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東方創生判  作者: オリーブ油
幻想郷の住人たち編
26/38

第二十六審 魔法使いと外の物屋さんの巻

次回辺りから風神録に話書いていこうかな

 この幻想郷には霊夢ちゃんの友達と呼ぶ娘がいる。小町さんから聞いた話で気にしちゃあいなかったが。

 それがこの娘だ。霧雨魔理沙。年齢はわからない。もっともこの世界では年齢なんてものはあってないようなもんだが(吸血鬼しかり妖怪しかり月人しかり。)。

 一応人間だと聞いている。同時に魔法使いだそうだ。見た目的には霊夢ちゃんよりは幼い気もする。1〜2歳くらいは違うだろうか。いつも白と黒の服を着て、ほうきに乗っている姿を目撃する。

「霧雨魔理沙、久しぶりだな」

「あんたもお昼ご飯食べに来たの?ここは空いてるけどウマいとこなんだぜ」

「そうかい。親父さん、カツ丼1つ」

 魔理沙の目の前に座る。ガラガラな店に知り合いと別々に座るというのも気持ちが悪い。いろいろと聞きたいこともある。

「魔理沙ちゃん。君は本当に魔法使いなのか?いやね、疑ってるわけじゃないのよ。君が魔法を使う様子もないからね」

「見たいのか?プロってわけじゃないけどさ普通の人がびっくりするくらいなことはできるよ」

「いや、いいよ。先に飯だ。親父さん、早くカツ丼!はーやーくー!」

「(やっぱり子供だな...見た目より。)」

 5分ほどでカツ丼が運ばれてきた。カツは指ぐらいの厚みはあって、卵も程よくとろとろの部分と固まっている部分がある。お米もつやがあるし、文句はないな。

「うっまあああ!親父!すげえな!外の世界でもこんなの食ったことないぜ!美味美味!」

「な?言っただろ。何頼んでもウマイんだって」

「こんなに美味いのに、客はこねえのな。人は来るはずだろ」

「うちは人気の店になってほしくないんで。知ってる人だけ美味しいと思ってもらえればいいという風にやらせてもらってるんで」

 変わった店だ。こんな人目につかない場所に店を構えているのもそのためなんだろうか。

「なかなかいい店だ。気に入ったぜ。また来るよ」

 手首を引っ張られ、手のひらに小さい紙のような物を置かれ、手を握らされた。

「じゃあな、茨戸!後はたのんだぜ!」

そう言うと、立てかけてあったほうきを持って魔理沙ちゃんは走って外へ出て行った。

 手を広げて見ると、小さく折りたたまれた紙があった。うな重特上と書かれてある。

「や...やろー...。伝票置いてきやがった......。おい親父、2人合わせていくらだ?」

「はい、375銭です」

「くっ......こいつはキツイぜ......。わかった、払うぜ......払えばいいんだろ.....」

「ちっくしょ~、あの白黒野郎ー。絶対許さねぇからな!」

 円札使いたくはなかったがしょうがない。狡猾な女だ......。

 ついでにここらへんを見て回っていくか。この里は結構広い。ここらへんは背の低い木が生えていたらしい。妖怪がやってくる事も稀、地形の凹凸も少ないため、ここに人が集まって里となったらしい。

「本屋、床屋、もっと奥に行くと住宅街ってとこかな。まあ普通だな。特に変わった店も......ないな」

 地図だとこの先の先に行くと魔法の森がある。森のなかは入らないのが人間のため。幻想郷白書という本の表記だ。暗くなる前にパッと見てこれるだろうか。そとからチラッとぐらいなら構わんだろ。こういうきっかけでもないと行かないと思うし。

「ほうほう、まだ昼なのに暗いねぇ。陰気臭くてキライだな」

 里からそこまで距離は離れていないが危険そうなところだ。迷子になったらもう2度と地獄には帰れないだろう。さっさと引き返したほうが安心そうだ。

「何だ?入り口んところに建物がある。家か?いや、そんな作りじゃないな。小さい店のようだ」

 香......なんて読むんだ?香なんとか堂......。なにか不思議なものを感じる。この家、どうやら和風建築のようだが入り口がドアだ。久々に見るな(紅魔館のはでかくてなんかピンとこない)。ドアノブの様子を見るとけっこうな人の出入りはあるようだ。すり減ってる。

「ちはーーっす。お邪魔するっすーー」

 部屋にはところ狭しと物が置かれてある。棚は天井まで、床はすみずみまで。

「いらっしゃい。見かけない人だね。どうぞ」

 奥から人がやってきた。ここの店の人なんだろうか。この男......『人間じゃない生命が混じっている』。何かしらの妖怪だ。均等な混ざり方をしている。

「あんた、人間と妖怪のハーフか?」

「!よくわかったね。どうしてだい?」

「そういう能力さ。気にしないでくれ。それと......ここはなに屋さんなんだ?」

 見回すと見たこともない道具やらが並んでいる。

 いや、これは見たことがある。カセットテープだ。こっちは昔の携帯型トランジスタラジオだ。こいつは、ポケベルっつーやつか?昭和特集番組とかで見たけど今はもうサービスは終了したし、販売も打ち切られたはずだ。

「おいあんた!なんでここに外の世界のものがあるんだ!?」

「ここはそういう店なんだ。僕が拾ってきたものを集めて店で売る」

「あんた、このカセットとかラジオをどこで拾ってんだ?外の世界への魔法の抜け穴でもあるのか?」

「無縁塚ってわかるかい?普通の人はあまり往かないんだけどあそこによく落ちてるんだ。三途の川とか冥土と近いからかな」

 近所じゃねーかよ。ちっとも知らなかったぜ。灯台下暗しってわけか。

「君......さっきカセットとかラジオって言ったけど......。もしかして、その物のことを知ってるのかい?君は」

「ああ、そうだ。最近外から来た。茨戸秀だ」

「何っ!?茨戸......?最近よく新聞に名前が載ってるあの......」

「おっと、言ったらまずかったかな。そうだ、ホンモノだぜ」

 男は歯をしばらく噛みしめてオレの顔を見てきた。しばらくして、口元をゆるめ、近づいてきた。

「ふーん......驚いたな......。もう4〜5歳上ぐらいだと思っていたのに。外の世界のものはたくさんある。見てってくれ」

 オレってどうして子供みたいに見られるんだろうか。一応170あるんだが......。制服とかもけっこう大人っぽいやつなんだけどな。

 こいつは初代のPSだ。ソフトがないからできないがな。隣のやつは電動歯ブラシか。電池がこっちにはないから使い捨てになるな。このUSBケーブルもつなぐものがないから、ただの硬いひもだな。ほとんどガラクタだな。

「てか、使い方がわかってるのか?それとも考古学者が太古の道具を発掘調査するように考察してんのか?」

「僕も戦闘向きじゃないけど能力があってね。物の名前と用途がわかるんだ。でも、使い方はわからない。今は使える状態なのかどうかもわからないしね。それはやってくる人も重々承知してるから。芸術品として買ってく人もいるしね」

 よくこんなので商売が成り立つもんだ。中にはまともなものもあるかもしんないが。なんだこれエレキギター?引ける奴いるの?オレが生まれてない頃のものもちらほらと......。ん...これは。

「ポラロイドカメラか。いくらだ?」

「一円ってとこかな」

「何ィ?!......く、くく、も、持ってけぇ......コノヤロォーッ!!」

 何て日だ......。こんな金運のない日は初めてだ...。しかし、オレにはこいつを買う理由がある!

「んじゃ、帰るぜ。また来ようと思ってる。これからよろしくな」

 これ以上見てても何にも買えないものな。さ、撤退、撤退。

 ドアを開けようとした瞬間ドアが奥へ持っていかれた。

「おっす!香霖!いるかー?」

「うおっ!出たな、この魔法少女!金返せコラ!」

「ゲ!何で茨戸が?ここはサヨナラした方がいいな」

 ドアを閉めて外に出て行きやがった。指を挟まれてけっこうキいた。

「テメェ!待ちやがれ!よりによってウナギ頼みやがって!」

「じゃな!茨戸。香霖、改めて来るよ!」

 ほうきに手をかすったが逃げられた。思ったより早いな。50km/hは出てるな。

「騒がしいな。どうしたんだい」

「あの魔法使い、オレに金払わせといて返さねえのよ。いまから、ちょいとほうきから下ろす」

「もう見えないところまで行っちゃったよ。あきらめたら?」

さっきチラッと触れたからもう十分だ。一度触れれば組み替えることはできる。

「(ほうきはもとは木だ。木自体は死んでいるがその残っている生命を『クモ』に組み替える)」

 ~幻想郷上空~

「あっぶない、あぶない。何とか逃げ切ったようだぜ」

 マックススピードで飛んでるんだ。追いつけるはずがない。地上からでも無理に決まっている。

「ん、クモだ。どこでくっついてきたんだ?しょうがないぜ。おろしてやるか」

 降りられる場所を探している最中にまたクモを見つけた。

「な、なんだ!?こんなにクモが!ざっと30匹はいるように見えるぜ!マズい!」

 ドッダーン!!

「今...何か音が...?」

「ああ、オレがやった」

茨戸:4分後、魔理沙を発見。1銭も持ってなかったため、借用書を書かせる。

霖之助:普通に店をやってた。

小町:この1日ずっと寝てた。

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