第四十八話 言い過ぎ
短めです。
12階層へ上がって来た。
ここの階層も洞窟型だな。十二支に相当する感じで魔物が配置されていたから、この階層で終わりかなぁ?
神域で情報の確認をキッチリしておけばよかったかな?
でも最近は歳のせいか忘れっぽいからなぁ。情報を持っていても忘れてて、お面に確認するとあきれられるし。
それほど面子は気にしないけど、従魔のゴンちゃん達に可哀相な目で見られるのも嫌だしねぇ。
まあ、この階層で賢者の石が回収できれば、それで良いし、次の階層があるなら探索するまでだ。
紙 「11階層目と通路は同じ大きさだな。」
お面 「これまでの階層から判断すると豚か猪系の魔物でやすかね?」
ゴンちゃん 「豚や猪系の魔物は種類がそれほど多くは無いですよ。大きさ違いや上位種がいる感じですね。」
そうなんだ。豚や猪系の魔物って言われてもイメージがわかないけど…。
確か獣と同じで魔物なだけの生物がいるとは聞いたけど、何だったか?思い出せんな。
紙 「魔物の種類は気にしても仕方が無い。他の階層同様に処理してしまおう。」
そう言って、”完成図書”と”施工図”を使って処理を行う。
紙 「うーん。この階層が最終階層では無かったかぁ。」
お面 「旦那、仕方ねーでやすよ。豚と猪系魔物の階層でドラゴンを出すわけにはいかんでやしょう?」
紙 「そりゃそうだが。」
ゴンちゃん 「主様、気にしても仕方が無いですよ。さっさと処理してしまいましょう。」
そうだな。気を取り直して処理を行う。今回は石化魔法で処理した。
通路にいた魔物は以下の通り。
ブッシュピッグ:ドロップアイテムは、肉、皮、魔石。地球のカワイノシシと同類の魔物。雑食性で植物の根、動物の死骸、人なども襲って食べる。
レッドブッシュピッグ:ドロップアイテムは、肉、皮、魔石。地球のアカカワイノシシと同類の魔物。この世界ではブッシュピッグの上位種になる。
イボシシ:ドロップアイテムは、肉、皮、魔石。地球のイボイノシシと同類の魔物。雑食性で植物の葉や根、昆虫、小動物、動物の死骸などを食べる。人も襲うので危険だ。
ラッシュボア:ドロップアイテムは、肉、皮、魔石。地球の猪と同類の魔物。強力な突進力を持つ。小回りも利くので危険だ。
タフネスボア:ドロップアイテムは、肉、皮、魔石。地球の猪と同類の魔物だが、とんでもなく頑丈でタフな猪の魔物だ。攻撃力も高い。ラッシュボアの上位種。
合窳:ドロップアイテムは、肉、皮、魔石。中国の山海経に出てくる怪物の魔物。見た目は人面豚で黄色の体に紅色の尾を持つ。鳴き声は赤ん坊の泣き声に似ている。人食いで虫や蛇も捕食する。水属性の魔法が使える危険な魔物だ。
通路にいた魔物には人型はいなかった。豚や猪系の魔物だとファンタジー系小説でお馴染みのアレが出そうなもんだけどな。
宝箱も無かった。
紙 「通路には人型いなかったな。猪系ばかりだ。宝箱も無いし。」
お面 「獣型ですが、危険度の高い魔物でやすよ。力が強くて突進力もあり、下手な武器より牙は鋭いですぜ。宝箱が無いのは、賢者の石付き錫杖の封印結界で力を使っている影響かもしれやせん。」
ゴンちゃん 「肉の味は良いんですが、毛皮の防御力が高いので攻撃をモロに喰らうと結構痛いですよ。私は攻撃受けてもダメージは無いですけど、痛いのは嫌なので魔法で首を落としますね。」
竜種でも子供の時は攻撃喰らうことがあるみたいだからな。ゴンちゃんも経験あるんだろう。
確かに宝箱が無いのは、賢者の石が近いから封印結界に力を使って余力が無いのかもしれない。
紙 「出てくる魔物は気にしても仕方が無いな。階層ボス部屋の魔物も処理してしまおう。」
階層ボス部屋の魔物もサクッと処理を行った。
階層ボス部屋にいた魔物は以下の通り。
聞膦:ドロップアイテムは、肉、魔石。中国の山海経に出てくる怪物の魔物。見た目は普通の豚だが、体が黄色で頭部と尻尾は白い。風属性の魔法を使う。
オーク:ドロップアイテムは、肉、皮、魔石。ファンタジー系小説やゲームでお馴染みの魔物。人型魔物で二足歩行の豚だ。知能は低いが力が強く、性欲が高い。雑食だが、肉食寄りで人も食う。
片耳豚:ドロップアイテムは、肉、魔石。地球の鹿児島県奄美大島に伝わる豚の妖怪の魔物。見た目は名前通り片耳の無い豚。変わったエナジードレイン能力を持つ。敵対相手の股の下をくぐる事で発動する。発動条件が特殊だが、威力が高い。
封豨:ドロップアイテムは、宝箱、肉、魔石。中国の伝説上の大猪怪の魔物。見た目は巨大な猪。怪力で乱暴な性格を持つ。雑食で人も襲って食う。頑丈な毛皮で覆われている為、普通の武器では全く歯が立たない。こいつが階層ボスだ。
紙 「階層ボスは強力だが、魔法耐性が高く無いんだな。」
お面 「旦那に掛かれば、この世界の魔物の攻撃耐性は誤差の範囲でやしょう?」
紙 「そりゃそうだが、問題が出ないように力を加減しているからな。気は使ってるよ。」
ゴンちゃん 「封豨は普通の武器は通じませんけど、氣やオーラを纏う攻撃や魔法攻撃は通りますからね。我々にとっては敵では無いです。捕食対象ですよ。」
赤熱 「我らが戦っても良かったな。」
白熱 「ダンジョンに入ってから結構時間が経つから仕方あるまい。」
雷壁 「我らが戦闘すると時間が掛かるからな。」
遊弋 「そう言うことだ。」
貪婪 「必要なら我らの出番もあるだろう。」
ダンジョン探索に時間を掛けても仕方が無いからな。賢者の石もさっさと回収した方が良いし。
効率化を図るのは仕方が無いんだよ。
紙 「貪婪の言う通りだ。必要ならお前らの力を借りる。さて、階層ボスの宝箱は何が入っているかな?」
階層ボスの宝箱を確認すると…。
紙 「…巻物かぁ。秘伝書かよ。変なものでも食えるとかじゃないだろうな?豚や猪系の魔物の階層だったし。」
お面 「旦那、そりゃ言い過ぎでやすよ。確かに豚便所と言う、便所の方式の一つに大便をブタの餌として与え、飼育する施設はありやすが…。中国発祥の豬厠って奴ですが、人糞だけじゃ豚は育ちませんぜ。現代日本では禁止されてますし。その秘伝書は攻撃用でやすよ。」
紙 「そうなのか?なら良いけど。豚や猪系の魔物の秘伝書で攻撃用って?」
お面 「肉体強化の秘伝書で、突進力を高めるのと肉体鋼化の術でやす。」
紙 「突進力アップと肉体鋼化ねぇ。別に要らないな。」
ゴンちゃん 「主様に必要な秘伝書は無いでしょう?」
紙 「それはそうだが、役に立ちそうならゴンちゃん達にあげようと思ったんだけどね。」
ゴンちゃん 「うーん、種として必要な知識や力は身に着けていますし、元魔族だったので強化されてますから、必要無いですよ。」
紙 「アイテムをどうするかは、後で考えよう。次の階層へ行こう。」
そう言って次の階層へ向かう。
次で最後なら良いんだけど…。
さっさと処理して、城に戻らんとね。
根神さんと調整もあるしさ。
イレギュラー対応は予定に影響が出るから困ったもんだ。
この世界に来る時は、観光気分で良いって言われた気がするけどねぇ。
やれやれだ。




