとミーア。


「それでミーアさん。あなたはトーマさんの奴隷で相棒という話しだけど、それだけの関係じゃないでしょう?」


 夫のジョージといいズバッと質問をぶつけてくる夫婦。


「そ、それだけの関係とは・・・?」


「だから男女の関係っていうことよ」


 トーマとの関係を見抜かれたミーアは頬を染めながら白状する。


「じ、実はついこの間からそんな関係になりまして・・・」


「ついこの間?っていうと無人島から脱出してからということ?」


「そうです。しかも私から・・・」


「あらあら。意外と大胆なのねミーアさんは」


「そ、そんなことはっ」


「ふふ。でも今日初めて会ったから定かではないけど、奥手そうだものね、トーマさん」


「そうなんです!私、奴隷なのに全然手を出さずに大事にしてくれて・・・」


「なるほどなるほど。でも、それが良かったのでしょう?」


「そ、そうなんです・・・」


「他には、どんなところが好きなの?」


「い、いざと言うときに助けてくれるところとか・・・」


「ほうほう。遭難の話しを聞いていたらそれは事実なんでしょうねえ」


 顔を真っ赤にしながら俯くミーア。

 誘導尋問のようにあれよあれよとミーアの気持ちを炙り出すアンナ。アンナは素直なミーアが可愛くてついつい詰めすぎてしまったことを少し反省する。


「普通の男だったら奴隷になってすぐに手を出すわよねえ。しかも無人島で半年も一緒に過ごしても出さないなんて、トーマさんは理性の塊なのかしら・・・」


「手を出してくれないことが嬉しいような、でもそれが続くと寂しいような気持ちで・・・」


「駆け引きがうまいわけじゃないだろうけど、天然に恐ろしい男ねトーマさんは・・・。でも本当に大事にされていたって証拠ね。羨ましいわ」


「ジョージさんもアンナさんにベタ惚れに見えますが・・・」


「ふふ。そうね。タイプは違うけど、お互い幸せ者ね、私たちって」


 酔い潰れる2人を目尻にガールズトークを繰り広げる2人。

 奴隷になってからというもの同年代の女性とこんな話しをしたことがなかったミーアはガールズトークを楽しむのだった。

 ミーアはふと気になったことをあんなに聞く。


「あの、子供とかって考えているのですか?」


「あぁ、言ってなかったわね。実はもういるのよ。ここに」


 アンナは愛おしそうにそっとお腹に手を当てる。


「そうなんですか!それはおめでとうございます!」


「ありがとう。でもまだわかったばかりだからあの人には伝えてないんだけどね。初めて教えたのはミーアさんね」


「えぇ!?」


 突然のカミングアウトに驚くミーア。


「ふふ。そろそろあの人にも言おうと思っていたところなのよ」


「む、無理はせずに休んでいてください!」


「あら、ありがとう。でも日常生活はしておいた方が子供にも母体にもいいらしいから大丈夫よ」


 それからは子供やお互いのパートナーについての話しで盛り上がりながら片付けを終えるアンナとミーア。

 片付けが終わったためミーアはトーマを連れて宿に帰ることにした。酔い潰れてソファで気持ちよさそうにしているトーマに声をかける。


「トーマさん、トーマさん。帰りますよ」


「ん?あぁミーアしゃん。分かったよお」


呂律が回っていないトーマを支えて立ち上がり、玄関へと向かう。気の扱いがもう上級冒険者クラスのミーアは易々とトーマを支える。

 

「ほら!あんた!トーマさんが帰るよ!」


 トーマと同じく酔い潰れて地面に突っ伏していたジョージのお尻を引っ叩いて起こすアンナ。


「ひゃい!」


 同じく呂律が回っていないジョージは千鳥足になりながらもトーマを見送りに玄関へと向かう。


「またこいよぉ〜〜トーマ!!」


「またなぁぁ〜〜ジョージ!!」


 なんとか別れの挨拶をするトーマとジョージ。


「あんた!また来いよじゃなくて、話があるから明日また来てくれって言うって言ってたでしょ!ミーアさん、明日お昼過ぎにまた来てくれる?話したいことがあるのよ」


「話しですか?わかりました。トーマさんが起きたら改めて伝えますね」


「よろしくね。じゃあ気をつけてね!」


「はい。今日は色々ありがとうございました!」


 ほとんど意識がない男2人を置いて女性2人で会話が進められ、ミーアはトーマを支えながら玄関を出る。


 扉が閉まってすぐのこと。


「あんた!しっかりしな!もうパパになるんだから!」


「え!?パパ!?」


 ジョージの素っ頓狂な声が聞こえてきたとか。


面白い・続きが気になると思ってくれた方は是非ブックマーク、評価をしてくれると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。