第二十九話 国家説明と種族・環境整備の段取り
今回は環境整備で分身が行ったことを説明しよう。
この世界には、5つの国家がある。
メソポ王国がある大陸に4つ、他の大陸に亜人国(カタカーム国)があり、暗黒大陸に国では無いが、魔人族と呼ばれる種族の集落がある。
魔人族は、他の種族と地理的な関係で交流が無い。種族的には人族の上位種になる。見た目は人族と変わらないが、肌の色が灰色だ。目は猫の目の様に黄色い。肝臓が悪くて黄疸と言うわけでは無いぞ。能力が平均で、人族の3倍程度ある。暗黒大陸の沿岸に少数存在する。他の種族は魔人族の存在を知らない。魔人族は知識として他種族のことを知っている。ダンジョンや遺跡の資料からの知識だ。魔人族は排他的なので、他種族のことに関心は無い。但し、性質は温厚なので、他種族と遭遇したからと言って、いきなり攻撃をすると言うことは無い。
能力が高い弊害で、現状に満足してしまう為、生活水準は高くない。魔法で大概のことが処理可能なせいだ。魔人族はこの世界では特殊で、”生活魔法”と呼ばれる便利魔法が本能的に使用できる。ゴンちゃん達に説明した時”生活魔法”に関して、この世界の知的生命体は知識が無いと言ったが、魔人族は本能的に使えるので例外だ。こいつらは、召喚勇者関連に関係無いので、この作品では登場予定はないかな?
話が変な方向へ行ってしまった。
国家の説明をしよう。
先ずはメソポ王国。俺を召喚しやがった屑国家だ。魔法体系は四属性を使う。属性と関係無い物は、補助魔法や無属性と呼ばれている。
次は、メソポ王国の西側の国、ジプト国。”特殊能力:魔神”の勇者の亡命先。魔法は道具に付与された術式に、魔力を供給することで発動させる体系。星の力(太陽、月、火星、水星、木星、金星、土星の七つの性質の力。星の力と呼ばれるが魔法の性質になる。)を武器や道具に、儀式魔法で付与する魔法だ。守護星と呼ばれる性質の魔法を使う場合もある。(自分が得意とする魔法の性質だな。)星の性質をイメージして使うんだったかな?錬金術を得意としている。魔道具制作が得意な国だ。王政。
次は、メソポ王国の東の国、インダース教国。”特殊能力:槍聖”の勇者の亡命先。宗教国家で、色魔法と呼ばれる魔法体系。オーラの色に意味を持たせて、魔法として扱う。但し、地球の物とは意味が違う。色は基本が5つで、赤が火、緑が風、雷が黄、土が茶、水が青となっている。これ以外に回復魔法の白、聖魔法の金、闇魔法の黒がある。神は理を司るのみで、地上を見守る存在であり、アンデットの様な理から外れた存在を敵としている宗教を信仰する。人族至上主義で、他の存在は人族の為にあると考えている国だ。トップは教皇と呼ばれる。
次は、メソポ王国の北側の国、コウガー帝国。属国にチョウコ国があるが、現在は皇帝の領地の一つだ。”特殊能力:剣聖”の勇者の亡命先。地球の陰陽五行説と同じ体系の魔法を使う。この魔法体系は、『魔法と言うのは性質が変化するモノである。』という考えの魔法であるため、全ての属性や性質が混然となっており、かなり特殊だ。回復系や補助系などの魔法も性質が変化した一形態として扱われている。”氣”を武器や体に纏わせて強化する武術が盛ん。帝国で皇帝がいるが、諸侯と呼ばれる領主による合議的君主制をとる。
最後に亜人国、正式名カタカーム国。別大陸にある亜人の国。”機人”と呼ばれる金属生命体が統治する。共和制の様な合議制で、各種族の代表による議会がある。”機人”は”有機外装”と呼ばれる人族と同じ見た目になる皮膚を纏うことが出来る。但し、仏様の眉間にある白毫の様なものがある。”生体金属”と呼ばれる金属の肉体の出っ張りで、直径1cm程度のリベットの様な感じだ。こいつらは血液の代わりに、液体金属が体内を流れている。他には体液として潤滑油の様な液体を持つ。機人の体液は天然のナノマシンのような物らしい。体の中身はシリンダーの様なものやバネ、歯車、ピストンや電子回路のような物があるようだが、この辺は閲覧制限があるので詳細は不明だ。生物らしく消化器官の様な機関もあるらしい。金属の肉体の時は遮光器土偶の様な見た目である。埴輪の様な見た目の者もいる。こいつらは他の種族と交配できない。分裂で増える無性生殖の生命体だ。分裂が死ぬまで出来ない個体も多い。その分寿命は長い。それと数が極端に少ない。絶滅しない程度には存在する。他に獣人、エルフ、ドワーフがいる。機人は魔法では無いが、生命力を”機力”に変換して魔法の様に行使する。まあ、魔法程自由度は無いが、ビームや火炎放射程度は出来る。魔力を使うのは、錬金術を使用する時だな。機人は錬金術を使うのが難しいので、エルフやドワーフに協力させている。他には、この世界の魔物で武装しているタイプがいるが、その中に肉体が変化している”生体武装”と呼ばれるモノがある。それと同様の能力を機人は持っている。結界では無いが、漫画のバリヤーみたいなものを展開可能だ。死んだ仲間を解剖し、機械部品として使用したりもする。解剖した知識から、機械知識・生体科学知識や技術も高度な物を持っている。工業力は低いけどね。”機力”を使う機械などは、”機力回路”と呼ばれる機人の心臓に相当するモノを使用する。ある意味ロボット生命体のような連中だ。機力回路を人工的に作成も出来るようだが、特殊で貴重な素材が必要になるらしい。魔力も持ってはいるが、基本的に機力に変換されてしまう。人族に嫌われている理由は、人体実験をすることがあるからだ。勿論犯罪者に対してだが。これに尾ひれがついた噂が広がっている。(人を攫って食うとか皮を剥ぐとか血を吸うとか魔物にされるとか思われている。まあ、キメラの様な合成生物を作る実験はしたようだが。魔物の血液と人の血液の入れ替え実験とかもね。)これは、機人の存在した元の消滅した世界でも、金属生命体以外の生物を実験しまくって、それが原因でその世界は消滅していったのだが(強力な知的生命体を生み出そうとしていたらしい。最終的には機人は皆殺しにされ、生み出した生命体が暴走して惑星自体を破壊してしまった。)、機人は本能の様に人体実験を行おうとする。この世界では、機人自身をも人体実験するようになっている。魔力を得て、性質が変化したらしい。機人を増やす為に、人族や魔物の増殖しやすいモノの性質を取り入れようとしているようだ。エルフやドワーフは精霊魔法が使える。精霊の力を借りる魔法体系だ。獣人は普通の魔法は使用できない。この世界のエルフやドワーフは、種族的に精霊種だった消滅した世界の影響を強く引継いでいる。エルフは美男美女だが、人族には気味悪がられている。見た目がマネキンみたいで、表情がほとんど変化しない。等身大のマネキンが動き回っていると思ってくれればいい。人に似せた顔のロボットとかで、何とも言えない気味悪さを感じる奴があるが、アレに近い感じを受ける。ドワーフは毛深くて背が低い。そこまでは良いのだが、男女とも水浴びや風呂が嫌いな為、近づくと大変臭いのだ。まあ、汗をかいたりすれば水浴びはするようだが。他には酒好きな為、常に酒臭い。獣人は、動物の手足が人のモノになった生物を考えてくれればいい。魚に生足と生腕が生えている変な着ぐるみとか見たことは無いだろうか?アレと同じで、手足以外はモロ動物だ。人魚や半魚人も獣人の扱いになる。魔物と違って、魔石を持っていないからね。人族が亜人種を差別する理由が、なんとなく分かるだろうか?要は生理的嫌悪感からだ。まあ、ドワーフには”風呂入れ!”と言いたいが。
それと特殊な移動用生物は、機人しか運用できない。これは”機力”を使用する為だ。機力回路は死んだ機人のモノを利用しているそうだ。この機力回路は、魔力を機力に変換できるので、魔石を使用することも出来る。細かい仕組みは閲覧制限で不明だ。死生観が日本人と大分違うが、生命体として違う種なので、気にしても仕方がない。
何処の国の権力者も反応はそう変わらないので、ジプト国の分身の仕事を説明しよう。
今回の魔族の攻撃パターンだと、メソポ王国の次に攻撃されるはずだからね。…まあ、俺の影響で星がどう判断するかではあるが。強力な知的生命体を生み出す目的があるので、能力の高い連中が集まっている場所に攻撃してくるのは知られているんだが、俺を区別できるかというと微妙なんだよね。神域の情報だと、星はそこまで細かく力を使えないんだよ。魔族は星の意思で行動するしね。人の活動域に隣接する未開拓地にいる魔族を最初は出してくるだろうけど…。(暗黒大陸で基本的に魔族は生まれるんだが、人族が何とか倒せる強さの魔族を生み出す場合は、人の活動域に隣接する場所で発生させている。但し、瘴気が濃い場所では無いので、生命体強化効果がかなり落ちる。暗黒大陸に戻らないタイプの魔族ってのは、こいつらだ。遺跡やダンジョンの守護者になっている場合もある。)
問題ありそうなら、根神さんが調整するから大丈夫だろう。地上で神の力を使うと変な影響が残るけど、神域で調整する分には、そうでもないらしいからな。俺が地上で調整する方が、問題は出ないらしいけど。
何でも神が地上で力を使うと、神の出身世界と同じ感じに、管理している世界が影響を受けて変化していくそうだ。それは世界の独自性を損なうので問題なんだってさ。俺は、俺自身が一つの世界みたいなものらしいので、その影響がほとんど出ないんだって。まあ、一応人でもあるからね。
じゃあ、ジプト国での行動環境整備をした説明開始だ。
…そう言えば、アホ王子が人質になっていた国だったな。奴は屑王が倒れたので、魔族対応と別で戻ったんだけどね。帰国途中で魔族対応も理由に加わったけど。
◇◆◇◆◇◆
ジプト国の王族と側近が夕食を兼ねた緊急会議をしている場に、俺の分身が転移した。まあ、夕食は非常事態の為、テーブルに料理はあるが、全員食ってはいない。
データシート改変で自動隷属しているので、問題は無い。
紙 「よう!ジプト国の屑ども。挨拶に来てやったぜ。”召喚勇者が現れ、魔族と戦闘・撃退後、強力な魔物を従えた。尚、勇者は中年男である。”の連絡を受けての勇者対策を兼ねた夕食だな?俺がその召喚勇者だ。まあ、勇者とは名ばかりの人攫いの被害者だがな。」
全員唖然とした顔をしている。
そんな中、声を掛けてきた者がいる。データシートによると国王だな。ジプト王とするか。
ジプト王 「…貴殿が召喚勇者だと?その証は?それを示せないなら、曲者として成敗する。勇者殿なら、こちらの非礼は詫びよう。」
紙 「俺は転移してきたんだぜ。この世界では、召喚勇者以外が使えない魔法を使ってな。…まあ、良いだろう。これを見ろ。」
俺を疑った時点で勇者だった場合、非礼を働いたことになるから、言葉遣いに気を使っているようだ。
メソポ王国での記録を見せる。召喚勇者関連の事実とその証拠もな。それと、メソポ王国に認めさせた権利の書類も見せる。(俺は本物も創ることが可能だからな。書類は紙だし、簡単にね。)
記録と勇者関連の資料などを見て、ジプト王達は震えている。
紙 「納得したか?国の代表なんだ、勇者関連の事実や歴代勇者との契約破棄、勇者の子孫を間引いたこと、知らないとは言わないよなぁ~?歴代召喚勇者は、俺の同胞だぞ。黄色い肌に黒い髪、それと俺は”日本人”だ。この勇者が日本人と言うのは、機密になっているんだったな?普通の者は”異世界人”としか知らないんだったか?召喚勇者の故国の名は限られた者しか知らない。俺が人攫いにあったのは、お前らにも責任がある。封鎖していた、勇者召喚魔法陣がある地下への扉の鍵を廃止したんだからなぁ~。この落とし前、どうするつもりだ?ええ?」
ジプト王 「…我が国に可能なことならば、勇者殿の望みは叶えよう。王位を寄越せと言うなら、譲位しよう。我が国を滅ぼすのだけは、勘弁して欲しい。この通りだ。」
ジプト王は、跪いて懇願した。
助力要請は無理なのは悟ったか。まあ、これだけ証拠があれば頼めないわな。
自分達が助かるには、俺に国を譲って守って貰うしか無いとの判断だろう。魔族対応が終わってから、俺から王位を奪えば良いんだしな。俺を殺すのは難しいと思っているだろうから、俺が死んだ後に奪うと考えるのが妥当だろう。
ジプト王の判断は間違いでは無い。俺の目的を聞く前だしね。ある程度は予想しているとしてもだ。
紙 「王位など不要だ。お前らを信用できるはずないだろう?資料を見ただろうが。同胞の召喚勇者との約束や契約を勝手に破棄して、勇者の子孫を間引くような連中を滅ぼさないで欲しいとか、随分身勝手なことを言うじゃねーか。駄目だね。お前達は、自分達の都合で身勝手なことをしたせに、助けて貰おうとか舐めているのか?お前らは召喚と言う人攫いをしただけと思っているだろうが、歴代の召喚勇者は俺の同胞だぞ。これが意味することを一国の代表なら当然分かるよな?我が故国に対する侵略者どもよ、俺は魔族対応に協力はしない。自分達だけで対応しろ!お前らが無様に殺されるのを見物してやるよ。直接召喚を行ったメソポ王国は全員皆殺しだ。魔族の攻撃が終わったら、この国の連中も虐殺してやる。この世界の連中を絶滅させる勢いでな!これは正当防衛だぜ。俺はお前らを許しはしないからな。そうそう、お前らには呪いが掛けてある。俺に攻撃や変なことをしようとすると、苦しみながら死ぬからな。気をつけろよ?お前らは俺に隷属している。証明してやろう。全員跪け!」
部屋にいる連中が一斉に跪いた。
全員、冷や汗をかいたり、怯えて顔が歪んでいるな。
体が自分の意志とは関係無く動くのだから。
紙 「納得したか?魔法使いの同胞が亡命していたんだ、俺が力を使えば、この世界の連中は戦う前に負けているのが分かるだろう?さっき言ったが、俺は転移の魔法が使える。距離や人数関係無くな。意味は当然分かるよな?」
ジプト王 「どうか国を滅ぼすのだけは、お止めください。勇者殿、この通りです。国王である私に全責任はあります。私は断罪されても文句はありません。どうか他の者に手出しは…。」
紙 「ふん。慈悲を掛けるわけないだろう。各国の王族や勇者関連の犯罪や契約破棄を行った関係者は、全て断罪する。俺や故国にとって有害だからな。一族郎党、子々孫々まで、既に呪いを掛けておいた。さっき説明した呪い以外にな。歯を磨いていても、全ての歯が虫歯になり、さらに酷い歯槽膿漏になる。そこから毒が全身に回って苦しみながら死ぬのをな。呪いは今から一月後に発動し、時間を掛けて苦しみながら死ぬ。まあ、二年程度苦しんで貰おうか。魔族の攻撃が終わるまでは、虫歯が直接の原因で死なない様にしてやる。あ、虫歯が痛いからって、歯を抜いても痛みは無くならんからな。歯を抜いたりしたら、顎が腐って苦痛が酷くなるぞ。お前らには、勇者関連の事実を発表してもらう。明日の正午過ぎにな。午前中に準備は出来るだろう?渡した資料を正確に発表しろよ。勇者関連の事実を俺が知っていて怒りを買ったため、魔族対応に協力しないだけでは無く、敵対していることも発表しろ。俺はお前らやこの国を何時でも亡ぼせるからな。そうだ!この国における、俺の行動の自由を保障してもらうぞ。歴代勇者との契約などを勝手に破棄したんだ。この国のすべての財産、人その他の生命は、俺が自由にしていいように書面にして寄越せ。このことも発表しろ。それと王家の全ての財産の所有権を俺に寄越せ。これも正式な書類にしろ。ああ、安心しろ貴族どもにも同じことを要求している。俺に逆らう事は出来ないことを理解しているだろう?さっさとやれ!」
メソポ王国には痒みの呪いを掛けてやったが、今回は虫歯と歯槽膿漏だ。この手の痛みの方が、地味に効いて来るからな。ジワジワ苦痛を与える方が良いと判断した。この世界の治療技術はそれほど高くないんでね。特権階級が自分達の立場を守るために、知識階級を育てなかったツケだ。
軍資金を没収すれば、国家運営に問題が発生するはずだ。没収した資金で物見遊山の時に、食料の買い占めでもしてやるよ。俺が食わなくても、ワイバーンどもに食わせればいいし。権力者の所にあった食料も回収しておいたし、食糧不足になるだろう。ただ、この世界では植物の成長が早いからな。家畜を買い占めてやるなどする必要があるか。その辺は状況次第だな。
呪いに掛かっているのか疑っている奴もいるようだが、攻撃して確認するようなアホはいないようだな。呪いの効果は説明したが、俺が呪いを自由自在に掛けることが出来るのは、あえて説明しない。疑心暗鬼になれば良いからな。精神が崩壊でもすれば尚良し!
各国の貴族どもは、俺の情報を得ていない者もいたが、記録を見せたとたんに恐怖で怯えていたよ。失禁した奴までいたからな。キタネーよ。
次元管理局の仕事だけど、目の前で失禁とか勘弁して欲しい。目の前でゲロも嫌だけど、失禁は無いわ。いい大人がするとかありえんだろう?この世界は命の価値が低いんだし。貴族なら有事の際は戦う立場だぜ。
思わず頭がデカなり、顔のパーツを中心に集めて、『つれーわ。マジつれーわ。』って言いたくなってしまう。色々大人の事情的に問題のあることを考えてしまうが、リスペクトですから勘弁してください。
それは置いておくとして、書類が出来るのを待つ。
明日の発表準備と同時進行させてね。
…しばらく待つと書類が出来たので確認したが、特に問題が無いので城の金品を没収後、分身を転移で回収する。
発表に関しては千里眼的能力で見ているので問題は無い。発表時に複製ゴンちゃんとヴァンちゃんを用意して、分身と転移すれば良い。
他の国へも同様な感じで、俺の権利を認めさた。貴族とかにもね。勇者関連の犯罪を行った連中とそいつらの財産もデータ化して回収している。他には亜人国の生体武装を取り上げようかと思ったんだが、研究用に解体されているモノと生体と一体化しているモノしか無かったので諦めた。まあ、装備すると肉体の一部になるから、日本に戻った時に問題になりそうだしね。空港とかの金属探知機に引っかかりそうだ。一応、データ保存はしたけど。使える魔道具や特殊な武器なんかは、遺跡やダンジョンを探索した冒険者が基本的に使っているようだ。国に隠してね。(バレると強制買取になったりする。)神域の情報だと俺の魔剣と同程度の武器は未発見のよう。魔剣も所有したのは俺が初めてだし、星も新たなモノは出していないのかもね。召喚勇者は俺で4人目だから、あと3つぐらい属性の力を持ってる武器がダンジョンや遺跡にあるかも知れないけど。神域で確認した時も人や亜人に関する情報には俺の魔剣以外は無かったし、暗黒大陸のダンジョンとかにはあるかも知れない。魔人族は積極的にダンジョン探索や遺跡探索しないから、特に問題は無いだろう。ダンジョンや遺跡へ行くまでに、強力な魔物と遭遇するのがオチだから。
同胞は、武器目的の探索とかはしていなかったし。…まあ、俺と違って武器持っていたからな。武器で思い出したが、俺は農家のおっさんで色々農具を使うし、工事屋だったので工具の使い方を仕込まれているから、兵農一体じゃないけど武器を扱いやすい性質があったそうだ。まあ、俺の家は零細農家だから、古い人力に頼る農具もかなり使ってるからね。効率が悪いから嬉しくは無いけど、この世界ではその経験が役に立っているらしい。海外で山羊や鶏を絞めるのも経験しているから、生物を殺しても忌避感を感じない下地はあったそうだ。データシート改変で対応しただけじゃなくてね。神代さんと根神さんが教えてくれたよ。
ヤバい武器などが発生したら、根神さんが連絡くれるだろう。回収しろってさ。
話を戻そう。
各国には、ゴンちゃん達との戦闘の報告が入っていたせいか、おかしなことや攻撃してくるような奴はいなかった。
まあ、そりゃそうだよな。数の暴力ってのは確かにあるが、戦闘と言うのは質と量に勝った方が勝つ。俺は惑星を破壊可能な力を持ち、分身も出来る。隷属状態の魔導士や騎士、兵を複製することも可能。武器も供給し放題。天災と同じ存在の竜種最上位種、亜竜種最上位種を従魔にした存在だ。質でも量でも勝ち目はない。大軍を率いる時は兵站が重要になるが、俺の場合は関係無いし。
かなり強引な処理になったが、魔族を簡単に倒して天災と言えるレベルの魔物を従えたから、考えていた”勇者召喚は危険だという認識”を与える方法は、あまり意味が無くなってしまった。
じわじわと嫌がらせの様に苦しませながら人口を間引く予定だったのに、俺の能力や戦闘力が”でたらめで無茶苦茶に強力”という事実が知れ渡るのも時間の問題だからさ。
今回各国の権力者を皆殺しにする呪いを使ったのは、為政者がいなくなって混乱するようにだ。統治する者がいなければ、無法者の天下になる。
まあ、権力者でも召喚勇者に関する犯罪行為などに関わっていない連中もいるのは神域で確認しているから、そいつらが最終的には処理するだろう。
魔族がどの程度人口を間引いてくれるか分からんが、絶滅寸前まで行う必要があるかも知れん。神代さんと会う前の俺一人で対応する場合に考えていたのと、あまり変わらなくなったな。
人口に関しては、問題があれば根神さんが対応できるから大丈夫だろう。まあ、気にしても仕方がない。後は明日だな。
民衆の反応がどうなるかだが…。
今後の予定は反応次第だな。民衆が蜂起でもすれば面白いんだが。
さて、明日は朝一でメソポ王国の処理か。
演出を考えるとしよう。
そう言えば、俺も変化術使えるから見た目を変えることは可能だし、強引では無い調整も何とかなるかな?
取りあえずの予定をこなしてから、対応するとしよう。




