第二十七審 妖怪の山への巻
1ヶ月ぶりの投稿です......。
風神録スタート
最近はよく四季というものを感じる。いや、映姫様のことではなくて、季節のほうだ。
残暑も落ち着き始めたせいか、葉が赤く黄色く染まり落ちていく。その落ち葉を踏んだときのグワシャという音もそこかしこで鳴っている。畑の方に行くと、米に野菜と収穫が行われている。新米、こいつは楽しみだ。
「お前を由緒正しいやまとなでしこと見込んで聞くが......お前米好きか?」
「ええ、好きだけど?急にやってきて、急に何を言い出すのよ?」
「疲れたから休憩に来たんスよ。いくらか入れてくからよー、ほんの少し居させてくれや」
この神社はいいところだ。お茶を出してくれるし、ちょっと掃除の手伝いをしてやれば、早く帰れと言われることもない。里の茶屋でもいいんだが、いちいち払うっつーのがわずらわしい。
「しっかしー......本当に人が来ねぇのぉー。本当にこれで神社って言えんのか?」
「......そうねえー、まずこの神社を知ってる人も多くないらしいからね。人が1人来ればいい日よ」
おめでたい話だ......。おめでたすぎて、涙がでるわ。うちの(是非曲直庁)ところは絶対に人の流れが止むことはないから集客をしようとか考えたことなかったな(人を呼び込もうとしたら映姫様に何されっかわからん)。
「じゃあ、呼び込みとかチラシ配るとかすればいいじゃねえか。800万の神様が泣いてるゼ」
「教えたところで気軽に来れる場所じゃないのよ。お正月も数えられるほどしか来ないもの」
霊夢ちゃん自身もこのままでいいとは思っていないようだが、やはり何かと障害が多いらしい。そうだな......ご利益があったっつーのをでっち上げる!、とか運を引き寄せるパワースポットだった!、とかド田舎ボロ神社でも来たくなるようなキャッチコピーを考えるか......。
「霊夢ちゃん、今チョット考えたんだけど......ン?」
人だ!間違いない。生命だ。人の命だ!この命の形は......メス、女か......若いエネルギーだ、年頃の女の子って言えばわかりやすいか。
「おい、巫女さん。参拝客だぜ。相手してやんな」
「いいえ、その必要はないようよ。見てみなさい、あの服」
立て付けの悪い障子をこじ開けて見ると、さっきの生命の主が立っていた。若い人間の女だ。見た目も相応、年は霊夢ちゃんと同じくらいか(この女のほうがフィジカルデベロップメントはいいようだが)。
「あんた、見ない顔ね。里の人なのかしら?」
「答えてもしょうがないので言いません。単刀直入に言います。この神社を明け渡してください」
1秒、2秒と間が続く。自分はただ霊夢ちゃんの方を向いていた。本来ならオレにはもうカンケーない話なのだ。その気になりゃあ裏口から飛んで逃げることだってできたのだ。
「えーーとー?何かしゃべってくれたようだけど言葉使いがぶっ飛んでて、よく伝わらなかったわ。もう一回、五歳の子でもわかるように言ってくれるかしら?」
「わかりました。このさびれた神社の所有権を私たちに渡しなさい」
「うるさいわよ!言ってることぐらいわかるわよ!答えはNO!なぜ名前も知らない、顔も初めて見たあんたにこの神社を上げないといけないの!?」
怖ぇーッ!霊夢ちゃん、怖ぇーッ!あの女......なんなんだ?意味不明過ぎる。それにアイツ今『私たちに』って言ったぜ。
「そこのあなたも、この神社の人間ですか?」
女は手に持っていたお祓い棒のようなものをオレに向けて言った。
「え?オレ?オレはたまたま居ただけの参拝客だよ。」
ウソだ。オレは今ウソをついた。ここでオレが茨戸秀だということはバラさないでおこう。やつは何をしてくるかわからないからな。
「私たちは平和的な解決をしたいと思っています。ですが、最悪の場合、武力の行使も考えています。山の神に歯向かえば、三途行きはほぼ確定。少し時間を与えるので考え直して頂きたい」
そう言って女は神社から去っていった。突風が吹くような女だった。言ってることも暴風レベルだ。それにあの服。見た感じ巫女さんの服だ。神社はここ(博麗神社)しかないはずだ。
「おい、霊夢ちゃん。ナニモノなんだよ?あの娘は」
「聞きたいのはこっちよ。山の神とか言ってたけど、話が見えないわ......。厄介なことになりそうね......」
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「......というわけなのよ。魔理沙はどう思う?」
「ん〜、冗談言ってるって感じではないな。だとしたら物騒な話だぜ」
「あの女の顔は超冷静真剣そのものだった。プロのポーカー選手がトランプ並べてる時の、自信があるのかないのかわからん表情っていうやつだ......。って魔理沙テメェ!早く金返せや!」
「ああ、今ちょっと持ってないからまた今度な。それでどうする?言ってみるのか?妖怪の山へ」
はぐらかされたか。オレが忘れないうちに返していただかなくては。早く返さないと地獄に落ちるぜ、霧雨魔理沙。
「行かなきゃあ行けないわね。この神社は私のものってハッキリさせにね」
オモシロイことになった。最後は話し合いなのか、それとも血が流れて終わるのか。まぁ、ケンカ売る相手を間違ったな、あのミドリ巫女。
あ、妖怪の山というのはその名の通りに妖怪が住んでいる山だ。幻想郷で山=そこ。知ってる奴だとあの黒カラ天狗とかが住んでいる。普通の人間が行く場所ではない。危険地帯だからだ。訓練された人間ならば差支えはないんだろうが。
「この霧雨魔理沙もついていくぜ!いいだろ?なっ!」
「オレも行くぜ。この神社がなくなったら個人的にも困るんでな(ここがなくなったら神社で挙式あげらんないからなぁー!)」
「決まりね。それなら早く出発するわよ」
太陽はまだ強く照らしてくれている。7時前には帰りたいが......許してくれっかな〜あの緑の巫女は。
「茨戸!行かないのかぁー!?」
「お、おい。待てってば!」
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「ってわけだからよ、もし何か映姫様に言われたら答えといてくれ」
『山に女2人とデートかい?お熱いねぇ若い衆は』
「チッ、言いたいことは伝えたからな!頼んだぞ!」カチッ
初めて使うが、結構聞こえるし声も届いているようだ。あの世で設計されたこの通信装置。地獄にはいろんな力が働いているらしい。映姫様がこの力を操作しているおかげでオレや雁来もこうして現世に来たり、肉体をもつことができるのだ。この通信装置はそれとはまた違う力を使って動いているようだ。この世とあの世を通信するぐらいは、地獄にとっては、自転車のギアを切り替えるように造作もないのだろう。
「誰と話してたんだ?」
「死神だよ、あとマシンのテストも兼ねて」
何分か飛び続けた後、目的の山が見えてきた。山の様子は秋一色で自己主張している。見た感じ怪しい建物のようなものも見当たらないが......。
「『鳥の眼球』で見渡してるが......全くわからん。木やら草も層が厚すぎる!」
「仕方ないわ。一旦ふもとに降りて歩いて探しましょう」
2人は能力とほうきだから楽でいいな。腕の骨格から細胞において、すべてを元のヒトのものに戻すことよりはちと楽だ。練習すれば数秒で組み替えられそうな気もしないでもないがな。
「あんたのそんなこともできたのね。鳥人間ってやつ?」
「妙な言い方をするな。鳥になれるヒトだぜ」
「私知ってるぜ、『翼をちょうだい』だっけ」
「おい、あまり細かいコト言いたかねぇがやめろ」
ふもとは閑散としていて人の気配もない。妖怪の山というものは近づきたくはない存在のようだ。もし妖怪が山から降りてきたらどうなるんだろう。トラがサーカスから逃げて街で暴れるみたいなもんなのだろうか。
「まず誰かに聞こうぜ、知ってるやつはいるだろ」
「ああ、同感だ(お前がしゃべると、オレがしゃべってんのかと思われるな......)」
「あそこに暇そうな2人がいるわね、茨戸、頼むわよ」
「エ?オレ?」
「私これでも有名人よ。また何かあったのかと騒ぎになったりする。でもその点、あなたは名前しか知られていない。自分から名乗らない限りは問題ないのよ、でしょ?」
「気にしすぎだと思うぜ~、言い訳してるっぽさもすごい感じるしよー。」
しぶしぶ話しかけに行くこととなった。初対面の女性に話しかけにいくようなナンパまがいのことはできないんだが......あの巫女、よくやらせるぜ......。こうなりゃよしだ、やけになってやる。
「HEY、ネーチャン!ちょっといいかなぁ?」
振り返った顔は2人ともよく似ていた。命の形も似ているし、おそらく姉妹だろう。
「何かしら?お兄さん」
「今からこの山登んだが、最近この山で何かなかったか?」
「えっ!この山にですか?どうしてもこの山に登るんですか?」
「連れがどうしてもっていうからさ。ちょっとだけ登って降りるから。何も無いならいいよ」
「待ちなさい!登るのはやめなさい、さもないと力ずくでも止めます!」
弾幕が右を飛んでいった。こいつも弾幕を使うのか。
「かかってくるってんなら相手になるぜぇー。しかし......オレじゃなくて連れのほうがな!」
腕をツタに組み替えた。手をこうすれば遠くにいる人を引っ張って来るのには楽かな。
「うぐっ!なに?これ...植物!?引っ張られる!」
「やっぱ、プロの弾幕見せてもらいたいよな?ん?」
手のひらを掴んでむりやりハイタッチした。
「バトンタッチだ。頼んだぜ、霊夢ちゃん」
「さっきの...あなたの仕業だったのね?よくも首を掴んで...茨戸!伏せろ!」
スペカだ!野郎......スペルカードまで出すとは......。
「茨戸、あんたは下がってなさい。今ちよっと誰かのせいでイラついててね。この2人を倒せば少しは気が晴れるだろうから!」
「よしきた。それでこそお前だぜ、博麗!」
いやーリハビリがてら書きましたが駄文は変わらずです。アイデアはまとめてあるのに文にするのが難ですな。




